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目 次 |
第一章
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神々の顕現ある島−
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巨龍迎撃 2
海ゆくエルアレイ 3
従属生物インスフェロウ 4
神の死は人を殺す
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汎神族の遺産を産出する宝島「エルアレイ」。 しかしそこは超常の巨龍が襲いくる島でもあった。人はそれを自らへの脅威と考え退けようとした。 だが巨龍の目標は別にあった。エルアレイに現れる神の御印である巨大な虚像の破壊。その意味を目の当たりにした人間達は死人を出すほどに恐怖した。
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第二章
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救うべきは我が神の名−
1 神と人と従属生物
2 我は不敏しておもわざりき
3 ボッシュの格子 4 超絶のアリウス
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人間の預かり知らぬ論理と約束が履行されつつある。人は幼子のように目の前の事象の解決に終始し、事の結果をもってしか起こることの真の意味を理解できないでいた。 それはつまりすべてが後手の対応と言うことだ。 「自らの知る神がもっとも尊い」 人は己の神と信じた御柱に命をかける。 |
第三章
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いくさぶね・天海女(あまあま)戦記−
1 想いは形をとろうとするが道理
2 我が敗戦は理不尽なり
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かつていくさぶねの戦いがあった。 戦いを補償する役を任ぜられた汎神族四柱は、彼らのいくさぶね・天海女(あまあま)を慶ばせるために、多くの人間、従属生物を従えていた。 汎神族の知性すら及ばぬ、いくさぶねの推論戦争の果てに、天海女は一柱の犠牲を出して敗北を喫した。 しかし封じられた神は知っていた。天海女は負けたと信じていないことを。 |
第四章
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人の命の重きを神は言う−
1 美しき贄
2 大脱出
3 はれの姿を照覧あれ
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約束の刻はエルアレイの撃沈をもたらす。神々は約束の刻の実現と、人間たちの救済をおこなうために、あらゆる尽力を惜しまなかった。 しかしカーベルたちは神の意に背き、エルアレイと人々の命の両方を守ろうとした。それは神のいくさ船を占拠した、人の身勝手な理屈であると知りながらも。 エルアレイの撃沈は、避けられぬ予知の中にあると知りながらも、あらがうことをあきらめぬ人間たちは、想像力の戦いを仕掛けていく。 |
第五章
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我の戦い彼の戦い−
1 カリスマを持つ魂 2 楽蛇恭順 3 インスフェロウ暴力
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人間による作戦が姿を固めつつあった。エルアレイの神・佐竹と人間と、その財産をを守るための戦いだ。 たとえ監業官たる神の叱りを受けようとも、人間たちには守るべき神・佐竹がいることが大儀となった。 人の正義を汎神族の正義にすりかえて理解することが、人を狂気におとしいれないための儀式だった。 |
第六章
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天海女(あまあま)沈没」−
1 人の街・海京にある 2 祭りの舞 3 天海女の覚悟 4 祭りのあと 5 彼を撃ち彼を守る 6
インスフェロウを名乗る者 7
わたしのおまえ 8 命令 |
人間による天海女沈没作戦が開始された。 それは位相遷移された膨大な天海女施設を通常位相らひきずりだすことにより、天海女・エルアレイが海底に沈んでもなおかつ、海上部分を多く残して島として機能させることを目的とした。 人間の街である海京を舞台に、位相遷移の破壊と脱出が始まった。 |
最終章
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約束の刻−
1 この想いは激情に 2 約束の刻のはじまり 3 真四季の私戦 4 征轟丸襲いくる 5 時をあがなう先に 6 カーベルを喰う者 7 友引く亡霊 8 覚悟は想いの数だけ 9 征轟丸倒壊 10 はじまりのふたり(完結)
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汎神族・真四季は敗者の記憶を遺伝する義務を持った。それは屈辱であり耐えられないものだった。 天海女は最期の時を迎えた。それは「約束の刻」であり生き残りと名誉をかけた汎神族と人間の戦いでもあった。 想像を絶する最終戦に勝利するため、人間と神々は、時間と記憶を消耗する壮絶な戦い突入するのだった。 |