集合住宅部会及びマンションメンテナンス研究部会について
当初、集合住宅委員会は建築相談委員会のワーキンググループとして、
設立を下記の趣旨と経緯で検討し、活動を行ってきましたが、(勉強会記録があるものは下記に掲載しています)
2002年度より、課題が広いため、ある程度特化する必要性が生じてきたこと、活動をより活発にするために、
主に新築の集合住宅や街並の研究を行う集合住宅部会と、
主に分譲マンションの維持管理・補修等の研究・提言・相談を行っていくマンションメンテナンス研究部会の2つに分かれ、
自由参加の部会として活動していくことになりました。
マンションメンテナンス研究部会について(マンションメンテナンス研究部会オリジナル hpへ)
○設立主旨
マンションの維持再生に関わる諸問題が社会問題にまで発展して久しいが、
建物の老朽化への対策や再生、あるいは建て替えの手法はもとより、日常の維持管理や管理組合運営についてさえ、
未だに適切かつ充分な情報が市民レベルで提供されているとは言えない。
かかる現状に鑑み、マンションとその住民が抱えるこれら諸問題に対して、支援のための有効な手法と技術の研究のみならず、
管理組合をも含めた市民社会総体としての意識の向上を目的として本研究部会を設立する。
○事業
(1) マンション問題全般に関わる継続的な研究会の開催
(2) マンション居住者などの市民参加を含む勉強会、見学会などの開催
(3) マンション管理組合、居住者を対象としたシンポジウム、相談会の開催
(4) その他、本会の目的を達成するために必要な事業
*マンションメンテナンス部会は会員相互の勉強会のため、部会会員制度(年会費6,000円)をとっています。
○2002年に行った事業(毎月勉強会を開催しています。また、適宜見学会を実施しています)
6月 15日(土)管理組合役員による「専門家が果たす役割」 <講師:西宮市E・堺市G 各マンション管理組合役員>
7月 26日(金)分譲マンションの瑕疵問題報告 <講師:石井 修二会員>
7月 25日(木)関東甲信越支部メンテナンス部会との交流会 <講師:関東支部 田辺邦男氏 星川晃二郎氏>
8月 23日(金)設立総会
9月 20日(金)マンション問題活動団体の活動報告<関西分譲共同住宅管理組合協議会 代表世話人佐藤隆夫氏)
10月 25日(金)管理組合協議会活動報告(京滋マンション管理対策協議会 木村泰三氏、松本篤子氏>
11月16日(土)マンションの大規模改修最前線(JIA関東甲信越支部会員 三木哲氏)
12月14日(土)区分所有法等マンション関連法改正と建築家の役割(弁護士 折田泰宏氏)
1月25日(土)マンション建替を巡って<講師:永田得祐氏、元・フォルム千里中央建替組合理事長>
2月21日(金)管理組合の改革への取り組み <講師:今田雄二会員>
3月28日(金)第2回通常総会(1年間の報告まとめと2003年度の活動について)2003年度事業予定(詳細は下記)
4月19日(土)住み良いマンションその維持管理と再生(シンポジウム、参加者97名)
5月以降
・大規模修繕研究(1)−(7):部位別に大規模修繕の研究をします。
・管理問題研究(1)−(2):マンションの保険や標準管理規約を研究します
集合住宅委員会設立の趣旨(2000.10まとめ)
近年日本の建築業界の業容は大きな変革を求められています。これまでのように日本経済発展の原動力としてどんどん建設を進めるという役割は終わり、
施設を新たに建設するよりもリフォームによる活用を進める事や、利用者の意志をより重視したソフト重視の物造り、
省資源・省エネルギーを配慮した経済的な施設造り等が求められてきております。
施設の中で量的に大きな部分を占める集合住宅に関しても、これまでに造られた施設の維持管理や修繕計画さらに欠陥調査や
居住者へのアドバイス等も設計者である建築家に求められるように成ってきています。
一方人々が集まって住む集合住宅の住み方や創り方も、グループホーム、コレクティブハウス、ケア−ハウスなど多様な形体が生まれ、
所有の形からみた建設の方法もコーポラティブ住宅からスケルトン定借マンションなど多様な方式が提案され、
設計者である建築家がそれらの内容に無知であったり無関心では役割が果たせないように成って来ております。
集合住宅に関してこれまで住宅部会の集合化小委員会が建設企画の取組みの研究を、
相談委員会のワーキンググループが集合住宅の維持管理や欠陥調査等住人へのアフターケアに重点をおいた研究の取組みをしてきました、
維持管理の究極の姿の一つが「建替」である事や、集合住宅の新築計画においても確実な品質の確保・FM的視点の必要性等、
この2つの活動は連続した内容を持っており、1つの総合的な視点で統合されてしかるべきと考えています。
そのような考え方を背景として現在の社会の状況に対応した集合住宅全般にかかわる情報の収集・研究をより幅広く行いたいと考えています。
JIA近畿支部の他の委員会でも集合住宅に関する多くの取組みがなされていると思います。
それらと共に外部の研究活動グループとの連携も計りながら委員会活動を進めていきたいと考えています。
○活動経緯(議事録があるものはリンクしています)
・第1回検討会(2000.6.14)〜今後の活動方針
・第2回検討会(2000.8.1)〜問題点の集約・資料収集中高層共同住宅標準管理規約の改正の概要(国土交通省・住宅局のホームページへ)
・第3回検討会(2000.9.5)〜分譲マンションの瑕疵及び補修について事例紹介(講師:石井修二会員・木津田秀夫会員)
・委員会として承認
・第1回委員会(2000.10.3)〜同上
・第2回委員会(2000.11.7)〜マンションの管理組合の運営支援について(講師:今田雄二会員)
・第3回委員会(2000.12.5)〜マンションの管理組合の実情他(講師:佐藤隆夫氏:関住協代表世話人)
・第4回委員会(2001.2.6)〜被災マンションの再建事例(講師:江川直樹会員)<記録はPDF形式、JIA NEWS200106号より転載)
<2001年度>
・4月10日「スケルトン賃貸マンションの設計」講師:木津田秀夫会員
・5月8日 「分譲マンションの修繕工事」 講師:石井修二会員 マンションの修繕事例研究
・6月12日 「建坪率許可制度活用コンペを通じて」 講師:小南一郎会員
・7月10日 「ヨーロッパにもある路地空間」 講師:ベッティーナ・ラングナー・寺本氏
・9月11日 「売れるマンション造り」 講師:瀬戸本淳会員 携わったマンションのスライドによる事例紹介と討議
10月9日 「これからの都心型戸建住宅・建売住宅の課題」 講師:井上守会員・天宅毅会員 <2つのコンペ事例を通じて街づくりを考える>
11月13日 「21世紀型マンション」 講師:石丸 敏之氏(不動産研究所) <市場動向から見るマンション需要>
12月17日「集合住宅の緑化の価値」 講師:生川慶一郎氏(大阪大学大学院・研究生)
12月22日 ゼファーヒル 見学会 講師:石橋清志会員 豊中市の賃貸マンション
3月19日 「千里丘 シニアマンションについて」 講師:畑山正勝会員 大阪府高優賃制度活用認定第1号より自由な参加を目指して部会組織に変更。