O'GANE'S EXPERIENCES

先入観は敵。

　雪が本格的に積もると外は白く覆い尽くされてしまった。そのような状況では他の季節のように風景について認識する必要がない。例えば木々が緑であるとか建物の屋根が面白い色で塗られているとか思うことがない。すべて白いのだから区別がつかないのです。雪遊びをしない人は外に出ても退屈なわけです。

　最近、手持ちぶさたな時に本を読むようになりました。

　本、こと小説に関しては10代前半に読書感想文を書くために読んで以来まったく触れる機会がありませんでした。文字量が多い小説に含まれているのは回りくどくて気障な表現ばかりであるという先入観から意図的に避けていたというのが正しいのかもしれません。ところが先日村上春樹の小説を読んでその考えが変わりました。回りくどくて気障な表現も小説に必要なものであることを知ったのです。

　教訓: 食わず嫌い(決め付け)は良くない。

RSSに全文を入れるとか入れないとかに触発されて、RSSで概要のみ配信していたのを全文配信するように変更しました。

更新履歴を手書きするのはめんどう。

　研究室のサイトでも Blosxom を利用している。そちらはいわゆるブログ的な運用ではなく、更新頻度は割と低い。だから更新履歴を私が手動で書き込んでいた。その作業とは、更新したページと日付を書き加えて古いほうの履歴から消していく(または全履歴として保存する)という地味なものだ。この更新履歴生成の自動化を目的にプラグインの導入を検討した。

ファイルがない

　前項のような機能を実現するプラグインを探す。まず google で "recent entries plugin" というキーワードで検索したところ blosxom :: the zen of blogging :: plugins ( http://www.blosxom.com/plugins/ ) において recent_entries というズバリな名前を持つプラグインを発見した。その概要を読むと

recent_entries - makes a list of recent entries available to your flavour templates

とある。喜び勇んでこのプラグインのリンクをクリックしたが404エラー(ファイルが存在しない)が出てダウンロードすることができなかった。どれだけ有用なプラグインでもファイルがなければ使えない。recent_entries をあきらめた。

recent_entries に代わるもの

　代わりのものを探そうと先ほどの Blosxom の登録プラグインのページから "recent" だとか "entries" というキーワードでページ内を検索してみるが、更新履歴の生成を行えそうなプラグインが見つからない。

　しばらく(1週間ぐらい頭を冷やした)経ってから見つけた headlines というプラグインが自分の目的に合っているよう。プラグインの概要をみると、

headlines - provides a list of headlines for each your stories

とある。今まで試したキーワードでヒットしなかったのは当然だ。そして、このプラグインは無事にダウンロードすることができた。

headlines プラグインの設定

失敗

　早速ダウンロードしたファイルを展開、研究室サーバの Blosxom の plugins ディレクトリにアップロードして flavour についても foot.html に

$headlines::return_data (※まちがいです)

と、安直に追加してブラウザからページを開いてみたが音沙汰がない。headlines ファイルの下部に書いてあるマニュアルを読むと一筋縄にはいかないらしいことがわかった(いく場合もある)。

マニュアルを読んでリトライ

　まず、headlines プラグインの動作には interpolate_fancy というプラグインが必要である。先ほどの Blosxom 登録プラグインのページからダウンロード、手前のサーバにアップロードした。

　次に headlines プラグインの設定を行う。冒頭のいくつかの変数で writeback カウント表示の設定を行う。Blosxom の流儀でディレクトリを作成していれば変数をいじる必要はない。

　あとは flavour の設定を行う。flavour の、ヘッドラインを表示させたい部分に以下のように記述する。これは最も基本的な例。

<@headlines.get output="yes" />

　このタグにオプションを追加していくことで表示内容を変更することができる。

*オプション一覧

• category: ヘッドラインに表示するカテゴリ(デフォルトではすべて)
• sort_method: ヘッドラインのソート方法 (デフォルトは by_date)
  • by_date: 日付順 (新→旧)
  • by_date_reverse: 日付順 (旧→新)
  • by_path_name: エントリのパスの名前順 (アルファベット昇順)
  • by_path_name_reverse: エントリのパスの名前順 (アルファベット降順)
  • by_title: タイトル順 (アルファベット昇順)
  • by_title_reverse: タイトル順 (アルファベット降順)
• max_to_show: ヘッドラインのリストに表示する最大数 (デフォルトはすべて)
• show_dates: ヘッドラインの頭に日付を表示する/しない。同日更新のものは日付をまとめて表示する。 (1 = する, 0 = しない) (デフォルトは 0)
• showLongDates: 日付を "Apr 8, 1973" のように長く表示する/しない。 (1 = する, 0 = しない) (デフォルトは 0)
• indent: ヘッドラインの前に挿入するインデント文字列(デフォルトは "")
• show_wb_count: ヘッドラインの後ろに writeback comments の数を表示する/しない。 (1 = on, 0 = off) (デフォルトは 0)
• wb_prefix: writeback comment の数の前に追加する文字列 (デフォルトは "")
• wb_postfix: writeback comment の数の後ろに追加する文字列 (デフォルトは "")
• css_class: <UL>タグに追加する CSS の クラス (デフォルトは "")
• css_date_class: 日付の<LI>タグに追加する CSS の クラス (デフォルトは "")
• css_item_class: ヘッドラインの<LI>タグに追加する CSS の クラス (デフォルトは "")

　例えば研究室のページでは更新履歴を下のように表示させたいので

2004/12/14
    トップ
2004/12/10
    リンク
    過去の更新履歴
2004/11/18
    サイト・マップ
2004/11/15
    お問い合わせ

flavour に下のように記述する。

<@headlines.get category="/misc"
sort_method="by_date"
show_dates="1"
show_wb_count="0"
max_to_show="5"
output="yes" />

　各行の解説。

1. miscカテゴリ
2. 日付昇順でソート
3. 日付を表示する
4. writeback カウント表示なし
5. 最大5件表示
6. ヘッドラインを出力する

追加

　ちなみに headlines プラグインにおける日付の表示方法は $month/$day/$year で固定なのでこれを和風に直すために headlines ファイル 202 行目を変更した。

$return_data .= qq{<dt class="$css_date_class">$year/$month/$day</dt>\n};

　また、個人的に<UL>より<DL>の方が好きなので、

<UL> --> <DL>
<LI> --> <DT>  (日付)
<LI> --> <DD>  (ヘッドライン)

にそれぞれ変更した。

近未来にあこがれて

　成果物よりそれを作るための道具にこだわる典型的なオタク気質の ogane にとってマトリックスに登場した未来のコンピュータのインタフェースは魅力的なものであった。

　記憶は定かではないがそれは、3D 空間にデスクトップが存在しオペレータは特にキーボードなどの機器を介さずにデスクトップ上のウィンドウを操作するというものだ。下の図のように。

　スラッシュドットの記事を見たとき、そのようなシステムの実現もそう遠くないと実感した。

スラッシュドット ジャパン | 不可視光レーザーで位置を認識する仮想キーボード http://slashdot.jp/article.pl?sid=04/12/13/1231235&topic=38

　つまりこのキーボードは キーボード というデバイスに触れることなく入力が行える。紙相撲でも遊ぶように机などをトントン叩くだけで入力が行えるのだ。激しくクールなことこの上ない。このデバイスに加えて、

【レポート】Looking Glassを動かしてみる - 3Dデスクトップって? (MYCOM PC WEB) http://pcweb.mycom.co.jp/articles/2004/11/02/lg3d/

このようなデスクトップを利用すればほぼ映画のなかで行われていたようなオペレーションが現実のものとなる。問題といえば実現のためのコストと、このシステムを面倒なく使えるかということぐらい。

　現代の技術は近未来の "近" のインターバルまで短くしてしまったといえる。つまり、映画作家の想像力に技術が加速度的に追いついてきている。

　部屋に暖房を置くより先に飼いたくなるキーボード。