Nov 03, 2005 [去年の今ごろ]
2005/11/2(Wed)
Beatles再訪。
孫悟空が世界の果てだと思ったのがお釈迦様の掌の上だったように、僕はBeatlesを甘く見ていたのかもしれない。
BeatlesのCDを初めて聴いたのは中学生のころで、偏見がなかった当時は素直にのめり込んでいった。その後、他の音楽も聴くようになって「あまりにもメジャーすぎるBeatlesを聴くのはダサい」という固定観念を持つようになり(赤坂泰彦の影響が大きい)次第に聴かなくなった。
それから数年が経ち、またBeatlesに触れる機会があった。村上春樹の「ノルウェイの森」を読んだのがきっかけでBeatlesの同タイトルの曲を聴き、シンポジウムに向かう途中の教授の車でBeatlesのアルバムを聴いたのだ。ここ最近、そんなことが立て続けにあった。約10年前に知り、いつしか避けるようになっていたBeatlesをいま聴いたらどのように聴こえるのかが気になり、アルバムを聴いてみた。
「やはり、よいものはよい」と思った。シンプルなアレンジが素晴らしいメロディーを浮き立たせ現代の豪華なアレンジに慣れた耳には新鮮に聞こえるし、曲をコンピュータ編集することができなかった時代の「いじっていない」リアルさはバンドが自分の目の前にいるような気分にさせてくれる。僕はBeatlesを少し聴いただけでそのすべてを知ったような気になっていたけど、実際にはまったくの勘違いだった。それは恥ずかしいけど、嬉しいことでもある。
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