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ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー # 134
ガンフォース (スーパーファミコン)

購入金額: 504円

ゲーム内容

アイレムが出した「魂斗羅」風アクションシューティングゲーム。
おそらくアーケード版があったと思われる。
パワードスーツに身を包んだ兵士二人が謎の島で激戦を繰り広げる。
身体能力が高いのはいいが、主人公がかっこ悪い

H.Kuwanoの考察

1.アイレム版魂斗羅〜メタルスラッグの原型

本作を一言で形容してしまえば、「アイレム版魂斗羅」です。

ゲームシステムは、レバーで主人公や銃口の向きを動かし、ショットボタンとジャンプボタンで主人公を操作します。
8方向にショットが撃てます。
ショットはアイテムで種類を交換できます。
2人同時プレイも可能になっています。
横からみた画面で、画面下に落ちるとミスになります。

ここまでは魂斗羅と同じですが一番の違いはいろんな乗り物に乗れること。
戦車や装甲車はもちろん、銃座やヘリ、リフトや二足歩行のロボなんかにも乗ることができます。
しかし殆どは主人公が生身のまま乗り込むので、乗っている主人公に弾が当たるとミスになるので注意。

他にも、敵に触れただけではミスにならず、敵弾や戦車などの機械に触れて初めてとミスになる点も違っております。

しかしそれでも、アイレムチックなキツさは忘れてはいません。
敵の配置もいやらしいし、制限時間も厳しいし、まるで「海底大戦争」のようにちょっとスクロールしては敵を片付ける、という進み方になってしまいます。

意外にデコのヘビーバレルシリーズも参考にしているかも知れません。
島にパラシュートで降り立つオープニングデモはまるで「ヘビーバレル」です。
パワーアップの武器に弾数制限があったり、途中弾薬で弾数が増やせるのは「ミッドナイトレジスタンス」の影響かも知れません。

 

とまあ、アイレム版魂斗羅はこんな感じですが、それでも実は本作は「メタルスラッグ」に影響を与えていると思われるのです。
アイレムがその後に作ったゲームに「海底大戦争」がありますが、そのスタッフが「メタルスラッグ」を作ったというもっぱらの噂です。
とすると、ゲームシステムを本作から参考にさせてもらったとも考えられるのではないでしょうか。

例えば、「敵に触れてもミスにならない」はメタルスラッグでも引き継がれています。
ただし、触れた状態で攻撃してくると近距離攻撃になり、敵も近距離攻撃を仕掛けてくるのですが。

他には、「乗り物がいろいろある」「パワーアップの弾数に制限がある」というのもそうかもしれません。

ただ、良く考えるともともとのメタルスラッグの企画は戦車のシューティングゲームで、人間は出てきませんでした。
意識的に本作の続編として作ったのではなく、仕様を変更したら本作みたいになってしまったんですかね。


 

2.ザコみたいな主人公

僕は何故このゲームを買おうと思ったか。

それは、うちの弟から、「このゲームの主人公かっこ悪いよなー」と言われて本作の画面写真を見せられたことでした。
そういえば、僕は幼い頃ファミマガでこのゲームの広告を見て、「こりゃ、『イメージファイト』のパッケージのヤツよりかっこ悪いや」と思ったことがあったっけ。

 

弟の情報と僕の記憶は確かでした。
ほぼ全身がロボコップみたいなパワードスーツになっているのですが、目の部分が牛乳瓶の底のような丸眼鏡になっています。
これはかっこ悪い!!
「エドワードランディ」や「ガンスターヒーローズ」のザコキャラみたいにも見えます。
「超クソゲー」では「クルードバスター」で「主人公が誰だか分からなかった」といっていますが、僕は「主人公が分からないゲーム」に本作も推薦したいと思います。

さらに、主人公がやられると「キャアアア」とも「ギャアアアア」とも聞こえる悲鳴が!!
敵はただ爆発するだけなのに。
「メタルスラッグ」や「エドワードランディ」のザコ敵を倒した時の悲鳴と一緒です。
こりゃまたかっこ悪い!!

ちなみに、ジャンプ中にやられると重力が強くなるのか、それとも浮力が弱まるのか、まるで「ブラッディーウルフ」でパラシュートで降下してきた兵士が撃たれて落下するように急降下します。
こりゃメチャクチャかっこ悪い!!

おかげで、僕もKGRさんもプレイ中笑いが止まりませんでした。

 

3.デキはイマイチ

残念ながら本作はそれほど良いデキとはいえません。

まず、キャラクターのチラツキが多すぎます。
乗り物が出るとよくちらつきます。
たまに見えない弾に当たってやられることも・・・。

また、プレイデモやオプション設定がありません。
このゲームはデスクリムゾン以下か!!

オプションがないので、ボタン配置は固定となっています。
A,Bがショット、X,Yがジャンプになっているのですが、ファミコンでAボタンジャンプに慣れている人にとっては大変やりづらいボタン配置です。
せめてAとX,YとBのどっちかが逆になってればいいのに。

音楽もしょぼく、特にエンディングではボスの音楽がそのまま流れ続けます。
ハイスコアをとると名前を入れることができるのですが、これもステージデモの音楽が繰り返されるだけ
ちなみにタイトルデモもないので、ハイスコアを取った人の名前を見られるのもここだけです。

どうもこのSFC版は、スタッフロールを見る限り海外で製作されたようです。

攻略情報

ラスボスの子エイリアンの撃つレーザーは、しゃがんでいれば何故か当たらない。
前の「SYSTEM」と書かれた機械を破壊し、ボスの下に潜り込んで、子エイリアンが来たら前に避けよう。

関連情報

魂斗羅

コナミが1987年にアーケードで出したアクションシューティングゲーム。
サイドビューが斬新で、特にアメリカで大ヒットした。
このゲームを作ったスタッフが現在「トレジャー」というゲームメーカーで活躍しているのはゲーマーにとって有名な話。

メタルスラッグ

ナスカが1994年頃に出したサイドビューのアクションシューティングゲーム。
4作もの続編がネオジオで製作された、ネオジオの顔。
戦車「メタルスラッグ」を使った攻略や、細かい描画が話題になった。
実はアイレムで「海底大戦争」などを製作したスタッフが手掛けたという噂。

ヘビーバレル

データイーストがおそらく1987年頃にアーケードで出したトップビューシューティングゲーム。
最終ボスをも一撃で倒せる武器「ヘビーバレル」が特徴。
FCにも移植された。

ミッドナイトレジスタンス

データイーストがおそらく1989年頃にアーケードで出したサイドビューシューティングゲーム。
ヘビーバレルの続編的存在で、ショットの向きを固定できるのが魂斗羅との大きな違い。
MDにも移植された。

ガンスターヒーローズ

魂斗羅の生みの親、トレジャーがおそらく1991年頃にメガドライブで出したサイドビューシューティングゲーム。
ショットだけでなく、スライディングや投げ技などの高いアクション性が特徴。
ボスや演出にさまざまな趣向が凝らされ、メガドライブ至高の名作とも名高い。

エドワードランディ

データイーストが1990年にアーケードで出したアクションゲーム。
「冒険百連発」の名のとおり、複葉機の上や爆走トラックの前などとんでもない場所で敵との戦いを繰り広げる。


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