1.サワダゲーの先祖
本作の大きな特徴は、ずばり「実写」にあります。
パッケージを見ると、なにやら不気味な顔(実写)と、二人の美人(?)女子プロレスラー(実写)がいます。
最初は「これはプロレスゲームか?」と思いましたが、どうやら見ると下のほうにややヘタな
アニメ絵のモンスターが描かれています。
「いったい何のゲームなんだろう?」と、怪しいオーラ満載です。
電源を入れると、なにやらスターウォーズのようなナレーションが始まりました。
このナレーション、実は飯島直子で、正直愛ちゃんといい勝負です。
どうやらこのゲームのストーリーのようで、要約すると「ラブラドール国が魔女とその5人の手下に占拠されてしまい、二人の王女がゼウスの加護を受けて女神に変身し戦う」
というものです。
しかしこのナレーションが異様なほどに長い!!
長い長いナレーションのあとも、まだムービーは続きます。
今度はナレーションの内容を映像化したような内容で、湖のほとりに、崖っぷちに建たされた城があって、暗雲が立ち込めて城が「魔界村」のようなデザインに
変貌してしまいます。
ここで場面は切り替わり、突如魔女に扮した青白い女性がまるでモデルのようなカメラアングルで
登場してきます。
さらに場面が切り替わり、森の中の泉のようなところに、まるで学芸会のような、ちょっと水着に細工を加えた服
を着た女性が二人現れます。
そうしてなぜか変身モノの特撮のように、見る見るうちに女子プロのような鎧 に覆われていきます。
そしてポージング!!
これには思わず笑ってしまいました。
すでにオープニングで10分ぐらい経ったように思われますが、いざ、ゲームスタート。
先ほどの二人からどちらかを選ぶのですが、要はため系かコマンド系 ということです。
選択が終わると、いきなりPCエンジンかメガCDのゲームのようなショップの画面になります。
この買い物の要素が本作の評価できるところで、戦いで得たお金で買い物し、パワーアップや戦闘中に使えるアイテムをゲットするのです。
どうやらコンティニューしてもお金やパワーアップが持続するようなので、下手な人への救済措置
ともなっています。
それも良いのですが、この場面の音楽が妙にハイテンションで明るすぎるのも気になります。
どうも音楽に湯川トーベン という人を起用したようです。
確かこの人はそこそこ著名なミュージシャンだったような。
さすが音楽業界 といったところでしょうか。
ただ、ゲームに合うかというと謎で、こんな音楽が戦闘中に流れている場合もありますし、さらには歌が流れたりする場面もあります。
全体的にアップテンポな音楽です。
そしていよいよ対戦開始。
ゲームの内容はあまり触れませんが、やっぱり実写の動きはぎこちない感じで、しかも実写なのでリーチが短く感じます。
相手はアニメ絵で人間離れしたやつらばっかりなので、長い手足で攻撃されたらたまったもんじゃありません。
しかしラストの魔女は実写なのでちょっと安心。
結構シビアながら、何とかEasyでクリアしました。
するとエンディングでは、スタッフロールで技の手ほどきを受けている女性の映像が流れています。
こんなところでメイキングビデオ見せられたって…。
ラストも長いナレーションで終わるのですが、最後には「To be
Continued...」。
マジっすか!!
きっと本作を進化させると、「ストリートファイター リアルバトル オンザフィルム」
になってしまうんでしょうね。
ちなみに、これと似た頃にセガサターンでは「バトルモンスターズ」という実写格闘ゲームが登場していました。
さらに、どうやら魔法も防御できるガードが存在するそうですが、どうやら実写のキャラはポージングでガードするそうです。
…薔薇野郎?
2.バランスはイマイチ
このゲームは実写はともかく、バランスがちょっと悪く感じました。
コンピュータの反応が的確すぎて、こちらから飛び込むなんて厳禁です。
このゲームの一番の攻略法は、とにかく相手が出るまで「待つ」ことです。
また、せっかくショップで買い物ができるのに、役に立つのは体力やMPを上げるアイテムぐらい。
魔法アイテムはもったいないし、福袋はハズレが多すぎます。
回復アイテムは役に立ちますが、使ってしまうとコンティニューで持ち越せないので後回しにしたほうがいいです。
情報は次の対戦相手が分かるのはいいのですが、戦い方のアドバイスはありきたりなものばかり。
ボタンも簡略化されているのにちょっと残念でした。
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