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「岩館ファンに聞いた、心に残るセリフ・シーン」 01年6月アンケート実施

僭越ながら、ちょっとコメントつけてしまいました。


さん

「おいしい関係」より
長い髪はあたしの持っている一番好きなワンピースによく似合うんです

「5月にお会いしましょう」より
あたしなんかへっきよお、へっきよお!(まりもちゃんが兄さんのパンツ洗ってたとき)

「赤い淡い夜がすき」より
きみのホントの足ながおじさんの右足はたぶん引きずるよ

2番目のは、お兄ちゃんのパンツ姿に驚いたまりもちゃんに向かってたるみちゃんが言うんですよね。「ふん、カマトトー」って。
「赤い淡い夜がすき」は、子供のころは意味がよくわかりませんでした。いま読むと、おじさんに上記のように言われて、走って河野くんに会いにいく晶子の姿に泣けてきます。そういやこの話にもパンツが出てきたなあ。



さん

『夜汽車にのって』
「夜汽車ってきれいね なんだかちょっと寂しい感じが」
岩館作品にはよく駅や汽車がでてくるけど、このシーンはすごく印象的です。父親をさがすために母親と夜汽車にのって違う土地へ移動するお姉さんの心情と、暗い夜の中を行く夜汽車の姿がシンクロしていて、寂しくて切ないけれど、かすかに希望というか暖かなものを感じさせます。

この話、大好きです。花ちゃんと緑さんのコンビもほほえましくて。
ラストシーンで、自分には夜汽車が似合うというお姉さんのセリフと、その汽車を眺めてる花ちゃんたちの上の会話との対比がなんともいえずいいんだよなあ。
ちなみにこの話の中に、花ちゃんの「うちって7人家族なの、すごいでしょ」というセリフがあるのですが、これを読んでああ、森子たち幸せに暮らしてるんだな、とちょっと安心しました。



たかさん

こんにちわ!本当に、私はこちらのHPが大好きです!
早速ですが、、私の好きなシーンですが、私は、どちらかと言うとおもしろい系が好きなので「冷蔵庫にパイナップルパイ」がとっても好きです!
前にも、ちょこっと書かせて頂きましたが☆おとさん☆がとっても好きで、3巻で昔の日記を思い出しながら、読む回が特に好きなシーンです♪
「返事がこない」を「辺事がこない」って書いてあり、
もう、本気で声を出して笑って読みました)^o^(
☆岩館さん☆って本当に色々なお話がありますよね・・。
お笑い系(私の中では「パイナップル」や、「子供はなんでも知っている」「うちママ」などです)もあれば、不思議系(私の中では、「キララのキ」「白いサテンのリボン」などです。)もあったりして、いつも読むまでわからなくって、そこもとても好きです!
私は、とても細かいとこにお気に入りがありまして、
「子供はなんでもしっている」に出てくる主人公のぬいぐるみの名前の「ぞうぞうくん」とか、「アマリリス」で主人公が見に行く映画が「死霊のえくぼ」とかそんな細かいとこが、実は、1番好きだったりします。。
とっても、長々と書いてしまいまして、ごめんなさい(>_<)
(文章をまとめるのが、とてもヘタなのです。。。)
みなさまの、お気に入り結果もとても楽しみにしております!
では、では、これからも楽しみにさせて頂きます!

私も「おとさん」大好きです。いちばん笑ってしまったのは、ハードボイルドな回。
「うちママ」には、何度も読んで展開もわかりきってるのに、笑いが止まらなくなるシーンがいくつかあります。私の場合、けいとが料理の下ごしらえをしてる途中、つまづいてフトンごと流しにぶっ倒れてしまうシーン。思い出しただけでもうダメ。



kyokoさん

「まるでシャボン」のラスト近く、羽賀さんが、せっちゃんに向かって、「せつこさんの気持ちはうれしかったんです」云々と言うシーンです。
せっちゃんのモノローグ、「わたしのことわすれないでください。わずかなかけらでもいいからおぼえていてください」のくだりを読むといつも泣けてきます。

これは最終回ですよね。週マで読んでたんですが、いまでも当時の感動を覚えています。羽賀さんが行ってしまったあとに閉まったドアが暗くて寂しくて。
このあとのラストシーンへの切り替えも見事で、ほんとに名作だなあと思います。



えむさん

「どんなふうに言ったの?」
「あなた、どんなふうに女の人に愛をうちあけるの?」
「おしえて・・」
(「1月にはChirstmas」の瑞希のセリフ)
初めてこの話を読んだときは、イマイチわからなくって、ここまで意固地になることないだろう、と思ってました。主人公の男もなんだかハッキリしないし。
でも何度か読み返しているうちに、あの家でずっとお父さんを待っていた彼女のことを考えると、ほんとに切なくなってきて。
精一杯つよがってた彼女が、ふと誰かに頼りたくなったとき、ぽろっと出たのが上のセリフじゃないかなと思います。

瑞希は続けて「好き…」と言うんですよね。
順正(主人公)じゃないけど、このときの彼女の顔には参ってしまいました。
このあとの、「好きな人なんて一生できないわ」「じゃあね」というセリフも印象的。



たるぽんさん

『森子物語5』のラスト
まあるい線路を走ってるうちに、外の景色も変わってくるんじゃないかな。
そういうの見るのも、けっこう楽しかったりして・・・
と森子が考えるシーン。
なんかこういう考え方って好きです。心があったかくなります。

遠くまで行かなくても、いつものまるい線路にもいいことや楽しいことがある…そういうのっていいなと思います。
でも森子みたいに若いときは、ついつい外にばかり目がいってしまうんですよね。



おけけさん

「えんじぇる」で浜辺をスウ一家が散歩してて「タモリ」っていう犬がでてくるんだけど。ほんの1コマ。
なんかほのかにタモリっぽくて忘れられない脇役です。
つくしの名前を考える回想シーンもおもしろいですよね。
周作が「ぼくは自分の子供をとてもジュリーとは呼べないよ」って 冷静につっこむかんじとか。

上にも出てきた「5月におあいしましょう」の「たるみ」ちゃん、「まりも」ちゃん、とか、ネーミングセンスがいいですよね。
「えんじぇる」ひっぱりだしてみたら、「タモリ」はやっぱりタモリに似てました。かわいい。



うちゃんさん  URL

私はどうしても「街も星もきみも」に深い思い入れがあります…。
カムが雪の中トオルと共に街を出ていくシーン。夜の山の高みからまるでたくさんの星粒のような街の灯りを、カムは
「私知ってる、歩くときれいな音がするのよ、シャラシャラって」
そう言って足を踏み出す。
カムの純粋な心を描き出したようなその美しい夜の風景。
でも、この場面を目にするたびに、胸がしめつけられます。
やっぱり、最後の一ページに語られる
「わたしたちは夢の国に住んでいました」
が効いているのでしょう。 どうしても忘れられない物語です。

私もこのシーンは大好きです。
カムが丘の上から見下した夜景なんて、ほんとに脳裏に焼きついて離れなくなる。
これは、岩館真理子が自分のみた夢をもとに描いた話なんだそうです。すごい。



aicoさん  URL

「五番街を歩こう」の2話「紫陽花の陰に猫はいる」
奥方がマスターに離婚をしたいと果物を使って伝えるところ。
奥方が書いた「リコン」のオレンジ文字の続きを書く為に追加のオレンジを買いに行く奥方。しかし林檎しかなく、続き文字をマスターに委ねる。
買ってきた林檎の数に対して「リコンシタイ」は林檎があまる。「リコンシタクナイ」は林檎が足りない。考えたマスターは「リコンシタクナイ」で足りない林檎の数を半分に切って使う。
マンガとは基本的に「絵を見せるものである」と言ったのは竹宮恵子さん。確かに似た文化の小説や映画にはない伝達方法で、絵があるからこそ成り立つマンガの世界であります。
そういう意味でも林檎を使った書き文字を上手く使ったこの作品は脱帽でした。
マスターが足りない林檎をカットして書いた「シタクナイ」の文字は言葉で伝えるよりもはるかに真実味があって、奥方でなくても じ〜んとしてしまったものです。
そして最後に、そのオレンジ&林檎がケーキになってマスターの店 に置かれるなんて、ハッピーエンドの描き方として最高!
詩的な言葉を織り交ぜて魅せる作品の中の、詩的な絵でも魅せる岩館さんの傑作の一つだと思ってます。

もうひとつ、「えんじぇる3」より。(冒頭から)
「朝、彼はあまり あたしの顔を見ない
 どうも朝は自分の妻に人見知りするらしい
 おもしろい人だ」
なんだか理由もなく好きなセリフです。
スウらしくって、周作らしいんですよね。
付き合い始めた彼女に人見知り・・というならまだしも
夫婦です。この人達は。(笑)
この二人の愛情度をこのセリフで改めて思い知らされる。何気ない岩館さんの作戦なのかな。・・なんて。

リンゴのエピソードには、ほんとに感心させられました。
この作品は、随所に挿入される、砂漠とネコのくだりもとても効果的でしたよね。最後にタイトルの意味がわかる。
「えんじぇる」、ここは周作さんのメガネはずした顔が見られる貴重なシーン。



皆さんありがとうございました。
これからも、このような企画は続けていきたいと思っていますので、そのときはまたよろしくおねがいします。

(01/08/25)




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