質的比較分析(QCA)のソフトウェア

  1. fs/QCA
  2. 統計ソフトR
  3. Tosmana
  4. Kirq
  5. 統計ソフトStata

fs/QCA

fs/QCAはQCA専用のフリーソフトウェアです。QCAの最も基本的なソフトといえます。QCAの創始者であるチャールズ・レイガン(Charles C. Ragin)教授を中心に開発されました。通常の2値データのQCA(csQCA)と、ファジィ集合のQCA(fsQCA)の分析ができ、中間解を導出します。最新のバージョン3.0からはインストール作業が不要になり、またWindowsとMacで使用できるようになりました。


統計ソフトR

Rはフリーの統計ソフトです。Windows、Mac、Linuxで使用できます。Rでは、様々なパッケージを導入することで機能を拡張することができます。QCAについてもいくつか関連パッケージがありますが、その中で特に以下の2つを紹介します。

  1. QCA
  2. QCAに関する主要な分析が一通りできるパッケージです。通常の2値データのQCA(csQCA)、ファジィ集合のQCA(fsQCA)、多値データのQCA(mvQCA)に対応し、中間解の導出などが行えます。

  3. SetMethods
  4. 質的比較分析(QCA)に関する本のページで紹介している、Schneider and Wagemann (2012) Set-Theoretic Methods for the Social Sciences.で提案されている、QCAの新しい分析方法を可能にするためのパッケージです。

Rのインストール方法

QCAに関するパッケージの導入方法(Windowsの場合)

Rのメニューの「パッケージ」をクリックし、出てくるメニューから「パッケージのインストール」をクリックします。Secure CRAN mirrorsというウィンドウが出る。Japan(Tokyo)[https]を選びます。Packagesというウィンドウが出るので、その中からQCAやSetMethodsを選んでOKを押します。Rのメニューで「パッケージ」をクリックし、「パッケージの読み込み」をクリックする。「1つを選択してください」というウィンドウが出るので、その中からQCAやSetMethodsを選んでOKを押します。

操作方法

R自体の詳しい操作方法は、当ホームページのリンクにあるような、Rの使い方を解説したサイトを参照してください。パッケージに関しては以下の説明を参照してください。


Tosmana

TosmanaはQCA専用のフリーソフトウェアです。通常の2値データのQCA(csQCA)と、多値データのQCA(mvQCA)に対応しています。バージョン1.5からはファジィ集合のQCA(fsQCA)にも対応しました。また、複雑な解をベン図で視覚的に表現する機能があります。Windowsのみで使用できます。


Kirq

KirqはQCA専用のフリーソフトウェアです。通常の2値データのQCA(csQCA)とファジィ集合のQCA(fsQCA)に対応しています。主項表(prime implicant chart)での選択を廃止するなど、理にかなった設計を行っており、これからの発展が期待されます。Windows、Mac、Linuxで使用できます。


統計ソフトStata

Stataは商用の統計ソフトです。Windows、Mac、Linuxで使用できます。Stataでは、様々なadoファイルを導入することで機能を拡張することができます。QCAを行うためのadoファイルとしてfuzzy adoファイルがあります。通常の2値データのQCA(csQCA)とファジィ集合のQCA(fsQCA)に対応しています。ただし、現在は既に更新を終了しています。


ソフトウェアについて参考になる資料

上記の各ソフトウェアの機能の比較を簡単に表にまとめました。

その他のソフトウェアの紹介ページ

ソフトウェアの紹介はCompasssのページ(英語)にもあるので、参考にしてください。

様々なソフトウェアの使い方の説明