質的比較分析(QCA)に関する本

このページでは、QCAを扱っている主要な本を紹介します。

英語の本

  1. Schneider, Carsten Q. and Claudius Wagemann (2012) Set-Theoretic Methods for the Social Sciences: A Guide to Qualitative Comparative Analysis. Cambridge University Press.
  2. 現在、QCAについて最もまとまった教科書です。QCAを集合論の枠組みで統一的に理解しており、基礎から発展までこの一冊で学ぶことができます。Webでのサポートも充実しており、サポートページでは練習問題、データセット、ソフトウェアの使い方などのファイルがダウンロードできるようになっています。

  3. Ragin, Charles C. (2008) Redesigning Social Inquiry: Fuzzy Sets and Beyond. University of Chicago Press.
  4. ファジィ集合を使ったQCA(fsQCA)を、2値データのQCA(csQCA)と共通の枠組みで分析可能にした本です。QCAと統計分析の特徴を比較しながら解説を進めています。

  5. Rihoux, Benoît and Charles C. Ragin (2008) Configurational Comparative Methods: Qualitative Comparative Analysis (QCA) and Related Techniques. Sage Publications, Inc.
  6. 2値データのQCA(csQCA)やファジィ集合のQCA(fsQCA)などの、QCAの主要な手法について、一通りその概要を解説した入門書です。それぞれの手法を全て同じ例に基づいて解説しているので、見通しがよくなっています。ベストプラクティスのページで内容の一部を日本語訳しています。

  7. Ragin, Charles C. (2000) Fuzzy-Set Social Science. University of Chicago Press.
  8. ファジィ集合のQCA(fsQCA)を初めて本格的に扱った本です。

  9. Ragin, Charles C. (1987) The Comparative Method: Moving Beyond Qualitative and Quantitative Strategies. University of California Press.
  10. 2値データのQCA(csQCA)を扱った本です。この本で初めてQCAが提唱されました。

日本語の本

  1. 石田淳・齋藤圭介監訳 (2016) 質的比較分析(QCA)と関連手法入門. 晃洋書房
  2. 英語の本にある 3. Rihoux and Ragin (2008) の翻訳書です。QCAの主要な手法が日本語で学べるようになりました。

    日本語で初のファジィ集合を使ったQCA(fsQCA)の解説書です。QCAのソフトウェアであるfs/QCAの使い方も解説されています。

    大規模データや少数事例についての各種の分析手法が整理されており、分析手法全体の中での質的比較分析の位置づけが把握できます。質的比較分析は定性的比較分析という名前で呼ばれており、2値データのQCA(csQCA)が解説されています。

  3. 鹿又伸夫ほか編著 (2001) 質的比較分析. ミネルヴァ書房
  4. QCAの解説書です。内容はファジィ集合のQCA(fsQCA)が確立する以前のもので、2値データのQCA(csQCA)が主です。また、QCAの実際のデータへの様々な応用例も載っています。絶版で入手困難です。

    英語の本にある 5. Ragin (1987) の翻訳書です。絶版で入手困難です。