1.ク○ゲーマー必見
本作がもはや時代劇ではないのは前作からしてもご承知のことと思われますが、本作はさらに磨きがかかっております。
よく言われるのが「スターウoーズ」「ガ○ダム」のパロディが随所に見られるということですが、ほかにも結構ゲームネタが多くあり、ゲーマーにとっても楽しめるものとなっております。
その中でも意外とファミコン時代のクソゲーが多く、我々ク○ゲーマーはにやっとさせられる場面も多々あります。
僕が気づいたものを以下に挙げてみます。
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悪代官が力尽きると「ああ、しんじゃった!」と出てきます。
これは「元祖西遊記 スーパーモンキー大冒険」のゲームオーバー時に出てくるメッセージが元ネタと思われます。
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ミニゲームのくのいち取り調べでは取り調べの前に「大人はそのまま、子供はスタートボタン」というメッセージが出てきますが、これは「ゴルゴ13」の問題シーンが元ネタです。
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ステージクリア時につけられる格付は意味不明で笑えるものが多くありますが、その中でも「タフガイ」「羊の呪い」は「トリオザパンチ」が元ネタと思われます。
…あれ、ストレートではありますが、あんまり無かったかな?
クソゲー以外にもゲームネタは結構あります。
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ステージの中には、舞台がイースター島になっているものがあり、やっぱり正義の味方としてモアイが登場します。
そのステージのタイトルが「野望は伝説から復活へ」 という、まるで「グラディウス」シリーズのサブタイトルをつなげたようなタイトルがつけられています。
そのモアイも口から輪状の弾を発射してきたり、倒すと手に入る「イースター刀」はその弾が出るようになっています。
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各ステージである条件を満たすとスタート地点に宝箱が登場
します。
「ステージの決められた場所を通過する」「時間経過」「ボタンを押す」 など、中には理不尽な条件もあります(ヒントはありますが)。
これは「ドルアーガの塔」のオマージュに思えました。
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罠の一つである「蜂の巣」で止めを刺すと、「怒代官蜂地獄」という決まり手(?)になります。
これは「怒首領蜂」に似ています。
ちなみに願仏射撃の敵撃破数表示やボスの耐久力ゲージにも「首領蜂」のオマージュが感じられます。
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ミニゲームの願仏射撃をクリアすると、願仏射撃のオプションに「ワタシハ アクダイカン
アッアッアッ ゲーム」 という項目が増えています。
「アクダイカン」と言うのと同時にボタンを押すというミニゲームですが、これは間違いなく「シルフィード」のおまけゲームのオマージュです。
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ミニゲームの「くのいち取り調べ」は「スーチーパイ」のパネルマッチを参考にしたというのは考えすぎでしょうか。
Nさんは「製作者の中に、我々と同じ趣向を持つ人がいたんじゃないか」と言っていました。
確かに確信犯でしょう。
ちなみに前作でも洋館のステージは「バイ○ハザード」のパロディになっています。
僕はステージ名が「洋館」となっている時点で「これは!」と勘付いたのですが、メンバーには僕が言わないと気づかなかったようです(そもそもメンバーにバイ○ハザードをプレイした人がいなかったのですが)。
もちろん、そういった元ネタを知らなくても笑えるところは多々あります。
なぜか同梱されている「超兄貴」の体験版
にも劣らない気持ち悪いオープニング、意味不明の格付、とあるクイズ番組を見事にパロった「問答百万石」、時代考証を無視しすぎたアイテムの数々など、「悪になって正義の味方を蹴散らしたい」というコンセプトはもはやなく、ただ「プレイヤーに笑ってもらいたい」という開発者の意図が感じられます(ちょっと忍者ははずした感じがしますが)。
まさにイロモノ、まさにバカゲーと言わんばかりのゲームです。
2.前作とは一変、より遊べるようになった点は好印象。
そういったバカゲーらしさばかりが浮き出ている本作ですが、ゲームの方は前作よりもずっと遊べるものとなっております。
前作では、罠や用心棒などの強化が、ステージクリア時の成績によって得られる資金でしかできません。
しかも資金を得るにはこれまでのハイスコアを上回らなければならず、罠の強化もままならぬまま先に進めなくなり、詰まってしまいがち
でした。
負けたりハイスコアが下回った状態でクリアしてしまうと、それまでのプレイが無駄になってしまい、時間を無駄にしたように感じ、やる気を損なってしまいがち
でした。
僕も前作は墓場で詰まってしまい、モチベーションがなくなってしばらく放置していました(その後攻略情報でクリアしましたが)。
それが本作では見事に解消されました。
まず、本作では「無駄なプレイ」がなくなりました。
たとえ敗れても、これまでのハイスコアに関係なく軍資金が(当然少ないですが)増えるようになりました。
また、ステージ中に拾ったアイテムもなくならないし、ステージ終了時に得られる格付も揃えるとアイテムが貰えるようになりました。
ほかにもステージ開始時に難易度が選べるようになり、簡単な難易度ならほぼ詰まることなくエンディングまで行けます(いわゆる真のエンディングではありませんが)。
また、無駄な時間の短縮もできるようになり、より気軽にプレイできるようになりました。
ステージ中にやられてしまっても、準備編(罠の設置等のフェイズ)や返り討ち編(悪代官を操作して正義の味方を倒すフェイズ)の最初に戻ることができる
ようになり、前作のようなやられデモや罠の再設置などに時間を使う必要がなくなりました。
さらに「えころじかる」というアイテムを使うと前回仕掛けた罠と用心棒をそのまま再設置するため、同じステージの攻略には大変便利です(そのためか、セーブデータの容量がかなり増えていますが)。
さらに、より遊び甲斐、遊び応えが強化されました。
ステージ中にあるアイテムを探す要素が追加 され、同じ面でも繰り返し遊びたくなります。
プレイを繰り返せば資金やアイテムも増え、装備品も強化されて攻略が楽になるので、それほど(少なくとも前作よりは)
疲れません。
また、高難易度のステージは獲得したスコアの合計によってプレイできるようになるので、罠の連鎖でスコアを稼ぐ といった、前作と同様な手ごたえは残っています。
それでも繰り返しプレイによる強化、「えころじかる」による罠の再設置があるため、それほど苦にはなりません。
細かい点にも修正が入っています。
たとえば前作では4方向ある視点のどれもが斜め視点で、コントローラも斜め入力なので操作しにくかったのですが、今回は8方向に増え、十字方向で操作しやすいように修正されています。
さらには角度も変更できるため、上方視点なんかも使えるようになっています。
このように、本作では前作のさまざまな不満点を解消し、より遊びやすくなっています。
初めて「悪代官」シリーズをプレイするのなら、前作よりこっちのほうがオススメしたいぐらいです(でも、前作のセーブデータを引き継がないと取得できないアイテムなどもあるのですが)。
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