1.正統派時代劇に見えて、実はバカゲー
本作は一見よくある時代劇モノのゲームに見えますが、実はバカゲーです。
「セキュリティ」「サービス」などといった横文字単語や、時代考証を無視したアイテム の登場に驚いた人も多いと思いますが、それよりひどいのはふんだんにちりばめられたパロディ要素。
商人や家臣には某有名人にそっくりな人もいるし(しかも薄笑いしたまま上下に揺れる動きがブキミ)、「タイ○ニック」「ガン○ム」などのパロディはおろか同じゲームソフトの「バイオ○ザード」までパロディにしている(舞台が洋館だからってそれは短絡的な気がしますが)し、くの一にはやたら網タイツにこだわるし、天井突きのミニゲームで槍を外すとT○Mの「命」(今となっては懐かしい)ポーズをとるし、帯び回しのムービーに出てくる町娘はファミ通編集部だし、関係ないのも一部混ざってますが、半分以上がパロディ、しかも「パロディウス」シリーズのように当時としては時代性を持ったパロディ
を含んでいます。
このように、このゲームは時代劇に見せかけたパロディゲームなので、まともな時代劇ゲームとして買った人は後悔したかもしれません。
逆にバカゲーマーにとっては意外な(着目していたかもしれませんが)ゲームになったのではないでしょうか。
2.プレイのモチベーションの維持が難点。
本作は結構プレイに忍耐のいるゲームになっています。
それは、プレイヤーがやられるとほとんどの救済措置が得られずにステージの最初からやり直しになってしまうことです。
本作はステージのバランスが取れていないようで、結構詰まってしまいやすいです。
負けても初回であればある程度軍資金が増額されますが、二回目以降はほとんど増えず、何度も挑戦して負けて、また時間をかけて罠を仕掛けてあっさり負けて、
ということが繰り返され、飽きてしまいがちです。
本作では軍資金で罠や用心棒の追加、強化ができますが、強化を間違えると本当に詰まってしまい、最悪最初からやり直すハメになってしまうことも…。
それに勝ったとしても、勝ち方の展開がワンパターンになりがちで、ともするとおバカムービーを見るための作業になってしまいます。
本作はいつもはやられ役の悪代官になって正義の味方に復讐しようという、下克上の爽快感のようなものが(ゲーム部分としての)ウリだったのだと思われますが、それもあまり感じられないゲームに思えました。
これなら「ヒーローよりも怪獣になってみたい」という似たコンセプトを持つ「破壊王」の方が(ゲームの面白いつまらないはともかく)コンセプトの芯が通ったゲームに思えました。
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