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ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー #204
喧嘩番長 (PS2)

購入金額: 980円箱説付

ゲーム内容
喧嘩に明け暮れる不良高校生をテーマにしたアクションRPGゲーム。
主人公「田中ヤスオ」は服装や技などのカスタマイズが細かくでき、カツ上げをしたり町民を殴ったりできるなど自由度も高い。
伝説を達成する等のやりこみ要素も多く、全て達成するには何回もクリアする必要がある。
ある条件をクリアするとスケバン編もプレイできる。

H.Kuwanoの考察

1.時間のある人向け

本作は一回クリアしただけでは終わりにはなりません。
1周するなら12時間ぐらいでできますが、何回もクリアすることを前提に作られているので、オマケのスケバン編もクリアすると30時間ぐらいはかかるでしょう。
特に伝説を達成しようとするのなら、数十回はプレイすることになり、下手すると100時間ではきかないんじゃないでしょうか。

しかも、頻繁にロードが入ります。
店に入ったり、マップの区画に入ったり、イベントに入ったり、酷いときには2回連続でロードします。
「番長用語辞典」の1つがロード中に入りますが、それは逆にロードが長い ということを意味していると取れます。
しかも60語ぐらいでループしてしまうのですぐに飽きます。

一度見たイベントでなくてもスキップできるのは(やられるとゲームオーバーでセーブしたところからやり直しになるので)いいのですが、選択肢が入るイベントはスキップできません。

予想以上に時間がかかるゲームです。

 

2.「龍が如く」と比べると、お子様向け

本作は、お子様向け「龍が如く」と感じました。
共通部分は以下の点です。

  • 舞台が現代である。
  • 敵との戦闘は暴力で解決する。
  • 武器やアイテムのコレクション要素

一方で、以下の点で違いがあります。

  • 「龍が如く」はD区分なのに、本作はB区分である。
    どちらも暴力的な内容なのに、本作はB区分に収まっています。
    つまりこれから高校生になろうとする、中学生以上を推奨するゲームです。
    確かに風俗店や殺人はありませんが、通行人を殴ったり、警察から逃げるスリルを楽しんだりといったことが出来てしまいます。
    しかも、全ての伝説を達成するにはこのようなことをすることが必須になります。
    これは、反社会的な内容を含んでいると言えるでしょう。
    子供が真似したらどうしようと思うものがあり、B区分は適切なのか疑問に思います。
  • 「龍が如く」はヤクザなのに対し、本作はツッパリである。
    「龍が如く」ではヤクザのストーリーで、銃や刀剣などはしょっちゅう出てくるし、人もしょっちゅう死にます。
    一方本作は学生ライフなので、武器も木刀やカミソリぐらい(金属バットはあるけど)で、人が死ぬこともほとんどありません。
    逆に言えば、バットで殴られても車にはねられても死ぬようなことが無い ので、子供に真似られるとまずい部分の一つでもあります。
  • 「龍が如く」がストーリー重視であるのに対し、本作はツッパリライフを満喫する自由度の高さがウリのゲームである。
    本作のストーリーは正直、青春ドラマのありきたりなもので面白いとは思いませんでした。
    ストーリーは本作のゲームの進め方の方向性を示すもので、本当の目的は伝説を達成することや、ケンカしてバイトしてオシャレして、という番長ライフを楽しむことのように思えました。
  • 爽快感には劣る
    「龍が如く」はヒートアクションという技があり、特定の状況で△ボタンを押すだけで発動し、相手に大ダメージを与えます。
    本作でも超必殺技というものがあり、複数の敵に大ダメージを与えるのですが、終盤になると簡単にガード、または当身されてしまいます。
    また、「龍が如く」では武器を持つことができます。
    本作でも武器を持てますが、武器で攻撃するとシャバくなってしまうため、たいていはステゴロになってしまいます。
    さすがに集団でボコられるとどちらでもイライラします が、「龍が如く」ではたとえ負けてもリトライできます。
    一方本作は、負けるとゲームオーバーになってセーブしたところからやり直し になります。
    さらに読み込みの頻度も多くそこそこ長いので、これはストレスになってしまうところです。
  • 仲間を連れて行ける
    本作では、基本的に一匹狼の「龍が如く」とは違い、仲間を連れて歩くことができます。
    特に集団でボコられやすい本作にはありがたいものです。

 

オトナはゲームに割ける時間が少ないので、「龍が如く」の方が面白いと思います。
逆に学生は時間に余裕があるので、本作の方が面白いと思うことでしょう。

「ゲームらしい」ということでも、本作のほうが分があると思います。

名言

シャバい

男としてよろしくない行動をすること。

メンチビーム

本作の発明品。
アニメのように視線をビームで表現したもの。

攻略情報
スケバンは髪つかみ投げで倒すと、シャバくならない
スケバンは殴ると女子を殴ったということでシャバイ度が上がりますが、何故か髪つかみ投げならシャバくなりません。
つかめないときは必殺技などで一撃で倒しましょう。

ダッシュ攻撃の頭突き技が有効
本作の攻略法として敵に背を向けて背後攻撃というのがありますが、なかなか出せない場合はダッシュ攻撃の頭突き技が有効です。
頭突き技は攻撃後に立ち止まらないし、受身されにくいです(されるときもある)。
さらに浮いている敵にもう一度出すと連続してヒットさせることができるので、1対1でも有効です。

関連情報

龍が如く

セガが出した極道アクションRPG。
本作と同時期に出て、現代の街を暴力で事件解決する内容は似ているが、こちらはストーリー重視のゲームであり、大人向けである。
CEROもD区分となっている。


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