1.シェンムーの影響をうけまくり
本作をプレイしていると、「シェンムー!!」と叫びたくなるような場面が何度もありました。
それだけ「シェンムー」に似たゲームシステムなのです。
ひとつの街の中で様々な人に会って調査や依頼をこなし、敵に遭遇するとバトルシーンになるといった、ゲームの流れは一緒です。
ただ、「シェンムー」よりも簡素化されているところが多く、逆に「シェンムー」が凝り過ぎたのかもしれません。
たとえば、リアルタイムによる時間の概念がなく、ストーリー上の時間によって街の雰囲気が変わるのは一緒ですが、プレイヤーの時間経過による変化はありません。
また、ボイスは重要な場面でしか出ないし(シェンムーはフルボイス)、ムービーを多用しているし(「シェンムー」はほとんどがリアルタイムポリゴン描画)、戦闘シーンも場面が切り替わるし、遊び(ミニゲーム)も種類は少なめです。
「シェンムー」の凝り過ぎた部分を削り落とし、スマートにしたのが「龍が如く」といった感じでしょうか。
本作は大変ヒットした作品ですが、元となった「シェンムー」には感謝しないといけませんね。
本作のヒットを受けて、「シェンムー」が見直されてもいいのでは、というのは言いすぎでしょうか。
2.しかし、バトルはまるでダイナマイト刑事チック
本作のバトルシーンは、「シェンムー」のようなバーチャファイターチックな格闘ゲームではなく、やや簡素化しています。
「誰もがケンカの強い男になれる」の言葉どおり、操作が簡単なのかというとそんなことはなく、使用するボタンが多く、ほとんどフルに使いこなせないと厳しい
です。
下手すると普通の格闘ゲームよりも難しいです。
まず、攻撃方法は弱攻撃と強攻撃、そして掴み・投げボタンがあります。
攻撃方法は「シェンムー」のようにスティックの方向や同時押ししたボタンの種類とかで決まるのではなく、弱攻撃を数回押すとコンボ、その回数に応じて強攻撃の種類がかわるというものです。
さらに避けボタン、正面の敵に向きを固定できるロックボタン、挑発ボタン、防御ボタン、カメラ方向切り替えボタン
と、ボタンをこれだけ使います。
さらにさらに、ロックボタンを押しながらスティック+避けボタンでスウェイとか、特殊な操作もいくつかあります。
技を覚えるとさらに特殊な操作を要求されますが、たいていは上記操作の延長上で、ボタンの押す回数やタイミングが異なる程度です。
技はレベルが上がると覚えられたり、ある人に教えてもらったりします(このあたりは「シェンムー」っぽいですね)。
このように、攻撃はわりと単純なのですが、スウェイやカメラ方向切り替えなどのボタンの多さでとっつきにくい感じもあります。
技も簡素化されているのはいいのですが、ワンパターンになりがちです。
そのワンパターンを補うためか、武器があります。
武器はヤクザらしいドスや刀、拳銃や手榴弾といったものから、パイプ、ゴルフクラブ、金属バット、鉄板や鍋、パイロンや自転車、軟式ボールや皿など、こんなものが武器になるのか、というものもあります。
中には「ダイナマイト刑事」チックな、胡椒ならぬ調味料があり、敵を一定時間フラフラにさせるという効果があります。
そういえば厨房で戦うシーンがあったし、ひょっとして「ダイナマイト刑事」
を参考にしたんじゃないのか、と思えてきました。
(本当は「スパイクアウト」シリーズとかかもしれませんが、僕はプレイしたことがないのでよく分かりません。)
3.神室町は架空でもその他の地名は実名
神室町というのは間違いなく、新宿の歌舞伎町をモデルとして作られた仮想の町ですが、他に出てくる地名は実名で、東京近辺にいる人は思わずうなずいてしまうでしょう。
他の地名というのは、浅草、横浜中華街、芝浦、そして何故か栃木県益子町が出てきます。
神室町を歌舞伎町として出してしまうと、街をそっくり真似ないといけなくなるのでいろいろ問題が出るんでしょうが、
横浜中華街はマフィアがいるなんて設定は大丈夫なんでしょうか?
それと何故か出てくる栃木県益子町は、ある人からもらう「益子焼夫婦茶碗」の説明にしっかりとつけられているのですが、
どうして益子焼なんだ?
何度か行ったことがある場所だけに、気になるところです。
4.そりゃ、ヤクザだからね。
本作ではストーリーに力を入れたようで、そこそこ名の知れた小説家が監修を務めたそうです。
主人公の桐生一馬が拘留されている10年の間に何が起こったのかを探るようにストーリーが進んでいくのですが、 謎を解く過程は回りくどいものの、なかなか面白く、章仕立てになっていても中断する機会がありません。
しかし、本当は力を入れていたという人間ドラマはそれほどでもないと感じました。
ちょっとネタバレになってしまいますが、終盤にはとても大切な人を亡くします。
普通だったら泣けるシーンなのでしょうが、何故か涙も出ません。
というのも、職業柄、殺されても仕方がないから です。
これまでの話を頭の中で整理しようとして、僕自身が理詰めの頭になっているからでしょうか。
それともあまり喪失感がないからでしょうか。
この場面はもうちょっと作りこんだ方がいいかなと思います。
また、ヒロイン的存在の遥も、中盤から入ってくるのであまりヒロイン感がありません。
店に入るとおねだりし、遥の欲しいものを買ってあげたりカッコイイ(?)姿を見せると信頼度が上がります。
ある程度の信頼度になるとアイテムをもらえるのですが、正直あまり役に立ちません(もてるアイテムの数に限度があるのもあります)。
逆にオトナの店に行くと、遥を表で待たせることとなり、信頼度が下がります(イベントなら一緒に入ってくるのですが)。
人によっては、足手まといなガキ としかなく感じてしまうかもしれません。
(逆に□リコソな人にはウケたようですが…。)
本作の名脇役といえば、やはり伊達です。
彼は遥よりも登場回数が多く、桐生との掛け合いも多いです。
正直、本作でもっとも気に入ったキャラクターです。
5.まとめ
本作は以下のような人におすすめできます。
本作でアドベンチャーパート(街を探し回ってイベントをこなすこと)が面白いと感じた人には、もしドリームキャストを持っていれば「シェンムー」をお勧めしたいです。
また、暴力的ではありますが街のチンピラをぶっ飛ばすのもスカッとしますので、ストレス解消にも良いかもしれません。
逆に、以下のような人にはおすすめできません。
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