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ロックンロール・ハイスクール / 抱きしめたい / 地球に落ちて来た男 / ファントム・オブ・パラダイス

ロックンロール・ハイスクール


ロケンロール!ラモーンズが町にやってくる。
学校はきびしくて、恋もうまくいかなくて、だけどロックがあればそれで幸せ。先生に怒られたって、ウチに帰ってレコードかければあこがれのロックスターがベッドにやってきて歌ってくれる!(しかしシャワーにそぼ濡れながらベース弾く姿は爆笑モノだ)
チケット取りに並ぶくだりでは、持参したジョーイのタテ看にピザ食べさせたり、割り込んできた「親衛隊No.1」の女と小競り合いしたり…でも最後には「で、アンタは誰が好きなの?」。スターに恋する女のコの毎日って最高。
でもってラモーンズはピンクのキャディラックで学校に来ちゃう。おそろいの革ジャンで廊下をパレードするのです。
観るたびに思うことはふたつ、男のジーンズ姿ってこんなにイイもんだったのか!てのと、自分の愛するバンドのこんな映画があったらなーってこと。そう思わない?




1979/アメリカ
監督アラン・アーカッシュ


抱きしめたい


1964年、世紀のアイドル・ビートルズがアメリカ初上陸。ニュージャージーの高校生6人組も、パパのリムジンを駆ってやってきた。
女のコにとってロックスターってフシギな存在。「○○と結婚するのはあたしよ!」なんて言ってる者同士、一緒にはしゃいだり、なぐさめあったり、ボーイフレンドは「それはまた別の話」だったり、そうかと思えば楽器相手にあんなこともしちゃうし…(←彼女(ナンシー・アレン/可愛い!)はすでに婚約者がいる半分「オトナ」の女の子。だから最後にやることも違うんだな)
とにかく、ビートルズ命の子も、アンチの子も、男の子も女の子も、皆いろいろ体験して、最後にはごほうび?にありついちゃう。よかったね。
それにしても、昔は大人と子供の境界ってハッキリしてたんだなあ。正しいティーンエイジャーを送るってのは幸せなことだ。
ビートルズの「出演」の仕方もとってもイキ。このやり方ならどんなバンドの映画だって作れちゃう。




1978/アメリカ
監督ロバート・ゼメキス


地球に落ちて来た男


音楽映画じゃないけど…先日(2002年11月)発売されたDVDを購入したので。ボウイのなにもかもが奇跡のように美しい。
話はしごく単純で、地球の資源を求めてやってきた宇宙人のボウイが会社を興し巨万の富を得、人間の女性と愛し合い、捕まっていじくりまわされたあげく最後にはひとりぼっちになってしまう。
ニコラス・ローグのSFといえば「華氏451」(撮影担当)もそうだったけど、そのへんの草むらとかそんなんばっか映してる。セットなんてあったもんじゃない。加えてカットバックの嵐なので、すごく妙なもの見てるようななんともいえない気分になります。
ボウイは他のどの映画に出てるときより表情が豊か。ていうか、何フシギちゃんぶってんだ、というキャラ。フシギも何も宇宙人なんだけど。
「レッツ・ダンス」を発表したこの7年後、吸血鬼として死んでいった「ハンガー」が異形としての彼のほんとのほんとの終焉だったのだろうか?さらに数年後の「ラビリンス」では、人間じゃないもの演じるのにあれだけ特殊メイクしてるし…(笑)




1976/イギリス-アメリカ
監督ニコラス・ローグ


ファントム・オブ・パラダイス


才能はあるが気弱な作曲家ウィンスローは、腹黒プロデューサーのスワンに曲も恋人も取り上げられた上、レコードプレス機に顔をつぶされてしまう。復讐に燃える彼は、半分ただれた顔を仮面で隠し敵の総本山に乗り込んだ…
画面二分割、ワンカット長回し撮り、他デパルマ独特の心躍るカットが次から次へと飛び出して、インテリアやファッションも楽しくて、目を離すヒマがない。すっかり酔わされてしまいます。エンドクレジットも大好き。
愛する女性のためにせっせと曲を書いても、当の彼女は「皆の前で歌えるなら」とさっさとスワンに身をまかせてしまう。二人が愛し合う場面を目の当たりにしながら、目をそらすこともできない、死ぬこともできない。情けなくて間抜けでせつない、ファントムの恋…
スワンを演じているのは作曲家のポール・ウィリアムズ。作中のオスカー・ワイルドなくだりでは高校生役までやってます。




1975/アメリカ
監督ブライアン・デ・パルマ


(2002/11/22)


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