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▼ ロックバンド出演映画 〜80's 90's 00's

「ロック映画を観よう」のオマケとして、実在バンド(一部例外アリ)の演奏シーンが出てくる映画(非音楽映画)をいくつかあげてみました。

恋のからさわぎ / 25年目のキス / プライベート・パーツ / プロブレムでぶ / パトカー54 / 愛しのタチアナ / ウェインズ・ワールド2 / コントラクト・キラー




恋のからさわぎ (→Letters To Cleo)


プロムを控えたアメリカ西海岸のハイスクール。男嫌いのキャット(ジュリア・スタイルズ)と不良少年のパトリック(ヒース・レジャー)は、周囲の差し金でつきあうはめに。「偏屈者」同士の二人だが、知り合ううち次第に惹かれあう。
出演者皆の笑顔が愛らしいうえ、ハイスクール映画につきものの派閥やパーティの描写がさらりとしているので、楽しく観られます。ヒース・レジャーの不良ぶり(じつは優しいやつ)も超キュート、学校のマイクをジャックして「君の瞳に恋してる」を歌うシーンは必見。(それに対するジュリアの「も〜しょうがないなあ」という笑顔もとてもカワイイ)
クライマックスのプロムシーンとラストに、Letters To Cleo(この映画で初めて知った)が出演しています。プロムのステージではニック・ロウの「Cruel to Be Kind」、最後は学校の屋上でチープトリックの「I Want You to Want Me」を演奏。いい大人になった私も胸キュンしてしまう…




1999/アメリカ
監督ジル・ジャンガー



25年目のキス (→Ozomatli)


高校潜入取材を命じられた25歳の新聞記者ジョジー(ドリュー・バリモア)。カタブツでキスさえ未経験の彼女は、いじめられっ子だった過去を断ち切ろうと奮闘します。
私にとってドリューは世界一キュートな女の子。卒倒しそうにダサい格好だって、顔みるだけで頬がゆるんじゃう。
学園のヒーロー、ガイがベタ誉めしてるのを耳にしてジョジーが訪れるのがオゾマトリのライブ。クスリ入りケーキを食べてブチ切れ、皆を驚かせてしまいます。身体やわらかいのに感心。
ジョジーのバカ弟にデビッド・アークエット(ロザンナ/パトリシアの弟)、学園のヒーローにジェレミー・ジョーダン(一発屋)、生徒の一人には「デトロイト・ロック・シティ」のジュゼッペ・アンドリュースも…俳優陣はある意味充実。
なんかねー色々思うところある映画なんだけど、ラストに流れる「Don't Worry, Baby」でついほろっとしてしまうんだな。




1999/アメリカ
監督ラジャ・ゴスネル



プライベート・パーツ (→AC/DC)


ラジオDJを志す内気な少年ハワード・スターンが、「思ったことを口にすればいいんだ!」とウンコチンコ言って天下を取る話。本人主演による自伝の映画化です。私はアメリカ行ったことないので彼のラジオは聴いたことないけど、映画みるかぎり、なかなかキュートな人じゃないですか。
ついに聴取率トップの座についた彼はニューヨークでイベントを開くのですが、そこで演奏するのがAC/DC。しかし産気づいた妻とハワードはステージもそこそこに場を離れてしまうため、私たちもちょこっとしか観ることができません。ちなみにミュージシャンとしては、オジー・オズボーンやスラッシュもちらっとカメオ出演しています。
ところでラジオセックスって、アレほんとにできるのかな?いいアイデアだと思ったよ(笑)




1997/アメリカ
監督ベティ・トーマス



プロブレムでぶ 何でそうなるの?! (→Mudhoney)


子供好きのマイク(クリス・ファーレイ)は、知事選に出馬する兄のアルを一生懸命手伝うものの、ドジで足を引っ張ってばかり。スキャンダルにならないよう、見張りをかって出たスティーブ(デビッド・スペード)と共に山奥に身を隠すが…邦題どおり「何でそうなるの?」
マッドハニーのステージを借りて若者にアピールする予定が、引っ張り出されたのは、同じ苗字ってことで兄と間違えられたファーレイ。「選挙に行こうぜ!」とノリまくってアピールするものの、いつものボケでマズいことを口にしてしまい…
マッドハニーのナマっぽいステージが結構長く見られます。ステージで暴れまくるファーレイは、(コメディアンとしての)素の彼のようで、なんだかしんみりしてしまう。
まったく似てない兄弟が強い絆で結ばれてるってのにも、ちょっとしんみり。




1996/アメリカ
監督ペネロープ・スフィーリス



パトカー54 応答せよ! (→The Ramones)


ニューヨーク・ブルックリンの53分署。オチこぼれだが町の皆と楽しくやっている警官トディ(デヴィッド・ヨハンセン)は、カタブツで潔癖症のマルドーン(ジョン・C・マッギンレー)とペアを組まされてげんなり。おまけに、命を狙われている証人の護衛までまかされて…
ヨハンセン唯一の主演作。お寒いギャグもありますが、結構面白いです。「最新式のイス」に皆が座れない、というのが好き(笑)
やたら裸になったり妻(ロージー・オドネル)といちゃいちゃしたりするのですが、まあそれはおいといて…
相棒に女をあてがってやれと、妻も連れてダブルデートでお店をハシゴするうちの一軒がCBGB。短いシーンですが、ラモーンズが「I Believe in Miracles」を演奏しています。でもって客席にダイブするヨハンセン…なかなか貴重な図じゃない?
ちなみにヨハンセン自身もラップやマンボを披露しています。




1994/アメリカ
監督ビリー・フィッシュマン



愛しのタチアナ (→The Renegades)


60年代、フィンランドの田舎町。コーヒー中毒の仕立て屋(マト・ヴァルトネン)、心はいつもロックンローラーの自動車修理工(マッティ・ペロンパー)、エストニアから来た女(カティ・オウティネン)、ロシアから来た女(キルシ・テュッキュライネン)がオンボロ車で港へ向かう。言葉の壁も手伝って、ハタからみればずいぶん殺伐とした旅。しかしそこはかとない味わいがあって大好きな一作です。
四人が立ち寄ったライブハウスで演奏しているのがザ・レネゲイズ。イギリスのグループですが、アキによれば「60年代のフィンランドにおけるビートルズのようなバンド」だそう。彼等の曲は「過去のない男」のサントラにも収録されていますが、飄々とした雰囲気でクセになります。




1994/フィンランド
監督アキ・カウリスマキ



ウェインズ・ワールド2 (→Aerosmith)


正直1はあまり好みじゃなかったので手をのばしかねてたのですが、観てみたら面白い。前作より好きです。
ジム・モリスンのお告げで「ウェインストック」を開催することにしたウェインとガース。恋のライバルはクリストファー・ウォーケン、キム・ベイジンガーにドリュー・バリモア、しまいにはチャールトン・ヘストンも出演してます。つまりは楽屋落ち満載のヌルいお話ってことだけど、飄々としてて楽しい。
さて、1ではアリス・クーパーだった「神様」が、2ではエアロスミスに。冒頭かなり長丁場のライブシーンが観られます。スティーブン・タイラーがあまりにもプロすぎて、一気に別世界に。
お約束のケニー・Gやヴィレッジ・ピープルネタも笑わせてくれます(ケニー・Gの嫌がられようは「ハードロック・ハイジャック」でもおなじみ…)。「卒業」パロディで流れるイヴァン・ダンドゥの「ミセス・ロビンソン」も最高。これ大好き。




1993/アメリカ
監督スティーヴン・サジーク



コントラクト・キラー (→Joe Strummer)


バンド出演じゃないけど、カウリスマキつながりで。
人員整理で職を失った中年男アンリ(ジャン・ピエール・レオ)は自殺に挑戦するもうまくいかず、自らの始末を殺し屋に依頼。
アンリ「クビになったんだ」
殺し屋1「新しい仕事をさがせばいいだろ」
殺し屋2「オレたちなんか、働いてないけどこんなに幸せだぞ」
アンリ「いや、ぼくはもう疲れたんだ」
ところが花売り娘と恋におち、死ぬに死ねなくなってしまう…カウリスマキ色に染められたロンドンで、フランス男が奮闘する物語。
町角に立つアキ(自身のカメオ出演)からサングラスを買ったあと、アンリが立ち寄った店で演奏しているのがジョー・ストラマー。ボンゴをバックに「Burning Light」を弾き語りしています。エンドクレジットも彼の歌う「Afro-cuban Be-Bup」で、歌声が存分に聴けます。




1990/フィンランド-スウェーデン
監督アキ・カウリスマキ




(2004/01/06)


表紙ロック映画>90's