私がホームページを開設した頃はSPレコードや蓄音機をを取り上げるサイトは少なかったが、
今ではあちこちで見かけるようになったし、また私のサイトよりも充実した内容ばかりである。
今更また私のサイトで取り上げる必要も無いことだが、それでは以前の私のHP「すかんぴんの
ほーむぺーじ」の時にお世話になった方々に申し訳ないので私のコレクションの一部や
オーディオ装置などを紹介することにした。
そもそも私がSPレコードに取り付かれるようになったきっかけは、モノラルカートリッジの音を
聞いてからである。この厚い中域の音が気に入ってモノラルレコードを聞いてばかりいた。
そんな時に今のSouthの店主南雲さんが1台のぼろい傷だらけのスピーカーを持ってきた。
確か口径20cm程度のフィールドスピーカーだった。簡単な板切れに取り付けただけの平面
バッフルである。これで私の愛聴盤であるリパッティのショパン「ワルツ集」を聴いたときは愕然
とした。メインで使っているアルテックのA7より音がいいのである。さすがにステレオの最近の
盤は再生帯域の関係で苦しいが、これがもっとよいフィールドスピーカーだったらと思い、
ジェンセンのM10を購入した。その音出しの良いこと、中域の厚み。私の求めている音はこれだ
と思った。こうなるとこれが泥沼の始まりで今度は質の良い真空管アンプ、レコードということに
なってくる。結局私の要望を満たしてくれるレコードはCDでもなくLPでもなかった。前世紀の遺物
と思われていたSPレコードであったのである。子供の頃はよく「円盤投げだー」などと言って
投げて割っていたものである。そして日本製のぼろい蓄音機、盤質の悪いSP盤でしか聴いた
記憶しかないため、SP盤に対しては好印象を持っていなかった。それが今ではどうだ。盤質、
録音のいいSP盤は本当にプレイヤーがそこで演奏しているように感じられる。するとあれほど
いいと思っていたLPのモノラル盤でさえ水っぽく聞こえるようになってしまった。そうなると
せっせとSP盤集めに精を出すようになる。Southさんのお陰で良い盤が安く手に入るようになり、
内容も少しずつ充実してきた次第である。
SP盤の良い点は音質もさることながら、その曲ただひとつに集中できる点にある。基本的に
次の曲が出て来ない。だからその盤、曲、演奏に対する思い入れが違う。SP盤を長年聞いて
きた人は、我々とは鍛え方が違うのである。アルバム単位ではなく、一曲単位で覚えて
おられる。敬服するばかりだ。ただそんなSP盤の欠点は場所をとることだ。わがウサギ小屋
では段々人間様の居場所が少なくなって来た。そのうち車の中ででも寝起きするように
なるかもしれない?
曲が聴けますがファイルサイズが大きい
のでダウンロードに時間がかかります。
しばらくお待ちください。