年賀状のネタに苦しんだ僕は、反省から今のうちに干支に因んだ写真を撮りに行こうと思いました。
来年は申年なので、サルの写真を撮影しに行きます。
「日光さる軍団」を見に行くことにしました。
「日光さる軍団」は、その名前の通り栃木県日光市にある猿回しの劇場です。
もともとは「日光猿軍団」の名前で上演していたのですが、震災後、高齢化や後継者不足の問題で数年前に閉園しました。
ところが今年に入って、太郎次郎一門という別の猿回しの団体が引き継いでリニューアルオープンした、ということでした。
この時期はオープン記念特別価格として1500円で入場できるようなので、せっかくだから期間中に行ってみることにしました。
ついでに「日光江戸村」や「東武ワールドスクウェア」も見ようかとも思ったのですが、入場料が・・・。
それにこれらも見ていると時間もない・・・。
(日光江戸村は「悪代官」関係でゲームネタとつながっているのですが・・・)
実は、
前回の幸手の花見の際にも、「日光さる軍団」を見に行くことを、メンバーに公言していました。
しかし、僕の用事のためにメンバーには迷惑をかけられない、と思い、結局自分だけで行くことにしました。
ちょっと天気が心配でしたが、早めに家を出て、東北道と日光宇都宮道路を使って「日光さる軍団」の劇場にやってきました。
8時30分。さすがに着くのが早すぎました。
駐車場はガラガラだし、スタッフが園内の清掃をしています。
上演は10時からということなので、しばらく近くで時間をつぶすことにしました。
もとの日光猿軍団は90年代に「おさるの学校」の演芸で話題となりました。
校長先生が独学でサルに芸を教え込んだというのがオドロキです。
しかし、震災の影響で中国や韓国から来た調教師が祖国に帰ってしまい、後継者が少なくなったこと、サルや自身の高齢化により、惜しまれつつも閉園したということでした。
その後劇場は記念館として展示がありましたが、今年、急きょ「太郎次郎一門」という、伝統的な猿回し団体が、「日光さる軍団」として上演を引き継ぐことになったということです。
恥ずかしながら、僕はおさるの学校の「日光猿軍団」と、反省の「太郎次郎」が別の団体であることを知りませんでした。
以前スーパーファミコンのゲーム「反省ザル ジロー君の大冒険」で「先生は出ないの?」なんて書いて、赤っ恥をかいてしまいました(結構僕みたいに勘違いしている人も多かったのではないでしょうか)。
「
芸風の違いでなかなか折り合いがつかなかった」という記事もありましたから、昔の日光猿軍団のときに「反省のポーズして!」なんてねだったら、複雑な気持ちになったのかもしれません。
(ということで、一応ゲームとの繋がりはあります。考察するといろいろ興味深いことも見えてくるかもしれません。)
なお、もとの日光猿軍団の校長先生は、今は中国人の調教師を指導し、中国で猿回しの上演の監修を行っているということでした。
人生いろいろあるもんだなぁ、と、色々考えさせられるところがあります。
この付近は「日光江戸村」や「東武ワールドスクウェア」などの観光施設があり、北には鬼怒川温泉、南西には日光東照宮があるというロケーションです。 ここに来る途中、カーナビにも載っていない、出来たばかりという道の駅「道の駅日光」があるようでしたので、そこで1時間ばかり時間をつぶすことにしました。 |
今市駅近辺の市街地に戻り、出来たばっかりの道の駅「道の駅日光」に入りました。
道の駅の売店は、新しいからか、田舎っぽいところばっかり見てきたからか、やや高級感があり、中には「日光埋蔵金弁当」という、1個15万円という日本一高い駅弁が展示されていました(容器の方が高そうです・・・)。
敷地内には、「船村徹記念館」という建物があります。 |
道の駅の近くには「報徳二宮神社」があり、その境内に、二宮尊徳(二宮金次郎)の墓があるというので、ついでに寄ってみました。
二宮尊徳は薪を背負いながら本を読む姿で有名で、復興を手掛けた町が栃木県にあることは知っていましたが、その方の墓がこんなところにあるなんて、知りませんでした。
地方の復興は現在多くの市町村で問題になっており、今でも二宮尊徳に学ぶところは多くあるかもしれません。
墓といっても、遺言通り土が盛られただけで、門人が後から建てた石碑がその前にあります。
質素な生活を好んだ、いかにも二宮金次郎らしいです。
意外な発見。
そろそろ開演の時間なので、劇場に戻りました。
9時40分、「日光さる軍団」の劇場に戻ってきました。 入場料1500円を支払い、人だかりに向かいます。 入り口すぐの人だかりは、一人の調教師と一匹のサルが芸を披露していたようでした。 しばらくして、劇場の入り口で係員が注意事項の案内をしていました。 入場して10分ぐらいで、劇場が暗くなり、劇が始まりました。 第一幕は、「おさるの学校」で、6頭のサルが机の上に座っています。
第一幕と第二幕の幕間では、サーカスのようなスパンコールの派手な衣装で登場した「ゆりありく」が時代劇の殺陣の芝居を上演していました。 第二幕は、「笑…」じゃなかった、「大喜利」で、あの番組を模したセットになっています。 第二幕と第三幕の幕間では、再び「ゆりありく」が登場し、棒高跳びでりく君の身体能力を披露していました。 第三幕は、あの某アーティスト集団を模した、「サルザイル」です。 最後に、カーテンコールの後、登場したサルが「反省」のポーズをして幕が下りました。 劇場を出ると、11時の開演を待っている人たちでにぎわっていました。
入場口の奥が、すでに人だかりができているのが見えました。
チケットと一緒に、青いプラスチックの楕円形の札を手渡されました。
どうやらこの札の色で入場の順番を整理しているようです。
待ち時間を退屈させないための工夫でしょうか。
奥には猿山があるのですが、まだ工事中のようで、人間が石を積んでセメントで固定していました。
特に売店のようなものはなく、休憩所に自販機がある程度でした。
特に拡声器を使うような感じでもなく、遠くにいる人はちょっと聞き取りにくいかもしれません。
入り口は階段になっているので、階段を登るのが辛い人は劇場前横の入り口から入れるようになっていました。
中に入ると、劇場はちょっと天井が低く、200名ぐらい入ると一杯になってしまうような感じです。
上演時間は45分ぐらい、3つの幕があり、それぞれの幕間では「ゆりありく」による演芸が行われました。
「ゆりありく」は女性の猿回し芸人の「ゆりあ」さんとサルの「りく」君のコンビです。
(看板やパンフレットに描かれているサルのイラストはゆりあ画伯とありますが、彼女の作なのでしょうか。)
某動物関係のテレビ番組かなにかで聞いたことがあったかも。
その中の1匹に、先ほどの某動物関係のテレビ番組に登場していた「さくら」がいました。
体が大きく年長のような感じです。
ほどなくして、赤いジャンパーを来た先生役の男性が登場してきました。
この方、どうやら太郎次郎の太郎さん本人のようです。
(自虐ネタがあったり、ゆりあさんからも師匠と呼ばれていたので、多分そうです。)
算数、道徳、進路相談(?)といった授業がありました。
コントもそうですが、席の取り合いになるなど、いろいろハプニングがあり、それらにアドリブで対処していくのが見せ所のように感じられました。
それはなかなか難しそうでした。
刀を振るタイミングや倒れるタイミングが合わず、うまくいかないまま第二幕へ。
座布団が積み上げられているところに、色とりどりの着物を着たサルが正座します(先生は黒子役で登場しています)。
まずはこの入場の部分でタイミングを誤ったりして、3分の1ぐらいの時間を費やしていました。
続けて、お題を挙げて答えるのですが、これも答えたのは1回だけ。
座布団を持ってきて積み上げるところでも、なんだか座布団の上に山田くんが座ったり、ドタバタしているうちに終わってしまいました。
前半はそれぞれのアピールとして、ポーズをとったりボケを披露したりしていました。
「さるっしー」とか、アナ雪の女王とか、流行を反映したサルのコスプレが見られました。
後半は、2つの階段状の台を両端において、その隙間をジャンプで超えるという曲芸を披露してくれました。
10時のときの2倍ぐらいでしょうか。入りきれないのか、猿回しの演芸も休憩室内で行っていました。
早めに行ってよかった。
他にもどこか見に行こうかどうか、どうしようか迷いました。
ですが、ちょっと勿体ないのですが、色々気になることがあったので、そのまま帰ることにしました。
今日は来年の干支に因んだ土地として、復活した日光さる軍団を観に行きました。
ホームページでは上演内容がよく分からず、少々不安もありましたが、震災で閉塞感のある日本の活気を取り戻そうという想いが伝わってきて、僕は良かったと感じました。
いくらオープニング価格とはいえ、いくら未熟だからとはいえ、入場料1500円は安すぎます。
近くの日光江戸村や、東武ワールドスクウェアも見ると、とても1日では回れないので、できれば鬼怒川温泉に一泊二日で行くと良いのではないでしょうか。
また、できれば、昔の「日光猿軍団」の様子も見てみたかったのですが、そのようなものが一つも残っていないのが残念でした。
「~記念館」の頃も行ってみるとよかった・・・。
まあ、これも元日光猿軍団の意思によるものかもしれません。
結局写真が撮れたのは、入場者を前に手を振るサルの一頭だけでした(当然劇場内は撮影禁止です)。
やっぱり別のところでサルの写真を撮りに行くことになるかもしれないな・・・。