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ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー #241
ハローキティといっしょ ブロッククラッシュ1・2・3!! (PSP)

購入金額: 2480円箱説付

ゲーム内容
ハローキティが好きでファッションに取り入れている人「キティラー」を萌え系の人気イラストレーターが描いた「ハローキティといっしょ」をベースにしたブロック崩しゲーム。
とにかく反射角が読めない、イラストが既存のもの、音楽が少ないなど、あるコミュニティで去年有名になったゲーム。

H.Kuwanoの考察

1.いろんな意味で試されるゲーム

本作は忍耐を試されるゲームです。

とにかく、「反射角が読めない」ということに尽きます。
ボールがブロックの角に当たると、まるで丸いものに当たったかのように 反射角が変わるのです。
さらに、パドルの速度が遅く、ボタンで加速も出来ない ので、どうしてもボールの落下地点を予想するような動きになってしまいます。
アイテムで早くすることも出来ますが、だからと言って早いと、当たるとミスになる敵弾を 避けられなかったり、ボールの横方向とは反対にパドルを動かしながら打ち返して、鋭角に反射させるテクニック(重要! )が使えなくなります。
しかもパドルには妙な慣性がついており、これで弾幕を避けるとなると、思わず「エクセリオン!!」と叫びたくなるようなものでした。

読めない反射角に、操作しづらいパドルを重ねると、もはや制御不能の難しさになります。

NさんとKGRさんは事あるごとに「ムカつくー!!」と怒声を上げていましたが、ク●ゲーマーとして耐性が十分にある僕は、あらぬ方向のボールが反射すると、なぜか笑いがこみ上げてくるぐらいでした(多分僕の方がおかしいと思いますが)。
何だか仕事で言うことを聞かない部下をコントロールしているような感覚です。

本作は心の広さを試されるゲームでもあります。

 

2.ク●ゲーマーへの挑戦状

僕は本作を買ったとき、「頭脳戦艦ガル」「仮面ライダー倶楽部」「デスクリムゾン」をクリアしたのだから、本作も絶対クリアしてやる、というク●ゲーマーとしての強い信念を持っていました。
本作には、これらの不条理さを継いだ、挑戦し甲斐のあるク●ゲーだと思ったからです。

これらのゲームは、「クリア目標が程遠く、到達する前に挫折してしまう」「訳も分からぬままゲームオーバーになる理不尽な難しさ」といった問題があり、ク●ゲーとされました。
本作には、さっきの「反射角が読めない」「操作性が悪い」といった問題だけでなく、さらに厳しい試練が待っているのでした。

まず、本作は10人のキャラクターで各12面、120面ものステージをクリアしなくてはオールクリアになりません。
(これに、クリア後のEXステージ3面を入れると、123面となり、本作のタイトルの由来になるのです。)
キャラクターごとにステージに特色があり、決められたクリア条件を満たす必要があります。
それらのステージには、「絶望」 の二文字しか浮かばない酷いステージも半分近くあります。

まず、画面の全てが特定のブロックで埋まっているようなステージが数ステージあります。
これらはひたすらブロックを崩していく地道な作業となります 。
それだけでなく、本作はブロックの角に当たると乱反射するので、(これも難しいのですが)計画的に削っていかないとあっさり残機を失います

また、パドルのすぐ上にブロックがあるようなステージもいくつかあります。
それらのブロックが破壊不能だったり、壊すとボールが加速するブロックだったりするので、これらのブロックにボールが当たると乱反射でミスになる確率が上がります。

それよりも問題なのは、赤くて星のついた砲台ブロックです。
下方向にゆっくりとした弾を撃つのですが、当たるとミス になります。
ボールと重なるとミス確定 という酷いモノです(移動しながら打ち返すとたまに助かります)。
弾を撃つのはランダムで、しかも横並びに砲台ブロックが配置されていることが多く、弾の隙間をすり抜けることもしばしば要求され、まるで弾幕シューティングのようです(パドルの幅が広がるパワーアップアイテムを取るとかわせなくなるので注意 )。
砲台はボールを当てると壊せるのですが、ステージの中には破壊不能ブロックに守られ 、同じく破壊不能になっているものもいくつかあります。
それらの妨害のなかで、与えられた課題をクリアしていくのはかなりの困難です。

特に難しいのは、ボールを当てると乱反射するものにボールをぶつけることがクリア条件のステージです。
乱反射するものには、(全てのブロックの角)、丸いブロック、つぼみ、ボスキャラ、矢印がありますが、もっともの難関は、矢印のステージです。
ボールを当てると向きを90度変える矢印(もちろん乱反射 )を、決まった方向にそろえるという内容です。
しかし、矢印の向きをそろえると、もう一度ボールを当てるとやり直しになってしまうので、どうしても長期戦になってしまいます。

僕は何台ものパドルを爆破させました。
しかし、それでも、僕は地獄に打ち克ちました。

 

3.不思議な感覚

しかし、何故かこのゲームはゲームオーバーになっても「こんなの無理だ!」と投げる気にはなれないのです。
不条理で運任せなゲームだとは分かっているのですが、「ここをこうすれば、もう少し頑張れるんじゃないかな」とか、「このときはこう対処すればよかったのかな」とか、どうしようもないのに何故か攻略してやろうという気になり、ついつい繰り返しプレイしてしまいます。

おそらく、これは先ほど僕が抱いた信念によるものかもしれませんが、ステージ単位で気軽にプレイできることが救いになっているのだと思われます。
これには、AKFさんも賛同し、「ひょっとしてこれはいいゲームなんじゃないのか?」という意見までありました(もちろん一般的な意味ではありませんが)。

 

4.低予算でGO!

失礼ですが、本作は非常に安っぽいです。
これをフルプライスで販売するとなると、「本気(マジ)か?」と疑いたくなるようなものです。

  • ゲーム中にはボイスはなし
  • オープニングテーマがあるが、ボーカロイド
    KGRさんに、「初音ミクの正しい使い方」とまで言われてしまいました。
  • ゲーム中のBGMが数種類しかなく、しかもループ時に途切れる
    僕はこのゲームのBGMを、「メジャーWii パーフェクトクローザー」のように「修行BGM」として聞いていました。
  • ゲーム内容も、よくあるWebブラウザで遊べる無料ブロック崩しゲームのような内容
  • イラストが既に公開されているもの(らしい)
    僕は公式のWebサイトを見ていないので何ともいえませんが、本作では1キャラに3枚ほどのイラストが収録されています。
    しかしアップ、全身画、背景込みの3パターンという、1枚の絵を拡大して使いまわしている感じがします。
  • Getしたイラストはソフト内でしか見られない
    PSPの壁紙にするには50ポイント(=50円)でダウンロードすることができます。

 

攻略情報
マールステージのクリア方法
画面を動きまわるボスにボールを数発当てて倒すとクリアになるマールステージは、ステージが進むたびに動きが複雑になり、アイテムも出ないので苦労します。
中盤ではパドルの動きに合わせて動くパターンがあるので、ボスを誘導してボスと天井で壁打ちをする ようにすると楽に倒せます。
最終面は、まず天井の砲台ブロックを壊すことに集中しましょう。
ボスは左右に飛び跳ねるように動きますが、ボールの当て方によっては殆ど横移動しなくなりますので、それを狙ってボスとは反対側のサイドを鋭角で狙っていきます。
全てのブロックを壊したら、ボスに鈍角で横から当てるようにします(急激な降下(通称ダンクシュート)には注意 )。

シズクステージの攻略方法
矢印にボールを当てて、方向を特定の方向に揃えるとクリアになるシズクステージは、はっきり言って地獄 です。
最終面は、まず中央のブロックを崩すようにし、加速するブロックは上から壊すようにするか、鈍角で壊していきます。
一番狙い難いのは中央上部の矢印なので、それらの向きが揃ったら鋭角で両端の矢印をそろえます。
先に片側半分をそろえて、鋭角で狙っていくのも手です。
一つだけ揃っていない矢印があれば、自滅して最初のショット(サーブ?)で狙うと良いでしょう。


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