ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー #226
黄金の絆 (Wii)

1.シンプルシリーズ並のデキ

※この感想は最初の絆クエストをプレイした程度(2時間ぐらい)の時点で書いています。

まず、本作はシンプルシリーズ並のデキに感じました。
全く遊べないわけではありませんが、何か「面白い」と思わせるものがないのです。
メンバーからも、「これ何てシンプルシリーズ?」という声が多数上がっていました。

本作には成長システムに経験値はなく、敵を倒したりギルドでクエスト(依頼)をこなしたりして手に入るお金で武器や能力アップアイテムを買ってパワーアップしていくものです。
能力値もHP,TP,攻撃力、防御力の4種類しかなく、シンプルです。
武器の装備でHPが上がるのもオドロキ仕様ですが、アイテムでのパワーアップは「魔界塔士サガ」 もとい「惑星ウッドストック」(Nさん談)を思い起こさせます。

「クエスト」には難易度や報酬によってバリエーションがありますが、「迷子の捜索のため、周囲の敵を倒してほしい」とか「物品調達の援護のため、周囲の敵を倒してほしい」とか、「敵を倒す」以外の目的が与えられていません。
｢そのうち「魔王を倒してほしい」というクエストが登場するんじゃねぇの？」、とKGRさんが皮肉交じりで言っていました。
さらに、これらの目的を達成させると、主人公が

「これで全部か。
 しかしモンスターのやつら、人間の食い物まで狙うようになったか。
 ギルドに戻るとするか。」

とか

「この魔物が最後か。
 これで迷子が見つかるといいな。
 ギルドに戻ろう。」

とか、ワンパターンなことしかしゃべりません。

何という使いまわしぶり。
これでは、

「黄金の絆 クエスト一般公募」
以下の○○○に入る言葉を考えてください。
クエストの内容	○○○のため、敵を全滅してほしい。
クエスト終了後の 主人公の独り言	「これで全部か。 ○○○○○○○○  ギルドに戻るか。」

とかいうキャンペーンも出来そうです。

アクション部分にしても、ゲームのバランスは極めて悪く、ただ突っ立って攻撃してこない敵も多く、適当に剣を振っていれば攻撃を受けずに倒せてしまうことも多々あります。
一方、アグレッシブに攻めてくる敵もあり、しかも敵の攻撃力が強くて数発食らうと死亡、中には即死というものもあります。
個人的には、シンプルシリーズの「THEカンフー」 を思い出してしまいました。
横や後ろから攻めてくることも多く、主人公より後ろにいる敵は画面上透明になっており、主人公と横に並んだ辺りでフェードインして襲ってくるので「フェードインアタック」と呼び恐れていました。

本作のクエストにはモンスターを倒す通常のクエスト以外に、「絆クエスト」という特殊なクエストもあります。
タイトルの由来にもなっているこの「絆」クエストとは、ただ街の人と話して情報を集める、といった内容になっています。
これにはNさんも「このゲームはテストプレイしていないのか。こんなアドベンチャーゲームみたいなことやって楽しいと思った人はいるのか。」と憤慨気味でした。
先に進めば「絆」の意味も分かるのでしょうが、「サブキャラを登場させるためのお使いイベント」みたいで、いまいち何が「絆」なのかが分かりませんでした。

超ド級の●●ゲーではなく、シンプルシリーズ並の完成度のゲームといった方が正しいと思いました。

2.強いて挙げれば3Dの見せ方だが･･･。