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ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー # 187
エルギーザの封印 (MSX)

購入金額: 1000円

ゲーム内容

コナミが1988年に出したアクションパズルゲーム。
主人公の探検家を操作してアイテムを駆使し、ミイラに捕まらないようにSOUL STONEを全て集めて出口を目指す。
1985年に出した「王家の谷」 の続編であり、敵やアイテム、トラップの種類が増え、画面も固定画面から複数画面の切り替え式になった。
さらに待望のパスワードコンティニューやステージエディット機能もあり、より遊びやすくなった。

H.Kuwanoの考察

1.コナミ版ロードランナー

本作は「王家の谷」の続編ということですが、簡単にルールを説明します。

ルールは、探検家を操作してミイラにつかまらないようにしながら、SOUL STONEと呼ばれる宝玉を全て集め、出口に到達すればクリアというものです。
主人公は1キャラ分(2ブロック分)の高さ・幅だけジャンプすることができ、はしごの昇降もできます。
ただし、アイテムを持っているときはジャンプできず、ボタンを押すとアイテムを使います。
アイテムは剣、つるはし、ドリルなどがあり、剣は投げつけてミイラに当てると倒すことができ、壁やミイラに当たるとその場に落ちて、拾いなおすことで再利用できます。
つるはしは目の前の足元を、ドリルは向いている方向にある壁を掘ります。

ここまで来ると、「ロードランナー」「ソロモンの鍵」を思い出す人が多いと思いますが、アイテム(特に回数制限のあるつるはしやドリルなど)の使い方が本作の大きな特徴です。
アイテムを持っているとジャンプができない ので、くぼみに落ちてはまったり段差に引っかかってしまわないように、脱出経路を確保しないといけません。
また、アイテムの取る順序や使う場所にもパズル性が大いにあります。

アクション要素とパズル要素のバランスから考えると、ややパズル要素が強い「ロードランナー」が近いところでしょうか。

 

2.残機数の意味

本作はパスワードコンティニューになっており、何故か残機(残り人数)までもパスワードに記録されるようになっているのですが、スコアは記録されません。

なんと最初は残機0でスタートします。
つまり1面でやられれば即ゲームオーバー です。
それから1面クリアする毎に1UP,さらに3万点毎にも1UPするのですが、最初に残機0というのはどうかと思いました。

この残機に意味があるのか、ちょっと気になりました。


 

3.複数画面の弊害

本作から、一つのステージが複数画面あるようになっており、画面端に到達すると隣の画面に移るようになっているのですが、場所によってはループして画面の反対側から出てくるときがあります。
見ただけでは隣の画面に移るのか、それとも画面左端にループするのか分からず、F1→F2の全体像をみないと分かりません。

一番厄介なのは、画面外から来る敵です。
画面外にいる見えない敵でも、その地形にそって動いています。
隣の画面に移動したら敵がいてやられることもしばしばありますので注意が必要です。

複数画面あるアクションパズルは、マップが広いのでアクションゲームファンとしては面白いと思うのですが、マップをじっくり見て、じっくり考えることができないというのはパズルゲームファンにとってはちょっと頂けないのではないかと思います。

 

4.微妙な難易度

本作は終盤よりも中盤の方が難しいです。
回転扉やアイテムを取る順序ではまったり、パズル要素としては、中盤の方がシビアに感じました。
終盤はどちらかというと、画面外の敵のやり過ごし方、敵をジャンプで跳び超えたりくぐって回避する、画面端でジャンプして飛び移るなど、アクション部分の方が求められるような気がしました。

ただ、アクションパズルゲームの中では難易度は抑えられていると思います。

 

5.総評:アクションパズル好きならオススメ

本作はアクションパズルゲームとしては良くできていると思います。
「ロードランナー」をクリアした人にとってはちょっと手ごたえがないかもしれませんが、逆にそういうパズルゲームに挫折してしまった人は、またやる気にさせてくれるかもしれません。

攻略情報

●敵を良く知ろう
敵のアルゴリズムは前作よりも単純になりました。
・白いミイラ …壁にぶつかるか段差から飛び降りるまで直進する。
段差があればそのまま降り、はしごの上はそのまま通過する。
倒しても棺から復活する。
ジャンプでかわすこともできる。
・黄色いミイラ …白いミイラと似ているが、はしごの上り下りができ、しかもはしごでの移動スピードが早い。
高さを主人公に合わせようとするので、うまく誘導することがポイント。
・岩男 …岩になって地面を転がりながら主人公の方に向かってくる。
足元にはしごがあるとそこから落下する。
壁にぶつかったり地面に着地するとしばらく立ち止まり、止まっている間は触れてもミスにならず、主人公の足場となる
倒せないが、転がっているときに剣やブーメランを当てると動きが止まる
また、くぼみなどにはまると自爆するが、しばらくすると特定のポイントから復活する。
動いているときは触れるとミスになるので、段差から落ちて跳ね返っているときも注意
逆に岩男になってキョロキョロしている間も乗ることができる。
クリアにはこの敵の誘導は欠かせない。
・キョンシー …飛び跳ねながら接近してくる。
段差を登ってきたり、穴を飛び越えてくることもあるが、下をくぐってかわすことができる ので、場所によってはミイラより対処しやすい。
黄色いミイラと同様にはしごの上り下りができるが、スピードは黄色いミイラよりも遅い。
こちらも倒すと特定の位置から復活するが、自爆まで時間がかかることが多い。

●敵は自爆する
敵は何度か壁にぶつかって引き返していると、しまいには自爆します。
(一ブロック分の穴にはまるとすぐに自爆します)。
追い詰められたと思ってあきらめずに、自爆するのを待ちましょう。
なお自爆しても特定のポイントから復活します。

●マップを良く見てから
F1キーでポーズをかけた後、F2キーを押すとステージの全体マップが出てきます。
画面のつながりや出口・SOUL STONEの位置が分かるようになっていますので、むやみに行動して取り返しのつかないことがないように。

●F5で自滅
どうしても抜け出せなくなったら、F5で自滅します。
ポーズはF4です。

●高低差があれば2ブロック以上の隙間も飛び越えられる
通常、同じ高さのブロックへは1ブロック分の幅しかジャンプできませんが、飛び移る先が低い位置にある場合は、2ブロック以上離れていても飛び移れることが多いです。
無駄なスコップやツルハシを使わずに済みます。

●アイテムは適所で使う
スコップは半キャラ分の深さのブロックを掘り、ツルハシは1キャラ分の深さのブロックを掘ります。
ハンマーは半キャラ分の厚さの壁を崩し、ドリルは1キャラ分の厚さの壁を崩します。
半キャラ分の厚さのブロックを1キャラ分壊せるアイテムで壊すこともできますが、たいてい足りなくなります。
特にスコップ2つはツルハシ1つの代用にはならないので注意。

●足元掘り
スコップやツルハシはうっかり違うところを掘ってしまいがちですが、ちょっとずらして掘ると、ちょうど自分の足元を掘ることができます。

●画面端に注意
切り替わる手前の画面端に押せるブロックを置いていても、画面外から来る敵はすり抜けてきてしまいます。
逆に、こちらが移動して画面が切り替わる際、すぐ目の前に敵がいるような場合、敵が消えることがあります。
岩男を早く復活させたり、武器が無いときに敵を追いかけて消したりすることができます。

関連情報

王家の谷

本作の前作


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