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ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー # 168
機動戦士ガンダムDX 連邦VSジオン (プレイステーション2)

購入金額: 980(箱説付)

ゲーム内容

アーケードでカプコンが製作した対戦アクションシューティングゲームをPS2に移植。
アニメ「機動戦士ガンダム」をベースにしており、連邦軍かジオン軍のどちらかに属し、モビルスーツを操って戦場を生き延びる。
アーケードモードに加え、ミッションモードやモデムによる通信対戦などがある。

H.Kuwanoの考察

1.原作を知らなくてもそれなりに遊べるが

本作を買おうと思った理由は、Nさんがもってきたとある同人ゲームです。
その同人ゲームは、別の同人ゲームのキャラクターを使った対戦アクションゲームなのですが、ゲームシステムが本作にあまりにもそっくりなのです。
というわけで、その同人ゲームの元ネタと思われる本作を買ってきてプレイしたのです。

僕はガンダムを詳しくは知らないのですが、知らなくても純粋にゲームとして楽しむことができます。
ゲームシステムがしっかりしているのです。

KGRさんは全く知らなかったのですが、それなりに楽しんでいたようですし、「今度はSEEDをやってみたいですねぇ」と言っていました。

一方、Nさんは「原作を知らないと楽しめない」と言っていました。
確かに、原作を知らないと、「何でこの場所でこのモビルスーツと戦っているのか」がよく分かりません。
しかし、それはNさんが持ってきた同人ゲームも一緒です。

 

2.良くできたガンダムゲーム

これまでも何作かガンダムのゲームが出ていましたが、正直外したものの方が多いような気がします。
アーケードでは昔ガンダムの格闘ゲームがありました。
こちらは「ストリートファイター」のような1対1の格闘ゲームで、波動拳コマンドでビームライフルという、まるっきりキャラクターをモビルスーツに変えたようなゲームでした。
しかし、格闘ゲームのデキがナニだったのか、あまり振るわなかったようです。
(確か一応続編も出ていたと思いましたが)。

本作の登場により、「キャラモノはつまらない」というジンクスを(ガンダムにおいては)覆すものとなりました。
本作の成功は、「Zガンダム」「SEED」などの続編も生み出し、長い間支持されてきました。

一方、厳しいようですが、バ●ダイ自身のゲーム開発力の低下を露出してしまったように感じられます。
本作の開発元はカプコンです。
バ●ダイとしてはいろんなキャラグッズの宣伝の一環として、そしてそのキャラ人気の熱が冷めないように、キャラクターをウリにしたゲーム、いわゆるキャラゲーを連発しなくてはならなかったのだと思われます。
しかしその結果、安易な続編や、ゲームとして作りこみが甘いものも多く見受けられ、「キャラクターが出ていればそれでよいと思っているのか?」というゲーマーからの批判も多かったようです。

カプコンが対戦格闘ゲームで養ったノウハウもいくつか詰め込まれているようで、比較するのも酷とは思われますが、自社開発ではここまでヒットしたでしょうか?
正直、ナムコとくっついて良かったのではないかと思われます(まあ、セガとくっつくという話もあったし、いずれは来る事とは思われましたが)。

 

3.簡易版バーチャロン

本作はまるで、操作を簡単にした「バーチャロン」みたいです。
逆に言えば、操作している感覚は「バーチャロン」と比較すると弱い気がします。

 

4.ガンダムは反則的に強い

また、本作はガンダムがめちゃくちゃ強く作られすぎです。
ガンダムのみならず、エースパイロットの乗るモビルスーツは頑丈です。
回避率が高いのならまだしも、こんな風にドーピングするのはちょっと…。

しかも攻撃力も強く、ビームライフルを食らっただけで100近くの耐久力がなくなります。

 

5.メインはミッションモード

本作のアーケードモードは、あっという間に終わってしまいます。
それよりもメインは、PS2で追加されたミッションモードにあります。

このモードは連邦軍またはジオン軍の一部隊として、原作に沿って戦争に参戦するというものですが、ミッションが140もあります。
しかもアーケードモードでは「敵の戦力ゲージを0にしたら勝ち」というルールなのですが、


 

6.それでも戦場の気分がしないのは何故

本作のミッションモードでは、軍の一部隊となって活躍するのですが、戦場と言う感じがしません。
「君は生き延びることができるか」というキャッチコピーどおり、たいていの面はやられると敗北になります。
しかし何度でもやり直せるし、面によっては再出動できるのです。
だから、プレイヤーは兵士ではなく、あくまでも部隊の指揮官といった感じなのです。

良くある戦争ゲームでは10人ぐらいの兵士を相手にすることもあるのですが、本作は多くても3対3の戦いで、やられてから次々補充されていくパターンです。
僚機や味方機が登場する面もあるのですが、味方機はゲージがある限り何度でも復活します。
緊張感を欠く仕様です。

部隊のシミュレーションにしても、もうちょっとシステムを複雑にしても良かったと思います。
たとえば資金の概念を使って、報奨で新しいモビルスーツを生産したり、武器を増やしたり、機体を修理したり…。
パイロット毎の熟練度とか、パイロット側のシミュレーション要素があっても面白そうですね。

自分の戦闘結果が戦局に反映しないのも考え物です。
おそらく原作のストーリーに従って進むので、連邦軍は勝ち戦、ジオン軍は負け戦が続いてしまいます。
しかも戦局の説明が部分部分でしか入らないので、何のために戦闘しているのか分からない状態です。
原作のストーリーに沿っているようですが、会話の声しかないので、原作を知らないと何が起こっているのか良く分かりません。
さらにサイドミッションもあります。

名言

ショッカー

本作のスタート&ポーズ音。
Nさんがその「シャァッ」という奇声を表現した言葉。
おそらく原作(アニメ)で使われていたんだろうが、いかんせん原作を知っている人がいないので、こう言われてもしょうがない。

攻略情報

●オススメMS
連邦軍はもちろんガンダムですが、割とジムでも戦えます。

ジオン軍はゲルググが戦いやすいです。
意外とゾックも強いです。

関連情報

電脳戦機バーチャロン

セガが専用筐体で出した対戦ロボットシューティング。
操作が特殊。

ガングリフォン

ゲームアーツが出したロボットシューティング。
世界大戦や戦場の描写がリアル。


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