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ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー # 152
ファイティングアイズ (プレイステーション)

購入金額: 550円 (箱説付)

ゲーム内容

1998年にポニーキャニオンが出した3D対戦格闘ゲーム。
開発元はソランというらしい。
それぞれの事情を持った12人のファイターが大会で最強を決めるというもの。
ゲームはきわめて貧弱で、フルポリゴンはいいものの、グラフィックは貧弱、エンディングはなし、説明書は説明不足、隠しキャラやセーブといったものは全く存在しない。

H.Kuwanoの考察

1.フィスト以下

はっきり言って本作は「フィスト」以下のク●ゲーです。

「フィスト」は確かにク●ゲーですが、それでも(バーチャライブラリの効果か)コンボやダッシュなど、操作感は保たれています。
しかし本作はまともに動かすことすら難しいのですから。

まず、ほとんど移動できません
左右に方向キーを押すとその方向に動くのですが、「カラテカ」のファイティングポーズや「プリンスオブペルシャ」のすり足以上に遅いのです。
ダッシュはできずバックステップや前方へのステップによる高速移動はできるものの、R1を押しながらの操作。
もちろん任意の場所で止められないため、ストレスが溜まります。

さらにジャンプができません。
上キーを押しても反応がなく、上段攻撃になるだけ。
これは驚きました。

ついでにコンボが決まりません。
一撃一撃をビシバシ決めているような印象で、爽快感に欠けるのです。
もしかすると実はあるのかもしれませんが、そもそも説明書に技が載っていない不親切設計!
格闘ゲームでいう超必殺技の「コンビネーションアタック」があるのですが、それも隠してあります。

その「コンビネーションアタック」はヒットすると効果音の攻撃回数の方が実際に当たった回数よりも多いのです。
さらに言えば、効果音は数種類しかありません。
手抜きにも程があるよね。

ちなみにこのゲームの裏技で、何度もデモプレイを見ているとタイトル画面のセレクトでミニゲームが追加されます。
これまた人を食っている仕様で、「パネルを早く取って100点になったほうが勝ち」というもので、最初は「かるた」だと思ったのですが、実際のところはコントローラーのボタンの早押し競争なのです。
登場するキャラクターも本作に登場するキャラクターがデフォルメ化されたものなのですが、本作はキャラクター人気を狙ったのでしょうか?

キャラクターのカクカクさや、エンディングのショボさ、サウンドは「フィスト」と互角です。
でも、こちらの作品の方がよりク●ゲーマー向けといえるでしょう。
このようなマジで作ったク●ゲー、いわゆる「真性ク●ゲー」は、いつしか「デスクリムゾン」のようなゲームになるかと思われますが、本作ではそれすら適わないような気もします。

 

2.唯一評価できるのは背景か

ただ欠点ばかり挙げるのも何なので、唯一評価できそうなところを上げます。

それはやっぱり背景です。
とはいっても「拝啓ポリゴン様(涙)」のようにフルポリゴンだからではなく、バックにカモメが飛んでいたり、地下鉄が走り抜けたり、ヘリのライトがフィールドを照らしたり、といった演出です。
このあたりは低い技術力ながらもうまくやったと思います。

名言

割黙

本作のパッケージの裏にある売り文句。
割黙して見よ」とあるが、「刮目 」の間違いなんじゃ…。
やっぱり「黙って(CDを)割れ」 ということなんでしょうか?

拝啓ポリゴン様(涙)

本作のパッケージの裏にある売り文句の一つ。
要は「背景までフルポリゴンですよ」ということですが、これはないような…。
(確かに違う意味で涙します けど)

一括清算

超必殺技などで、まとめて連打を食らって最後の一撃でまとめてダメージを受ける方式。
さらに本作では殴った回数より効果音の回数が多い。

関連情報

バーチャファイター

言わずと知れた3Dポリゴン対戦格闘ゲームの金字塔。

フィスト

1998年にイマジニアが出した美少女3D格闘ゲーム。
8人の美少女キャラクター(一部男性を含む)がアイドルの座を賭けて戦う(リアルファイト)。
声優陣もウリの一つで、当時のギャルゲー事情が伺える。
3Dポリゴンキャラのデキが最悪で、とても人に見えないク●ゲーである。


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