1.現在のWindows環境ではかなり厳しい
本作は最近見かけなくなったハイブリッドCD-ROMで、WindowsでもMachintoshでもプレイすることが出来ます。
さらにはWindows3.1でもWindows95でもプレイできます。
しかし現在のWindowsはXPが主流。
プレイするには最初にCD-ROM内の「QuickTime」をインストールする必要があるのですが、これはおそらく16ビット版のようで、Windows2000では全くインストールできませんでした。
WindowsMeにはインストールすることが出来ました。
さらに、インストールしたのはいいけれど、画面の一部が表示されないといったことが頻発して、あまりゲームに集中できませんでした。
もしかすると最新のQuickTimeが入っていればインストールは不要かもしれませんが、快適にプレイするにはやはり当時のままのOSが一番じゃないかと思われます。
2.世界観・音楽は悪くない
本作はセガサターンなどでク●ゲーとして知られている「イエローブリックロード」の続編です。
ですが、決して世界観は悪くないと思いました。
前作ではそれほど登場人物も多くなく、殆ど一本道を進んでいくアドベンチャーゲームだったのですが、本作ではディスクも2枚組みになり、メインキャラクター以外も仲間になるなど、よりにぎやかになりました。
なかなか展開も面白く、カブで橋を作ったり、カブにキノコを与えて成長させ、伸びた葉っぱで山を越えたり、巨人の手が檻になっていたり、意外なストーリー展開です。
個人的に一番笑ったのは、カブが木になっているところ。
音楽も悪くありません。
教育テレビ風で、子供向け番組のBGMとしてはピッタリなのではないかと思いました。
実はヒーリング効果があるのかもしれない、と思ってしまいました。
3.誰をターゲットにしたゲームなのか
ただ、このゲームは誰をターゲットにしたゲームなのか良く分かりません。
子供向けのゲームかと思っていると、画面の文字の表示は漢字が多く使われています。
しかもストーリーも単純な勧善懲悪ではなく、バトルもそこまで簡単ではありません。
もし子供向けに考えられたとすると、小学校高学年レベルではないかと思われます。
子供がいるお母さん向けのゲームなのかもしれません。
子供と一緒にプレイすることにより、漢字やストーリーの敷居を越えることが出来ます。
しかしバトルの壁は越えることができず、しかも移動が高速スクロールなのです。
ここでちょっとバトルシステムについて説明します。
前作では、敵が前進してくるのを攻撃で押し返すというのが基本で、全部の敵を画面外に押し出すと勝ち、敵がこちらのキャラの位置まで進んできたら負けというルールです。
ヒットポイントのようなものはありませんが、逃げたり防御したりといったこともできません。
攻撃は味方キャラを選択し、ターゲットを選択するだけですが、事前にアイテムを選択することによって、そのキャラにアイテムによる特殊攻撃を行うことも出来ます。
FFみたいにキャラのウェイトゲージが0にならないと攻撃できず、すばやい操作とちょっとした戦略が必要になります。
敵は攻撃せず、ただ前進してくるのみです。
本作でも敵に防衛ラインが負けというルールは変わりませんが、敵にライフゲージが付き、こちらに来る前に攻撃してライフを0にすると倒せる(逃げる)ようになりました。
敵を倒すと逃げるのは相変わらずです。
しかし押し返すことは出来なくなったので注意が必要です。
一方、敵も攻撃してくるようになりました。
攻撃されるとウェイトゲージが増えます。
つまり本作は、よりRPGの戦闘らしくなり、より暴力的になったといえます。
「超ク●ゲー2」では前作について「FOR CHILD FOR GIRLとは思えない」とありましたが、本作でますますそう思えるようになりました。
ティンマン(ブリキ男)の斧や、雷撃を食らわす魔法の杖など、攻撃的な武器も相変わらずです。
ただ、前作では負けると敵の一閃を食らって倒れたり食われたりするムービーが流れるのですが、本作では自分たちが逃げるだけ。
そこだけは平和になったのかもしれません。
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