1.どこにも売ってない
本当は、僕はこのゲームを発売日に買おうと思っていました。
発売日、僕は旅行がてらいろんなゲームショップに足を運びましたが、一向に見つかりません。
結局買ったのは発売から既に3ヶ月後 のことでした。
しかもそのころになると新品で買おうという気は失せており、中古で買いました。
「どうせXBOXだし…」「どうせワゴンセールで3桁で売られるのだから…」と、わざと少なく見積もったのかもしれません。
しかし、それでも一店に一本は回るぐらいの量は確保してほしかったですね。
「予約や通販で買えばいいんじゃ」という人もいるかも知れません。
しかしゲームショップを探索することが好きな僕にとっては、店頭で購入することに意義があるのです。
2.シリーズのファンにとっては…
前作「ガングリフォン ブレイズ(以下ブレイズ)」は、これまでのシリーズ2作とは大きく異なり、アイテムやスコアを意識し、より「ゲームっぽさ」を追求したことと、DLS(レーダー)の廃止や使用武器の制限などの大幅な変更によって、「ガングリフォンII(以下II)」以前からのシリーズのファンからはあまり歓迎されませんでした。
このXBOX版の新作は、補給機による補給の復活(ブレイズではアイテムを取ることで補給していた)、オンライン対戦(協力)プレイ、DLSの復活など、「II」以前のファンは期待を寄せていました。
しかしふたを開けてみれば、いくつか大きな違いがあり、「シリーズのファンは買うな」という人まで現れました。
中でも一番の原因は「操作方法が変わった」 ことです。
「II」以前では右側のボタンで前進・後退の速度を変え、左の十字パッドで旋回していました。
「ブレイズ」ではデフォルトの操作方法は違っていますが、 従来のシリーズに慣れた人用のキー配置もありました。
しかし本作では、デフォルトの初心者向けのキー配置は、左アナログスティックで前進・後退、右スティックで旋回
という操作方法。
しかもローラーダッシュ(最高速の移動)には制限がつき、これまでは最高のスピードにすれば前にも後ろにもローラーダッシュができましたが、本作は別のボタンを押す必要があり、
連続使用に制限がある上に後ろにはローラーダッシュができなくなりました。
上級者向けのキー配置は、左アナログスティックの左右が平行移動から旋回になり、右アナログスティックが上半身の回転というだけ。
しかも上半身の回転はスティックを戻しても元に戻らない ため、向いている方向と左スティックの上で歩く方向が違ってしまい、却って混乱するだけです。
これまでのシリーズを経験してきた人にとっては操作しにくくなりました。
でもそんな人には今一度、セガサターンで初めてプレイしたときのことを思い出してほしいのです。
ろくに前進もできず、敵には蜂の巣にされ、何度も上官に怒鳴られながらも繰り返しプレイして、操作感覚を獲得したときの喜びを。
ロボットをうまく操れるようになったときの達成感。
本作にはそれが引き継がれています。
3.これまでの違い
上記のとおり、本作はこれまでと違う点がいくつかあります。
そのなかで大きなものをいくつか紹介します。
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操作方法が変わった
これは先ほど説明したとおりです。
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味方機の指示が多彩に
自分直属の味方機は「II」から登場しましたが、こちらから支持できるは支援要請ぐらいなものでした。
本作では「ついてこい」「見ている方角を調べろ」「見ている味方機を護衛せよ」「見ている敵を攻撃せよ」という指示を2つのボタンで出すことができます。
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DLS(全体)の表示をリアルタイムで確認するようになった
「ブレイズ」で廃止されていたDLS(レーダー)が復活した のは前述どおりですが、いくつか違いがあります。
左下に表示される周辺のレーダーは大体同じですが、戦闘区域全体のレーダーはポーズをかけずにリアルタイムで参照する必要がある
のです。
メッセージもDLSには出てこない ので、画面に入ってくるメッセージを良く見る必要があります。
これまでは戦闘区域全体のレーダーはポーズをかけて見るようになっており、警告などのメッセージと敵の侵入位置が表示されていました。
また本作では敵の侵入経路ではなく、直接位置が表示されます。
広範囲の索敵をするときに重宝する機能ですが、画面全体に表示されているので、出したままの攻撃は困難
です。
ちなみに、「II」までは敵から大打撃を受けたときに、DLSのその方角が赤く光って敵のいる方向を教えてくれたのですが、本作での復活はなりませんでした。
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照準のアシスト機能
アシスト機能とは、照準の範囲内にいれば敵を中心に捉えなくても補正して敵を狙ってくれる機能 のことです。
これまではあったのかが良く分かりませんでした。
本作では 説明書にも記載があり、効果がはっきりわかるようになりました。
特に静止している敵や正面から向かってくる敵に威力を発揮します。
しかし、ローラーダッシュ終了時や回転時などはブレやすいので注意が必要です。
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視点の変更が可能
これまでは一人称視点で当たり判定や周囲の状況が分からず、投げ出す初心者も多かったと思います。
しかしボタンで後方視点に切り替えられるようになり、より初心者にプレイしやすくなりました。
かねてから要望されていた機能の一つともいえるでしょう。
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部位ダメージ
ダメージシステムは前作から大きく変わりました。
初代「ガングリフォン」はグリーン、イエロー、レッドのコンディションのみによるダメージ表記、
「II」はメーターによるダメージ表記になっていました。
「ブレイズ」ではメーターにさらに数値表記がつき、大ダメージを食らってもすぐにダメージが蓄積されず、徐々に減っていくような感じになっています。
おかげで0になってもしばらく行動でき、無茶な行動をしてもすぐにアイテムで回復 、といったことができました。
しかし本作では「頭部」「武器」「胸部」「脚部」の4つのパーツに250の耐久力が割り当てられ 、それぞれのダメージと総合したダメージの計5本のゲージが画面上に表示されています。
攻撃を受けると、受けた場所の耐久力が減り(ほんとうにそうなのかは分かりませんが)、部位の耐久力が0になると、GUNやDLS,ローラーダッシュやジャンプが使えなくなるという制限が加わります。
そして全てが0になって初めて破壊されるというようになっています。
つまり、ダメージによって制限が加わり、これまでのようにあまり無茶ができないということです。
これは爽快感の低減ということになりますが、逆に言うとリアリティが増し、より戦略的に攻めないといけないということです。
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ローラーダッシュの制限
これまではローラーダッシュはいつでも継続してできました。
しかし本作では、時間制限が付くようになり、自在に繰り出せなくなりました。
さらにダッシュ中はジャンプの使用ゲージが減るようになった ようです。
しかも発動や終了後に硬直するようになり、バックダッシュができなくなりました。
このように、ローラーダッシュにはかなりの制限が付加されました。
一方、これまでのシリーズで強敵だった「ブルータルクラブ」にも同様のルールが適用され、かなり弱体化したように思えます。
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GUNのリロード
本作からGUNの弾数は少なく設定され、尽きたらYボタンでリロードし、マガジンを変える という操作が追加されました。
混戦状態のときに非常に混乱しやすく、リロードする前にMGに持ち替える人も多いのでは 、と思われます。
また、補給時は現在のマガジンに弾が補給されますが、マガジンそのものは補給されない ようです。
注意しましょう。
これまでの相違点を総括すると、本作はこれまでのシリーズと比べてより戦略性が増し、初心者でも入りやすいようにしたと考えられます。
3.グラフィックは最良
本作最大の改良点といえば、なんといってもグラフィックの質でしょう。
「ブレイズ」よりもずっとリアルで細かいです。
さすがXBOXといった感じです。
4.音楽はイマイチ
しかし、音楽はイマイチです。
好きな人には申し訳ないのですが、個人的にはシリーズ最低と思っています。
特にシリアスな「I」「II」でもなく、ノリの熱い「ブレイズ」でもなく、音楽は殆ど印象に残りませんでした。
使い回しが多いのもたまに傷。
逆に、効果音だけにして臨場感を楽しむ方が良いかもしれません。
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