1.多くのゲームに多大な影響を与えた
「ガンフロンティア」は1990年にタイトーから発売されたゲームですが、このゲームは後発のゲームにいろいろと影響を与えていることが分かります。
1.1 一番影響を強く受けたゲームは「バトルガレッガ」
一番ガンフロンティアの影響を受けたゲームは、続編の「メタルブラック」ではなく、ライジング/エイティングが1994年に発売した「バトルガレッガ」であると思います。
ゲーム的には、この「バトルガレッガ」が一番このゲームと似ています。
以下、相似点をまとめます。
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画面外に弾を撃ち洩らす(無駄撃ちする)と難易度が上がるシステムはどちらも一緒。
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地上物を倒すとボムのアイテムが出て、集めると威力が増すボムのシステムはどちらも一緒。
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ボムで背景を壊したり、鳥に撃ち込んだりすると点数が入るフィーチャーがどちらにもある。
さらには「建物に乗り上げている時に倒すと出すアイテムが変わる」というフィーチャーも一緒。
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敵弾や自機のショットが拳銃の弾丸であること
さらには弾が見にくいのも一緒(ガンフロンティアは爆風や金塊と間違いやすく、バトルガレッガは破片と間違いやすい)
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敵の爆発パターンが似ている。
破片が飛び散る爆発パターンもあれば、小さな爆発が連なって一直線に伸びるような爆発もある。
固い敵に打ち込むと破片が飛び散るのも似ている、
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自機のデザイン。
こちらは「銃器」で統一されているのに対し、さすがにバトルガレッガは「プロペラ」で統一されている辺りは違うのですが、どことなく似ている気がします。
特に、このボムシステムと無駄撃ちの難易度アップシステムは、明らかにこのゲームを参考にしたと考えられます。
1.2 曲風は「トライゴン」が似ているかな?
同時期ですが、コナミの「トライゴン」と曲風が似ています。
どちらも哀愁や孤独感が漂う、マジメな感じの曲です。
1.3 SF西部劇といえば、「ワイルドガンズ」もそうだっけ。
そもそも西部劇を再現するのに舞台が未来というのも面白い話です。
これは、「ワイルドガンズ」でもそうでした。
なお、SFでない西部劇シューティングゲームといえば、「ガンスモーク」が有名でしょう。
1.4 いろんなゲームの寄せ集め「レイディアント シルバーガン」もこのゲームの影響を受けているはず
R-TYPEやムーンクレスタなど、いろんなゲームのアイデアを盛り込んだトレジャーの「レイディアント
シルバーガン」も、きっとこのゲームの影響を受けていると考えられます。
ちょっと強引ですが、どういうところに影響があるのか考えてみました。
それは、タイトルに「ガン」をつけている ところ。
そのためか、「レイディアントシルバーガン」の続編的存在の「斑鳩」では、タイトル画面表示前に、緑色の文字で「PROJECT
RS-2 」という表示がされます。
これは、「ガンフロンティア」の続編となる「メタルブラック」でも同様に「PROJECT GUNFRONTIER 2
」と表示されるので、これのオマージュと思われます。
(ちなみにトレジャーの「ガンスターヒーローズ」のボス「BLACKFLY」は、「メタルブラック」の自機「ブラックフライ」と似ています。
あっ、「セブンフォース」が銃型に変形したり、「シルエットミラージュ」の2面の中ボスに出てくるリボルバー型の大型銃は、このゲームを意識したのかも。)
さらに、自機の発進シーンのアングルや、ボスの登場時の演出に凝っているところなんかも似ています。
惑星から退避していた生き残りが、マシンを駆って惑星を取り戻すというところも似ているといえば似ています。
1.5 正当の続編「メタルブラック」の方は・・・。
前作の面影はそんなにありません。
どう変わったのかまとめると、
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縦スクロールから横スクロールになった
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舞台は地上から宇宙に変わった
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敵は半獣半機になった
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空撃ちによる難易度上昇などがなくなり、難易度が下がった。
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アイテムが単純化され、ボムのパワーアップとショットのパワーアップが同じアイテムとなった。
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一人プレイでミスしても戻されなくなった
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ラストが一機同士の対決ではなく、人類の歴史を語るものになっている
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ステージ間にボーナスステージが追加された
共通項があるのは、演出面ぐらいです。
どういったところが共通かをまとめると、
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オープニングの最初の部分が似ています。
特に出だしのBGMは使いまわしたと思われます
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ボスを倒すと画面を越える大爆発が発生します
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ゲームの途中に謎のスクリーンがあり、謎の映画(?)を上映しているところも一緒です
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敵が「ワイルドリザード」というのも共通項ですが、敵キャラ自体には共通するものはありません
2.移植度は低い
僕はあまり「ガンフロンティア」をやりこんだわけではないのですが、それでも「なんか、ちょっとちがうなぁ」と思うところがいくつかありました。
オープニングの発進シーンも、もうちょっと滑らかに動いていたような気もするし、敵弾が爆風で隠れて見えないとか、3面の銀色の飛行機はもっと硬かったような…とか、
なんかいろいろと差異が感じられました。
ボスの爆発ももっと「ドカーン!」というような爆音がしたと思ったのですが、音が殆どしません。
あまりやりこんでいない僕がこう思うのですから、このゲームのコアなファンはきっとお怒りになったんでしょうね。
3.音楽CDとしての利用価値はある
このゲームのBGMは、CD-DAに入っています。
CDプレイヤーで音楽を聴くことができますし、パソコンでのリッピングも楽々。
(そういえば「ウルフファング」もSS版はCD-DAだったなぁ。)
が、そのためにゲーム中に音楽が途切れるのはちょっと残念。
また、サウンドテストの画面では曲名を見ることもできます。
そのため、音楽CDとして使うのには良いと思います。
ただ、「エクシング」などのメーカーロゴのタイトルコールまで入っているのはちょっと・・・。
4.ゲーメスト監修の攻略ブックレットについて
この攻略法はおそらくアーケード版でも使えそうなもので、「どこかのゲームセンターであったら再挑戦しようかな?」という気にさせてくれます。
この攻略法にある隠しボーナスをGetしていくと、最終面で残機が20機というのもザラではないんですよね。
でも、この攻略ブックレットは、大きな間違いがいくつかあります。
まず、早速「GUN FRONTIA 」と、タイトル名を間違えているという大失態。
ゲーメストは当初から誤植が多く、ガンフロンティアを誤植して「ワンフロンティア」として、読者から「犬にハングライダーをつけたイラスト」をつけて誤植を指摘したハガキが届いていたことがありましたが、
まさかここまで間違うとは…。
誤植はゲーメストの芸風なんでしょうか。
それに「無駄撃ちすると難易度が上がる」という仕様についても書かれていません。
せっかく「先読み敵弾」という特徴は説明されているのに(実は知らなかった)、このことについては触れられていません。
これもガンフロンティアでは覚えておきたい特徴の一つのはず。
コアなファンには、この攻略ブックレットの大きな間違いは、「このゲームの移植度が低いことが明記されていない」という人もいますが、僕を含む当時あまりやりこんでいない人にとっては、ガンフロンティアをクリアしてみようという気にさせてくれる資料になると思います。
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