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ゲーム探検倶楽部ソフト会議 #092
ガンバード(セガサターン)

購入金額:980円

ゲーム内容

1995年にアーケードで登場した、個性豊かなキャラクターがウリの縦スクロールシューティングゲームの移植。

願いをかなえる魔鏡を求めて、5人の冒険家が「タイムボカン風のドジ悪役三人衆」などと戦う。
シューティング自体はオーソドックスなボムとショットの縦スクロールシューティングだが、溜め撃ちが標準装備だったり、敵に触れてもミスにならなかったり、遊びやすい配慮がなされている。

特にキャラクターが濃く、誰も性格に一癖あるばかりか、殆どが生身で戦っている。
さらに2人同時プレイでクリアするとエンディングもキャラの組み合わせで変化する。

セガサターンの移植では、そのキャラクターにさらにクローズアップしており、各キャラクターにボイスがついたサターンモードが加わり、他にも自己紹介や、ゲスト漫画家や一般ユーザーから頂いたイラストギャラリーなどがついている。 

H.Kuwanoの考察・評価

1.キャラクターが光るゲーム

当時は、ゲームにアニメチックなキャラクターや声優による声当てが流行っており、シューティングゲームにもその影響が伝わってきました。
「コットン」や「出たな!ツインビー」でシューティングゲームをプレイするようになったアニメファンや声優ファンも結構いるのではないでしょうか。

そんなシューティングゲームの中でも、「ガンバード」は一際目立っていました。

このゲームを作った「彩京」のデビュー作「戦国エース」の次に出たゲームで、イラストやゲームの遊びやすさは前作譲りですが、舞台が広がったからか、前作よりもキャラクターが特徴的になりました。
主人公を簡単に説明すると、

これだけ特徴的だと、他のゲームよりもキャラクターの印象が強く、気になってしまいます。
僕も、当時はゲーメストで2人同時プレイのエンディングの紹介を見て笑っていました。
よく「彩京のゲームのキャラクターは濃い」と言われますが、他ではあまり見かけない「筋肉質」や「ホモ」という設定が効いているんでしょうね。

キャラクターがあっても、単にステージデモやエンディングに出てくる程度ではありません。
なんと殆どのキャラクターが生身で戦っているのです。
ロケットを背負ったり、ほうきにまたがったり、人力ヘリコプターをこいだり・・・。

もちろん、武装や移動速度もキャラクターによって違いますが、結構性能差が大きいです
アッシュは最速、マリオンは誘導弾が使えて初心者向き、バルガスは溜め撃ちが最強、ヤンニャンは溜め撃ちで敵弾が消せる、テツは最遅だがショットは最強、といった感じです。

こういったキャラクターの印象が強いおかげで、キャラモノとしては大成功していると思います。
現に、「マリオン」は、初心者にも使い易い、お供の「ポムポム」がかわいい、などの理由もあるためか、同社の代表的キャラクターとなり脱衣?麻雀ブロック崩しゲームなどにも登場するほどになりました。

 2.今のシューティングゲームにはない、程よい難易度 

前にも少し触れましたが、このゲームは最近のゲームと比べ、比較的難易度が低く、初心者でも楽しめるのも特徴です。

最近のゲームは敵弾が画面を埋め尽くすほど多く、いかに敵弾をかわすかという「避けゲー」「弾幕系シューティング」が増えてきました。
それは最近の彩京のゲームも例外ではありません。
このゲームも「避けゲー」になるかもしれませんが、敵弾はそれほど多くはなく、よく見るとかわせたり、安全な場所があります。
難易度の上がり方も程よくゆるやかで、繰り返しプレイすると、だんだん進めるようになってきます。

敵に触れても即ミスにならないのも難易度を下げているポイントで、敵に張り付いて(敵の前にぴったりくっついて)連射したり、横から来る敵を狙ったりすることも、比較的狙いやすくなっています。
また、溜め撃ちがあるのもポイントで、いくらショットレベルが弱くても、溜め撃ちで中型機やボスを切り抜けるという、ちょっとした戦略性もあります
繰り返しプレイすれば、「どこで溜め撃ちを使えばいいか」もわかってくるでしょう。
このため撃ちのおかげで、「ガンバード」は「避けゲー」ばかりではなく、シューティング本来の意味の「撃ちゲー」の楽しみもあります。

この程よい難易度も、僕は気に入りました。
僕は最初は「アッシュ」でプレイしましたが、「やるほどに進めるようになる」シューティングゲームの面白さを再認識しました。

初心者はやっぱり「マリオン」が一番使いやすいでしょう。
でも、やっぱり気に入ったキャラでプレイするのが一番。


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