今、ちまたでは"新型インフルエンザ"の話題で持ち切りです。インフルエンザのは、ウイルスの感染によっておこるので、一般的な風とは違い、軽く考えては行けないといわれています。
猫にも、風邪のような症状を示すウイルスによる感染症があります。この感染症はインフルエンザウイルスとは異なるものの、猫にとってはとても重症化しやすく、特に注意が必要な病気です。
この感染の90%以上は猫ヘルペスウイルス(猫ウイルス性はな気管支炎ウイルス)と猫カリシウイルスが原因とされています。両者とも、くしゃみ、鼻水、軽度の発熱など、はじめの症状は風邪によく似ています。猫ヘルペスウイルス感染では、特に目の症状が強く出ることが多く。眼が腫れて開かなくなることもあります。重症化すると眼に障害が残ることも少なくありません。猫カリシウイルス感染症は、進行すると口の中や舌に潰瘍ができるため、その痛みで食べることができなくなります。両ウイルスは混合感染することもあり、この場合は重い症状となります。特に子猫のときにかかりやすく、そのまま死に至ることも少なくありません。
これらの病気を予防するためには、予防注射の接種が有効です。人の手や衣類を介しての接触感染もあるため、室内飼い猫へも予防注射をお薦めします。
平成21年12月12日付 週刊いわにちリビング掲載
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肥満は人間同様、ペットにとっても“健康”への赤信号。病気の原因といってもいいほど恐ろしいものですが、最近では、肥満傾向のペットが多いように思います。
肥満になると、心臓の老化が早まるため健康障害を引き起こしやすく、また、手術の時にも危険を伴うこともあります。さらに重い体重を支えるために足腰にも負担がかかり、肘や膝の変形性関節症や椎間板ヘルニアなどを起こしやすくなります。その他、皮膚病や重度の便秘、さらには脂肪肝や肝硬変、糖尿病などの命に関わる病気にもなりやすいと言われており、ガンの発症率も高くなるという報告もあります。
肥満の大きな原因は、食べ物の与えすぎと運動不足です。さらに、体重が増しても数字の変化が大したことはないと思ってしまうのです。たとえば5kgのペットにとって500gの体重増加は、60kgの人間で6kgも太ると同じことなのです。ペットは自分でつまみ食いできません。治療で最も大切なことは、家族全員がペットの肥満問題を理解し、解決に向けて協力することです。それには、減量に対して正しい知識を得ることが大切です。急激なダイエットは人間同様ペットにとっても大変危険です。摂取カロリーと消費カロリーのバランス、栄養のバランスをよく考えて行いましょう。また、動物病院では病院専用のダイエットフードもありますので、気軽に相談してみることをおススメします。
平成21年10月24日付 週刊いわにちリビング掲載
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夏に感染する代表的な病気で“フィラリア症”とも呼ばれ、犬にとって大変恐ろしい「犬系状虫症」。この病気は、犬系状虫症(フィラリア)という寄生虫の幼虫が、蚊によって運ばれ、感染することにより起こります。その成虫は心臓に寄生し、心臓だけでなく、肝臓や腎臓、肺など様々な障害を発生させます。
犬系状虫感染犬のほとんどは、慢性経過をたどります。病気がゆっくり進行するので、感染してもすぐには分からず、かなり重篤になるまで気付きにくいという特徴があります。主な症状は元気・食欲がない、咳が出たり呼吸が苦しそうになる、お腹がふくらんできたなどがあります。
この病気は、犬に特有の病気ではなく、猫にも寄生し、大きな脅威を与えていることが分かってきました。猫の場合、主に肺に障害を起こすと言われていますが、何らかの症状が出てきた時には、すでに猫の体をむしばみ、突然死することがあります。
これらの事から、犬や猫がフィラリアに感染してからでは、治療が困難な事が多いため予防が重要となります。現在では、従来の1ヶ月に1回ずつの投薬のほかに、塗布する薬や1回だけの注射があります。いずれの予防法についても、十分な効果がありますので、この夏はペットを恐ろしいフィラリアから守りましょう。
平成21年8月8日付 週刊いわにちリビング掲載
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「犬はよろこび、庭かけまわり~♪」と唄の歌詞にもあるように、犬は雪遊びが大好きです。今年は例年よりも過ごしやすい日々が続いていますが、寒さはこれからが本番。犬にも寒さ対策が必要になってきます。
最近は、室内で犬を飼う方も多くなっていますが、室内犬はあまり寒さに強いわけではありません。室内犬の毛をよく観察してみてください。毛を分けるとすぐに地肌が見えます。外で飼う犬と違って室内犬は毛が薄く、暖房のきいている室内にいてもヒーターの前から動かなかったり、、コタツに入っていることもあります。ですので、暖房のない夜間や留守番の時は、ペット用ヒーターや湯たんぽを使ってあげるといいでしょう。また、服を着せたり覆いのあるハウスを準備しておくのも良いかもしれませんね。外に散歩に出かける時も、1枚多く着せて出かけることも大切です。
室外犬でも、寒さ対策が必要になることもあります。今は、犬も高齢化の時代。年を取ると寒さには十分に気をつけてあげなければなりません。犬小屋に1日中こもっていたり、食べているのに痩せてきたりしたら要注意!特に症状がひどくなると、下痢や嘔吐など消化器症状を示したり、体の震えや歩行障害、または意識がなくなるなどの神経症状が出てくることもあります。場合によっては、命に関わることも!そうなる前に、今日は冷え込むかなと感じた時には、毛布やペットヒーターを使ってあげたり、夜間は室内に入れてあげたりすることも必要です。特に、急に夜間が冷え込むような時には注意してあげてくださいね。
平成21年1月24日付 週刊いわにちリビング掲載
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