シェイクスピアの本 その2 Topへ
   シェイクスピア作品および関連図書は恐らく集めれば図書館ができる程あるはずだが、限られた人生で、それに触れるのは一部である。
  一人の有名作家の周りには、それを楽しみ、研究、論評し、あるいは、オタク的にコレクションする人が絶えない。
  シェイクスピアは絶えず、上演、映像化などがされるから、累積する一方である。
   シェイクスピアの本 その1
    
 

  
   清水英之『英語発音とシェイクスピア』小鳥遊書房2024

  関場理一先生をテューターとしてシェイクスピアを原書で読む会(雑司が谷シェイクスピアの森)で、毎週のようにシェイクスピアを20年以上読んできたが、そこを去って(会は解散)もう、4年経つ。シェイクスピアとはすっかりご無沙汰をしていると思っている所に、清水英之先生の本書が出版された。
 もう、もうシェイクスピアを朗誦することもないだろうと思いながら、英語の発音に造詣が深く、シェイクスピアの原語上演にも役者して登場される清水先生の本を読みたくて入手しました。

 本を開いてパラパラ見ただけで、母音、子音、イントネーション・・・と「よし、英語をもう一度学び直そう!」という意欲を駆り立てる内容で、その先に、シェイクスピアとの新しい出会いがありそうで、嬉しくなりました。

  表紙には「作品を原語で朗読したい人」へとあるが、英語やシェイクスピアに興味がある人には、誰が読んでも面白く有益だと思う。

  内容は、アマゾンのページに目次が掲載してあるが、やはり、本書本文を読まないと、面白さは分からないと思う。

  音の世界が中心なので、実際の音を知るには、先生の声をYouTubeでで聞くのが早道で、hideyuki shimizuで検索すれば沢山出てくる。
例えば;
   ttps://www.youtube.com/watch?v=273mGIBpruA

  本を読む人も、本を読むのが面倒な人も、YouTubeを先に見るのが良いのかもしれない。

  2024・7・25

 

  
  井出新 『シェイクスピア、それが問題だ!』大修館 2023


 本書の内容(目次)は大修館のHP に見ることが出来る。それを見て、
「買うか、買うまいか、それが問題だ!」と思った。
  シェイクスピアに少し関心のある者には、馴染のテーマが100項目列挙されており、テーマによっては数冊の本になる程のものが、各1頁に納められている。
  これは、入門書なの?オタク本かな?シェイクスピア小便覧?私は戸惑ったが、副題に「シェイクスピアを楽しむ尽く百問百答」とあって、買って読むことにした。

  100の項目が、内容は、シェイクスピアの人物、時代、作品、読み方に分類されていて、一項目一ページ。珍問答もあって、多少記述が不十分でも許せるし、必ず、シェイクスピア原文の引用もあって、楽しめる。ほんの一例だが、

Q.27 「好きな食べ物は何ですか?」
Q.36 「犬派ですか?猫派ですか?」など、
  シェイクスピア学者も即答できないだろう。
Q.85「あなたはyouだけではないの?」は、例のyouとthouの使い分けの話なのだが、ロメオとジュリエットの出会いの場面を使っての説明は上手い。
  問答の間に次のようなコラムがあり、
1 シェイクスピアの作品一覧表(執筆年代順)
2 シェイクスピア時代の主な劇団
3 オススメのシェイクスピア映画作品一覧
4 シェイクスピア時代の通常貨幣一覧
最後に;
Q101
 日本に愛好家の団体はありますか?

索引を含めて131頁。小ぶりだが内容が詰まっていて、通読すると一廉のシェイクスピア通になれると思う。

   2023・10・23改
 
  ーーーーーーーーーーーーーー 

森谷佐三郎『新シェイクスピア百話』1984年 八潮出版社

 本棚に眠っていた。上記の井出新本より雑話的。

  未完