Prev Back Next

ゲーム探検倶楽部ゲームレビュー #222
ライジングザン (PS)

購入金額: 4000円箱説付

ゲーム内容
銃と刀でイロモノ武装集団と対決する西部劇風3Dアクションゲーム。
「やっちゃった。」とあるように、いわゆるバカゲーの部類に入る。

H.Kuwanoの考察

1.早すぎたバカゲー

このゲームを一言で表すと、「バカゲー」以外に何があるというのでしょうか。
ただ、僕にとっては西洋人の間違った日本観という「ファーストサムライ」チックなバカゲーという印象は薄く感じられました。
一応その要素はあるのですが、さほどではないのです。

本作の主人公は、背中に「斬」と書かれた赤いハッピのような上着が目立つのですが、それ以外はテンガロンハットやGパン、ブーツなど、ウエスタンでアメリカンな服装です。
自称「スーパーウルトラセクシィヒーロー」を名乗り、しかも本名の「ジョニー」を捨てて「斬」 と改名しているのですが、デモシーンではすべて英語です。
それよりも本作のアクションの特徴でもある刀と長い銃身の拳銃のシルエットが目立ちます。

主人公よりもスゴいのが、敵の集団「邪火龍(じゃっかる)」のメンバーです。
会話は字幕ではちゃんと出ているものの、音声は全て「ミドミドミド・・・」「ゴワゴワゴワスでゴワス」 といった意味不明な言葉です。
個人的にはメッセージ音を「ガチョーン」にした「スイッチ」 を思い出してしまいました。
しかも字幕でピーが入っているところには音声も放送禁止用語の「ピー」になります。
隠す意味無いじゃん!
これは「ゼロヨンチャンプ」か!

敵集団のバカっぽさも十分笑えますが、それよりも、「戦国BASARA」のような「無駄にアツいバカゲー」という印象を受けました。

このゲームの主人公「斬」はアツい漢です。
本作にはゲーム中に「始末書処理」ならぬ全ボタン連打のシーンがあり、これらを説明書では「漢イベント」 と呼んでいます。
ハリ手ロボに正々堂々ハリ手で勝負したり、火炎放射器に向かって空中で刀を振り回しながら急降下で特攻したり、忍者と鐘突きで勝負したり、本当に「これは漢のゲームです」
これにはプレイヤーもいい意味でバカになれます。

これだけ清々しいバカゲーですが、結構アクションも面白く(後述を参照)、近年評価されているものの、当時は「バカゲー」ということばかりが目に付き、一般的にはそれほど評価はされなかったと思われます。
個人的には「戦国BASARA」が似た感じではありますが、こちらは内容的には少々薄いものの、広く評価され続編も次々と出てきました(メーカーの規模の大きさということもあるのでしょうが)。

 

2.アクションゲームはそこそこ良くできている

イロモノに見られてしまう本作ですが、アクションゲームとしてもなかなか良くできていると思います。
当時は「スーパーマリオ64」をはじめとした3Dアクションゲームが流行っており、本作もその一つなのですが、斬る、撃つ、跳ぶなど、アクションが多彩です。
魔剣Xが好きで好きで仕方が無いKGRさんは、このゲームを好評価していました。

操作は3Dで、ジャンプで飛び越すような場面もあるため、距離感がつかみにくい感じもあります。
しかも使うキーも多く、殆どのボタンを使用する ため、結構抵抗があっただろうと思います。
操作方法にコマンド入力技があり、しかもキーの方向に関係なく向いている方向に発動するため、さらに難しく感じてしまいがちです。
アクションゲームが苦手なNさんはパスしていました。

かといって難しすぎず、敵の攻撃の回避方法が分かってくると、進めるようになってきます。
結構敵の攻撃はパターン化しており、この攻撃が来たらこう避ける、というのがあります。

名言

やっちゃった。

本作のタイトル帯に書かれたキャッチコピー。
正に「やっちゃった。」ゲームである。

スーパーウルトラセクシィヒーロー

本作の主人公「斬」の肩書き。
もちろん自称。
ボスに止めを刺す「トドメファイナル」では、影山ヒロノブ氏が熱唱するメインテーマのサビ「俺はスーパーウルトラセクシィヒーロー」の声がこだまする。


Prev Back Next