KAGOSIMA

 鹿児島と言えばカゴカキダイ

 初めて鹿児島の海に足を入れたとき「おーなんとかわいいしましまの魚」 と思ったのがカゴカキダイだった。

 鹿児島は離島が面白い。8月お盆をはさんで「離島ツアー」が恒例になっている 。

 12月は「ブリシャブツアー」も恒例になっている。

 最近「サンゴツアー」が加わってますます鹿児島が面白くなった。






「ようこそ鹿児島へ」
           ブリシャブツアー 04.12.18/19

 にっこり笑顔で迎えてくれたのはダテハゼさん
それにしてもこのダテハゼさんちょっと色っぽいですね

 店先にたくさんの魚が並んでいるとき、こんなに人が獲るから海の中に魚がいないんだと、魚がかわいそうと言う気になるが、自分が食べるときはそんなことは考えない。
 
 天然ブリをしこたま味わった
  ぶりしゃぶより刺身がおいしかった。とろーり甘いイセエビはもっとおいしかった。
キタマクラのおしゃべりタイム
 みんな家族? それとも友達?
女の子の他愛ないおしゃべりのようにも見えるし仲睦まじい家族のようにも見える。「キー」とか「ギギー」とか声を聞かせてほしいなー。
サツマカサゴ
 おちょぼ口がかわいい。
  小さな目で人間ウオッチング? 人間ってどんなに見える?
モクズショイ
 最初はごみの塊だった。どうしたらこんなにごみをくっつけられるのだろう。手足が360度自由に動くわけでもないのに。
 ごめんね。だいぶんごみを落としてしまって。
 「ぶりしゃぶツアー」に感づいたウツボ君は「魚に手を出すな!」と威嚇しているのかなあ。


ライン

サンゴスペシャリティー(サンゴ修復ツァー)

 エダサンゴをボンドで岩にくっつけた。大きいサンゴは不安定と思って小さめのものを選んだ。場所も岩のくぼみを利用した。くぼみの奥のほうはブラシが届かないのでうまく掃除ができなくて、くっついたかどうか不安である。

 3本植えた。最初の2本に名札をつけた。でも、最後の1本が一番うまくいったような気がする。次に行ったとき根付いていたら拍手。

 前回参加した人のサンゴが3ヶ月で1.5倍ぐらい成長していたと言う。そんなに大きくなるのかとびっくりした。さて、数念後私のサンゴはどうなっているでしょう。

シロハナガサウミウシ
 シロと言うけど鮮やかなカキ色だった。
ゼブラガ二
 ラッパウニの上でしか見ることがなかったゼブラガ二を手の上で見た。「何だ、普通のカニじゃないか」。
セミホウボウ
 図鑑でしか見たことがなかった。背中の棘が印象的だった。
海の中に犬がいた。
  くぼみが快適なベッドとばかりにはまり込んでいた

イシガキフグ
 「いやなやつに出会ったなあ」
「もういいかげんにして!」
カサゴの瞳
 とげに刺されそう、怖い魚と思っているけど、つぶらな瞳のかわいいこと。
ヒラタエイ
 まさかトカゲみたいに尻尾切りをしたわけでもないでしょうけど。バランス悪いなあ。



 

 深い海をゆったり進む。みんなの泡は真上に上がる。小さな泡が集まって大きくなってくるくる回って上がる。やがてぱちんと割れる。  流れる! 
  みんな這って行った。壁際にくっつくとサージにあおられた。こんな場面が何度もあった。

 魚は多い。キビナゴ、ニザダイ、カツオ、ツムブリ、ギンガメ、ハタ、フエフキ・・
 
  もちろん足元にはチョウチョウウオやクマノミもいる。

 大きなハマサンゴがいくつもある。
 サンゴの上にペアのシテンヤッコがいた。「写真を撮らせてー」とずっと追っかけた。
  ここは沖縄? そんな錯覚におちいる。

 流れに逆らって行き着いた谷間に大きな魚の骨を発見。

  一瞬恐竜かと思った。鯨のようである。
みんな興奮した。なぜここで死んだかということは考えない。

 ガンガゼもどき?
 棘もガンガゼほど威嚇的ではなく白や縞々のとげである。真ん中に鎮座した徳利(肛門)もサファイヤの輝きはなく素焼きのあたたかさがある。



 念願のトカラダイビング

 「フェリーとしま」を岸壁で見上げたとき“3階まで船室?”と大きくて立派な船に驚いた。

 寝る場所は2人分のスペースがあり、エンジンの音も小さく、まったく揺れないのでゆっくり眠ることができた。
 目が覚めたときはトカラに着いていた。

 人や車とすれ違うこともない道。緑の風の中を車は走る。高原の風は気持ちいい。

 今回の宿「海遊倶楽部」へ到着。

 おーなんとおしゃれなお宿!
 九州最後の秘境と聞いていたが、まったくそんな感じはない。

 飼い犬も都会的な飼われ方をしていた 。

感動1 アドベンチャーダイビングと言おうか・・、毎回よく流れる中で潜った。

15日1本目  「ここで潜ります」 いつも
準備が遅く、入るのが遅い上に耳抜きに時間が掛かるので気合を入れて真先に飛び込んだ。
 岩吉さんから「まだ入るな、上がれ」と言われて船をつかもうとしたがつかむものは何もない。流されて船から離れる。タラップへ回って「フーッ」。 ハードな準備運動だった。

15日3本目 「入ったらすぐに潜行、下で集合」
 ドボーンと入ったが流される。岩につかまろうと思うけどうまい具合に手が掛からない。やっと岩と岩との間に身を置いて体を安定させ、深呼吸。


16日1本目  “のどもと過ぎれば・・”
 終わりに近づいた。流れに逆らって浮上ポイントまで行くのがきつかった。岩につかまりながら進む。ごろごろ石の広場に来るとつかまるものがない。
 フロートを上げて安全停止。水の流れを見てタラップにつかまる。
  船に上がって第一声 「あーすばらしかった。面白かった」 のどもと過ぎれば何とやら・・


16日2本目 ダイビングの前はアルコールを飲んではいけません
 
最後は流れのないところでのんびりダイビングのはずがやはり流れた。最初は調子よかったけど次第にきつくなった。大きく呼吸してもきつい。空気が足りない。疲れ? 波酔い? 昨日デコ出したから減圧症?そんなはずはない。

 
  原因発見 昨日の晩御飯はイタリア料理で程よいタイミングで出てくる。こんなときはワインが合うと勧められて、日ごろまったく飲まないのに調子に乗って飲んだ。
 
 思ったほど酔わなかったなあ。少しなら飲めるぞと幸せな夜だった。気持ちはよかったけど胃袋が音を上げていたのだろう。写真を撮る気もうせた。


 クビアカハゼが身を乗り出していた。そろりそろり近づいて、穴掘りエビさんを撮りたかった。
シャッターを押したものだけに見える穴掘りエビさん。


感動2 青い海にキンギョハナダイがひときわ目立った
 キンギョハナダイやハナゴイは流れに逆らって懸命に泳ぐ。「大丈夫? 心臓が破裂しない?」と心配するのは人間の感覚で、彼らには豊富なえさを運んでくるありがたい流れだろう。オスがメスを追っかける"恋の広場"は流れもなんのその! 嬉々として飛び回っている。
 
 いつものんびり散歩を楽しんでいるかのようなモンガラカワハギが素早い動きで何かを追っかけた。丸っこい体でよくもあんなにすばしこく動けるもんだ。
感動3 大きな魚の影を見た
 大きな魚が出たと言っても動きが速いし、マクロ視力の私には走り去った影しか見えない。ローニンアジは近くでじっとして「カメラどうぞ」と言っていたけどカメラはピンボケだった。
 日ごろ見ることのない魚を見るとうれしい。それがマグロやギンガメアジなどと言うとなおさら興奮する。それなのに先頭はタイガ-シャークを見たといけど
う私には影すら見えなかった。これから先頭について動くのだ。

 ウメイロモドキやクマザサハナムロなども大きい。魚たちが一回り大きい。大きいと言えば大きなアカウミガメがいた。動かないでじっとしている。正面に回って1枚写真をと思ったがダイビングも終わりに近い。水深30m。岩吉さんの「上がれ」の合図で心を残して上がった。

 怖いなーと思う大きなウミヘビがいた 。エラブウミヘビと言うらしい。これに比べるとよく見るシマウミヘビなんてかわいいもんだ。

 岩陰に真ん丸く太ったハタ科の魚を発見。図鑑を見たら「アゴハタ」とある。図鑑の写真はトカラ列島だった。

感動4 最近気になる海の生き物
ウミヒドラは魚のように動き回らないのであまり目を引かない。

 触手には強い毒をもっているというが、繊細な感じのヒドラやガヤが好きである。
 ハードコーラルとソフトコーラルは住み分けていると思っていたがイシサンゴの間にトゲトサカがでーんと構えていてなんの違和感もない。

 流れるからフトヤギはこのときとばかりポリプを開いていた。
 白い花が見事だった。

 バロニアは緑の宝石
  これは海藻
 赤いりぼんがちぎれそうなほど波にあおられていた。
 ウミウシの卵? 多分アヤニシキという海藻と思う。
 アザミサンゴ?  リュウキュウキッカサンゴ  キクメハナガササンゴ
 サザナミサンゴ  オオナガレサンゴ  ナガレサンゴ

感動5 これはなんだ? 面白い
 あまり見たことのないイソギンチャク
 図鑑を見てフサヘリイソギンチャクということにしたが怪しい 。
 きれいな藤色の体で岩に張り付き透明の触手をいっぱい伸ばしている。
  触手を見るとヒドラみたいだけど、張り付き方はカイメンみたい
 亀の甲羅みたいなサンゴ(サンゴと思うけど)。
なぜふちが赤いのだろう 。

感動6 さようならトカラ列島中之島

御池(底なし池)噴火口跡 
湧き水がたっぷりあるので水力発電に使われているという 。

島バナナ
花がきれいだった。花だけを見て実がなっているのに気がつかなかった
晴天に恵まれすばらしいダイビングツアーだった。
最後に潜ったところをながめながら島とお別れ。
開聞岳が夕日にくっきり浮かび上がって別れを惜しんでくれ

 
 ゆったりとした時間の流れのなかで大自然を相手に時を過ごした2日間。トカラ列島とはこんなところですよと、ほんの入り口に立っただけ。積み残しが多い。も一度来ないと今のままでは消化不良である。



  


  屋久島ダイビング    2011.8.13−15


    13日 タンク下   

    14日 乙瀬、観音崎、一湊海水浴場

    15日 タンク下

 

                


  屋久島に上陸した。先発隊(縄文杉登山隊)のお出迎え。

  海からそそり立っている屋久島。残念ながら3分の2ぐらいが雲にかかっている。以前登ったことはあるが今はその体力はないなあ。登山隊の皆さんお疲れ様でした。

 船上から種子島が見えた。種子島は地図で見ることとロケット基地ぐらいしかイメージがなかったが、目の前に黒っぽい島影を見るとすごく身近に感じる。
 種子島ツアーの予定が出ていたなあー。
13日 タンク下(ビーチ)  タンク下で2本潜った。透明度も良く流れがないので潜りやすい。海の様子も南の感じで「遠くまできたよー」と思う。片側は大小さまざまな石の壁、片側は砂地。水深22,23mぐらい。南の魚に飢えているのでうれしい。サンゴが元気がいい。鹿児島まで来るとイバラカンザシもたくさんある。オオナガレカンザシがきれいに開いていた。これは少しばかり南に来ると見ることができる。
・ジュズダマイソギンチャクとクマノミに魅せられた。熱帯・亜熱帯に生息するイソギンチャクで近場にはいない。クマノミまでとはいわない、イソギンチャクだけでもそろそろ沖の瀬へやってこないかなあ。
・ アジアコショウダイの幼魚がかわいいからせっせと追っかけた。何匹もいたけどなかなかいい写真が撮れない。
・ サンゴの上に貫禄ある顔で止まっているのはコクハンアラ。成魚は1mぐらいになるらしいがまだそこまではなかった。大きい魚は近づいても逃げない。
14日 朝5時起床。孵化した子ガメが海へ出て行く様子を見に行った。子ガメは必死に海を目指して進む。渾身の力を振り絞って進む。砂にでこぼこがあったらそれを乗り越えるのが大変。カメに感動して歩き回った人間の足跡がカメにとっては巨大な山。ここでエネルギーを使い果たしたら荒波の中を無事に抜けて沖へ出ることができるだろうかと気になる。
 人が多くなった。みんな気をつけているとは思うけど踏み潰されないだろうか。明るくなってカラスにねらわれないだろうか。一匹なかなか進めないカメがいた。前腕に奇形がある 。無事海へたどり着くだろうか。長生きできなくてもせめて命を終わるときは海の中でと思ったのは私だけではなかった。 そのカメを海に運んで離してやった人がいた。
  自分の力だけで生きていくカメたち。『生きる』ということは大変なことだと思った。多くの人々の支えの中で生きている自分をあらためて見つめた。
乙瀬 14日のスタートは乙瀬。透明度も良く穏やかな海。昨日デコを出したと思いながらもよく潜っている。コンピュータはこまめに見ていたがつい熱中すると忘れている。

 いつもカスミチョウチョウウオの写真がうまく撮れないからといろいろ粘った結果がこれ。

 ヤサイサンゴの中にアカホシカクレエビがいる『おいでおいで』と手を伸ばすが体は出さない。カニの万歳の写真ではねーと思うけど、努力の結果の写真だから「まあ、いいか」

 中央はイロブダイ。なんとスマートなこと。
  観音崎  「ここで潜ります」 山肌は大きな石ころの壁もあるが大きな一枚岩の壁もある。火山が噴火して大きな岩が 降ってきたり、溶岩が流れ出て一枚岩になったのではないかと、そんな情景がくるくるっと頭の中を回転して海の中を想像した。

 頭上にキビナゴの群れ、目の前を魚の群れが走る。 想像したとおり豪快な海。もう少し流れていたらもっとおもしろかったかなあ。
 キンギョハナダイ、サザナミヤッコ、ブダイ、ハギ、ナポレオン、ツムブリ・・。大きなイソバナが枝を張ってポリプをしっかり開いていた。 『なに、これ。まさか緑のキサンゴでもあるまいし』 黒いのもある(黄色いものはなかった)。

 ほかに目をひいたものに おもしろい形のサメハダヒトデ、ミズガメカイメン、大きな紫色のウミウシのタマゴ(もしかしてミカドウミウシ?)
 
 一湊海水浴場  広い砂地を真っ直ぐ沖へ出た。ねらっているものは人それぞれ違うと思うけど私はテンスをねらっていた。
 何度もテンスに出会うけど警戒心が強くすぐに隠れるのでしっかり見ることもできないし、カメラにも収まってくれない。

 帰りは陸に沿って帰ってきた。大きな岩がちょっとした根になっていたり、漁礁らしきものもあったりしておもしろかった。

 カメラを開いてみたらまあまあの形でテンスが写っている。黄色と黒の縞模様の魚はコロダイの幼魚。真中の魚はなに?

 シマアジ、ハナギンチャクフグ、ハナミノカサゴ、ヤッコエイ、トゲチョウチョウウオ、ゴンズイ・・
 ハナキンチャクフグ、いつも見ているシマキンチャクフグと少し違うような気がして『とにかくカメラ』 後でゆっくり調べよう。

  15日 タンク下
 
 沈潜を求めて砂地を沖へ出たが 発見することはできなかった。帰りは海の中を十分楽しんだ。

 ここはミニ沖縄。エダサンゴ、テーブルサンゴが広がって、ミスジリュウキュウスズメダイが遊んでいる 。ホウセキキントキも群れている。
 
 ついに屋久島ツアーも終わった。エキジット。水面に顔を出した。フィンを脱ごうと足元を見たらトラギスがいる。このトラギスおもしろい! 四つ目だ。再度潜ってじっくり観察・対話(ヨツメトラギスとは初めての出会い)

 「皆さんお元気で」       「また来てください お待ちしています」

         「さようなら お元気で  また来ますねー」
             別れを惜しんで海から上がった