[2000年度筑波大学比較・理論文学会大会 発表要旨]

真山青果「枝」をめぐる風景──ある自然主義作家の〈自己表象〉──

 真山青果は自然主義文学勃興期に、その思潮を体現する作家として注目を浴び、瞬く間に評価を下落させていった。この浮沈の軌跡を追うと、明治40年代の文学空間に横たわるいくつかの問題群が視野に入ってくる。発表では彼の「枝」(明42.4)に焦点を合わせ、悪評を〈自己表象〉する行為の意味を考えつつ、文学テクストとゴシップジャーナリズム、「芸術」に対する作家の姿勢などに分析を加えた。


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