XSLTとは?
XML用のスタイルシートには、複数の仕様が提唱されていますが、その一つがXSL(XML Stylesheet Language)です。XSLは、スタイルシートのための規格の総称で、XML文書に記述された中から必要とするデータを選択して取り出し、必要に応じて別の記述形式に変換するXSLTと、書式の情報を記述するXSL FO(XSL Formatting Object)で構成されています。
ところが、XSL FOの仕様がかたまってW3C(WWWコンソーシアム)の勧告になったのは、2001年10月と、1999年に勧告化されていたXSLTと比べて大幅に遅れてしまいました。そのため、実際にXML文書用のスタイルシートを作成する際には、書式設定の方法としてXSL FOの代わりにHTMLを使用する例が多くなっています。また、XML文書を表示するためのツールとしてWebブラウザが多用されていることも、こうした傾向に拍車をかける結果となりました。
スタイルシートを作成する際に、XSLTタグと組み合わせて(XSL FOタグの代わりに)HTMLタグを記述すれば、XSLTプロセッサによって出力される「変換結果」は、HTML文書になります。こうして生成されたHTML文書は、そのままブラウザで開いて見ることができます。
これを利用すると、XML文書に書かれた「データ」とスタイルシートに書かれた「書式・外見・レイアウト」の情報を組み合わせてHTML文書を生成するシステムが構築可能になります。