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神戸市 記者資料提供(平成14年8月23日)より

住宅局建築指導部建築調整課 鵜飼・中岡

屋上緑化型総合設計制度の創設

総合設計制度を活用し,一般の公開空地による容積割増に加え,建築物の屋上等に整備する緑化の規模に応じて容積を割増すことができます。

◆趣旨◆
 良好な都市の景観やうるおいの誘導として建築物の屋上や壁面を緑化することにより、市街地環境の向上に資することを目的としている。

◆基本的要件◆
 総合設計制度における公開空地による容積割増の適用要件を満足する建築物で、その屋上や壁面に整備する緑化が次の要件に適合するもの。

(1)利用可能な屋上の20%以上の面積を屋上や壁面で緑化すること。ただし、許可の基本要件に規定する空地の30%の緑化については地上部分で整備すること。

(2)植物の生育に必要な厚みのある土壌を整備するなど適正な規模・構造の植栽基盤を設けること。

(3)緑地の維持管理に必要な出入口・通路等を設け、適切な散水施設を設けること。

(4)風等により樹木や土壌が飛散することがないよう配慮すること。

(5)緑地の整備にあたっては建築物の駆体に配慮するとともに、整備する場所や植栽基盤に応じた樹種を選定すること。

(6)敷地内の駐車場、通路等を透水性舗装とするなどの配慮を行なうこと。

◆容積割増しの基準◆

 屋上等に整備される緑地を一定の評価のもとで有効公開空地(有効公開空地率の下限を確保する際の有効公開空地には含めない。)に加算し、容積の割増を算定。

0.2及び1.0:評価係数

(1)屋上緑化により加算できる有効公開空地の面積=屋上緑化面積×0.2

(2)壁面緑化により加算できる有効公開空地の面積=壁面緑化面積×1.0

 屋上緑化面積:屋上で植栽する部分の面積。

壁面緑化面積:直立している壁面については、緑化する部分の水平延長に1.0mを乗じたもの。

 傾斜した壁面については、緑化しようとする部分の水平投影面積とする。

◆標示及び維持管理◆

(1)当該制度によって屋上緑化等の部分が設けられた旨を総合設計標示板により公衆に標示する。

(2)屋上緑化図を保存し、当該部分が適切に保たれるよう維持管理し、その状況を定期的に報告する。

◆運用開始時期◆

平成14年8月23日(金)より運用開始予定 (第1号を中央区で協議中)

◆参考◆

□総合設計制度

 敷地内にオープンスペース(公開空地)を整備することにより,良好な市街地環境づくりに寄与するとともに,土地の有効利用を図るための制度である。

 具体的には,一定規模以上の敷地において,一定割合以上の公開空地を確保した建築計画に対して,容積率の割増,あるいは斜線制限(道路や隣地の採光や通風を確保するために,道路の幅員や隣地からの距離に応じて,建築物の高さを制限する制度)の緩和を行うもの(建築基準法第59条の2)である。

「神戸市総合設計制度」

・総合設計

・市街地住宅総合設計

・インナー型市街地住宅総合設計

・再開発方針等適合型総合設計

 

公開空地の整備

施設整備に係る容積率割増の特例

◆駐車場の整備に係る特例

◆文化・福祉施設の整備に係る特例

◆地域防災施設の整備に係る特例

◆屋上緑化等の整備に係る特例(新設)

◆共同住宅に附属する自動車車庫の整備にかかる特例

(許可事例)

◇駐車場の整備に係る特例 長田区総合庁舎,三宮グランドビル 他

◇文化・福祉施設の整備に係る特例 朝日ビルディング,神戸国際会館 他

◇地域防災施設の整備に係る特例 ()深江北町4丁目地区共同建替 他