1ビットDAC前夜に発売されたマルチビットDAC搭載の中級機。サーチエンジンで検索すると多数引っ掛かるので当時は売れたベストセラー機なのであろう。今まではSONYのCDP-XE500と言う1万ちょいで買った安物CDプレーヤーを使用していたので、このクラスの音を聴きたくて、ジャンクで出品されていたのを修理再生目的で試しに入手してみた。
入手時の状態はTOCはすんなり読み込むが、最内周である1曲目の再生に時間が掛かり、たまに再生にミスる。しかし、一度再生が始まれば特に問題も無い。ゴムベルトの劣化で多いトレイの出し入れは問題ないし、外見は汚れが酷いが、破損箇所はサイドウッドが一部欠けている程度だ。分解してみると、当時の定価89,800円を思わせない内容ぶりであり、高級コンデンサ、デジタル、アナログ別の電源回路、バーブラウンのPCM58Pを使用したDACと値段を思わせない作りだ。ピックアップは磁石のレールをコイルが移動するリニア駆動であり、重量も12.5KgとCDプレーヤーとは思えない程重い。 まずは定番であるピックアップ清掃をしてみるが、症状が少し良くなった程度であまり改善されなかった。 基板のボリュームにマークを付けてをいじって見るがこれでも効果無し、残るはピックアップユニットに付いているレーザー調整用のボリュームのみである。ところがこのボリュームはなんとも調整しずらい位置にあり、ドライバーでなんとか時計方向に少し回してみる。ところが、症状がさらに悪くなり全く再生不能になり焦る。反時計回りに回転させて元の位置に戻そうとしたのだが、ドライバーが旨く引っ掛からずになかなか回せないで、色々とやっていたら、ここで重大なエラー発生。 ななな、なんとピックアップユニットに付いているフィルム基板上のパターンを破壊してしまったのである。これでこのCDプレイヤーは燃えないゴミとなり部品を取られて廃棄される運命になるのか? そうは簡単に諦めてはいけないので、半田ごてを使用し破損したパターンの修理を試みる事にした。とは言っても現場はレーザーダイオードと調整用ボリュームの付いた精密な場所。細心の注意を払いながら見事にジャンパー作業に成功したのである。しかし、静電破壊に弱いとされるピックアップが無事かどうか?
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レーザー調整用ボリュームを初期位置より少し反時計回りに設定し元通りに組み立ててたぶん駄目だと思いながらCDを再生してみると、以外にも素直に再生出来る様になっていた。しかも今度は1曲目で再生にミスする事も無くなり、CD-Rでもガンガン再生出来る。ここで、手持ちのCDをじっくりヘッドホンで聴いてみたのだが、直ぐに今まで使用していた物よりも解像度が高く澄んだ音だというのが解った。こちらの音を聴いてしまうと以前のCDプレイヤーにはもう戻れない。外見もサイドウッド付きともあって高級感が有り直ぐにメインCDプレイヤーに昇格決定である。 早速前面パネルを分解してスイッチの一つ一つに至るまで徹底的に綺麗に清掃。以前のユーザーはたばこを吸わなかったらしく思ったより内部は綺麗である。綺麗になった本体は無事AVラックに収納された。なんだか、電動ヘッドホンボリュームなどというバブル期の製品にふさわしい機能が付いているところがまた良い感じですね。
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