「犬のしつけってなんだろう」

講師:pet keeper's field 一木 彩乃 先生


2006年 5月 20日 10:00-11:30
平沼小学校 図書室


 一木先生のペット"エリス"(ワイヤー・フォックス・テリア 4歳、メス)を連れて来て頂き、
家庭における犬の位置づけや、犬のしつけについての基礎知識を学びました。





しつけとは何でしょうか?

しつけとは、「マテ、オスワリ、フセ」などの芸を、ただ単に教えることではありません。
犬に飼い主(主人)をリーダーと認めさせた上で、飼い主の指示や家庭のルールに
従わせることです。
家庭でペットとして飼われている犬は、飼い主の言うことを聞かないとその家で暮らせなくなるという不安から、指示に従うことはあります。
しかし、それは「飼い主=エサをくれる人」としての認識しかない場合もあります。

重要なのは、家庭の中で犬を一番のリーダーにしないことです。飼い主がリーダーとなってあげて、主従関係が作りあげられた上で、フセ、オスワリなどが成り立つのです。

群れの中のリーダーというのは、周囲の様々なことに気を回し、危険から逃れるために常に気を張っていなければいけません。
野生のオオカミのリーダーは、他のオオカミより寿命が短いとも言われています。

家庭の中では、人間がリーダーとなってあげて、「この主人に従っていれば安心なんだ」と思わせてあげることが、ペットの幸せなのです。




効果的なしつけの方法とは?

しつけの方法は、親犬が子犬をしつける時の行動が基本となります。
おとなしくさせたい時は、首の上をつかみます。これは、親犬が子犬を移動させる時に首をくわえて運ぶためです。子犬は首をくわえられると、外敵から身を守るために手足、体を丸めて小さくなります。

叱る時は、口を手でつかんで叱ると良いでしょう。犬の祖先のオオカミ社会では、子犬はエサをリーダーから貰えるのではなく、リーダーが残した食べ物をこっそり頂きます。
リーダーが食べている最中に邪魔をすると、リーダーは子犬の口を咬んで叱ります。

お腹を出して仰向けになるのは、無抵抗のポーズです。お腹を出すということは、「心臓や胃腸などの大切な部分をあなたになら預けます」ということなります。リーダーは、無抵抗のポーズをして降参した犬のお腹を手で押さえて、主従関係を示します。

家庭でのしつけとして、まずは犬を仰向けにして、お腹を自由に触らせてくれるようにしましょう。
なでる時は、ゆっくりと落ち着いてなでであげます。
犬も人間と同じように、ガーッとくすぐる様に激しくなでると、遊んでもらっているのだと勘違いし興奮してしまいす。

また、口や足など、犬が触られて嫌がるところでも、自由に触れるようにしておきましょう。フセやオスワリなどを覚えさせるのは、その後です。








犬の言葉とは?



犬は怒るとき、低い声で「ウーッ」とうなります。
嬉しいときは、高い声で「キャンキャン」と鳴きます。
人がしつけをする時も、犬の声の高さに合わせて声を出しましょう。

叱るときに高い声で「そんなことしちゃダメ!」と言っても、犬には人間の言語は分からないので、「遊んでくれているんだ」と勘違いしてしまいます。
叱るときは、低い声でゆっくり「いけない」と叱りましょう。

逆に、褒める時には、高い声で褒めてあげると良いでしょう。


犬と人の時間の違いは?

犬は最初の1年で、人の18歳くらいになり、次の年からは1年に7〜8歳くらい歳をとっていきます。
犬の寿命(13〜15年)から考えても分かるように、犬の時間と人の時間の流れは当然違います。人の10分は、犬からみると1時間くらいに感じるのです。
犬と遊ぶ時には、1回15分くらいを目安にするとよいでしょう。
子犬をしつける時も、すぐに覚えさせようと思って一日中しつけをするのではなく、毎日少しずつ続けていくことが肝心です。


エリスちゃん、私たちのために長時間ありがとう。
犬と暮らしていく上で、とても大切なことを学ぶことが出来ました。