最強のステイヤー
メジロマックイーン


メジロマックイーン 菊花賞

天皇賞(春)2回

宝塚記念

阪神大賞典2回

京都大賞典2回

産経大阪杯




21戦12勝
競走成績

父子3代天皇賞制覇

 メジロマックイーンの祖父に当たるメジロアサマは、天皇賞のタイトルを手土産に種牡馬入りしたが、受精率15%と極端に受精率が悪く、一時は種牡馬失格と思われていた。しかしメジロの北野豊吉氏はあきらめずに地道に種付けをつづけ、数少ないアサマの仔の中から、天皇賞馬・メジロティターンを作り上げた。このティターンの仔から、父子3代天皇賞馬をー。これが、北野氏の遺言となった。
 時は流れ、かつて菊花賞馬メジロデュレンを送り出したメジロオーロラから、待望のティターンの子が産まれた。その子には、アメリカの名優スティーヴ・マックイーンから名を取ってメジロマックイーンと名づけられた。大型馬だったマックイーンのデビューは4歳の2月と遅れ、ダービーには間に合わなかったが、夏に特別を連勝、秋を迎えた頃には菊花賞の有力馬の1頭に数えられていた。そして賞金の上積みをと確勝を期して出走した嵐山Sで、不利を受け思わぬ2着に敗れてしまう。結果菊花賞は抽選となったが、なんとか滑り込みで出走でき、同期のメジロライアンらを寄せ付けずに見事菊花賞を勝つことができた。菊花賞兄弟制覇。続く目標は有馬記念となるはずだったが、マックイーン陣営は有馬記念出走を取りやめ、故北野豊吉氏の悲願である天皇賞制覇に向けて調整を続けた。
 阪神大賞典を快勝したマックイーンは天皇賞・春でも1番人気。レースも全く危なげない勝ち方で見事天皇賞を勝ち取った。悲願の父子3代天皇賞馬の誕生である。鞍上の武豊は北野氏の遺影を高々と掲げ、関係者とともに悲願達成の喜びをかみしめた。メジロ牧場が延々と追い続けていたステイヤー血統が証明された瞬間であった。

不運の5歳秋、世紀の対決から史上初10億円馬へ

 宝塚記念では同期のメジロライアンの前に屈したものの、秋の京都大賞典では危なげない勝ちっぷりで天皇賞・秋では堂々1番人気に押された。ただ一つ、外枠不利といわれる天皇賞秋で13枠という外枠にされたことだけが不安といえば不安だったが、鞍上の武豊はそつなくスタートダッシュし、一気に先頭に躍り出る勢いで魔の第2コーナーをクリアしていった。そして、馬場が悪かった事も味方し、直線では引き離す一方、ゴールインしたときには2着入線したプレクラスニーに6馬身の差がついていた。しかし、うまくクリアしたと思われた第2コーナーで事件は起きていた。メジロマックイーンが大外から内へ切れ込んだため内で馬群がぶつかり合って大きく不利を受けた馬がいたのだ。審議の結果マックイーンはG1史上初の1着から18着へと降着となってしまう。そしてこれを境にマックイーンのリズムが狂ってしまった。ジャパンカップではゴールデンフェザントらの外国馬の斬れ味にステイヤーのマックイーンはどうすることもできず4着、そして有馬記念では伏兵ダイユウサクの一世一代の大駆けに屈し2着。結局秋はG1を一つも勝てずに終わった。
 6歳になったマックイーンは必死に立て直しをはかり、天皇賞・春連覇に向けて順調に進んでいった。しかし今度は新しいライバル・二冠馬トウカイテイオーが敵として立ちはだかった。復帰戦の大阪杯を持ったままで圧勝、天皇賞に出てきた無敗のトウカイテイオーをファンは1番人気で迎えた。天皇賞・春はテイオー対マックイーンの世紀の対決で沸いたが、レースは結局マックイーンの圧勝で終わった。トウカイテイオーは4着。5歳秋の不運を自ら払拭したマックイーンだったが、骨折が判明、約1年の休養にはいる。
 復帰戦は大阪杯。見事勝利で飾ったマックイーンは天皇賞3連覇に向かった。しかしそれを阻んだのはライスシャワー。生涯最高の充実期を迎えていた強豪ステイヤーにマックイーンはなす術もなかった。しかし続く宝塚記念は圧勝。秋の京都大賞典をレコードで飾り史上初の獲得賞金10億円、最高賞金獲得馬馬(後にナリタブライアンによって破られる)となった。

種牡馬として

 結局京都大賞典を最後に引退したマックイーンは、社台SSで繋養され種牡馬生活に入った。晩成型ステイヤーと思われていたマックイーンは種牡馬としての立ち上がりに苦労するかと思いきや、次々と新馬戦勝ちあがり馬を出し、早くも重賞勝ち馬エイダイクインを送り出した。もともと父のメジロティターンはスピードタイプの馬だったし、マックイーン自身中距離でレコード勝ちするなどスピードも超一級のものがあった。これから晩成型の仔も活躍しはじめるだろうし、マックイーンの種牡馬としての将来には今のところ不安がないだろう。
 4歳から7歳の4年間に渡って活躍し続け、毎年G1を獲得、前哨戦では圧倒的な強さを発揮したマックイーンは1時代を築いた名馬であった。それにしてもこの馬が1度も年度代表馬を獲得していないのはある意味面白いことである。例えばフサイチコンコルドのようにたった1レースで人々に強烈な印象を残す馬がいるのなら、マックイーンのように長いこと主役として君臨し続ける名馬がいても良いのである。

メジロマックイーン 牡 芦毛 昭和62年4月3日〜

生産地・生産者 北海道浦河 吉田堅 総収得賞金 1,014,657,700円
馬主 メジロ商事株式会社 繋養地 北海道早来 社台スタリオンステーション
調教師 池江泰郎(栗東) 主な産駒 エイダイクイン(クイーンC)
騎手 村本善之、内田浩一、武豊 選考年度 平成6年


メジロティターン
(芦 1978)
メジロアサマ パーソロン Milesian
Paleo
スイート First Fiddle
Blue Eyed Momo
シェリル スノップ Mourne
Senones
Chanel Pan
Barley Corn

メジロオーロラ
(栗 1978)
リマンド Alcide Alycidon
Chenille
Admonish Palestine
Warning
メジロアイリス ヒンドスタン Bois Roussel
Sonibai
アサマユリ ボストニアン
トモエ