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ホームポートとフィールドの紹介

'99.12.29更新
・和歌山市の位置

近畿地方には、太平洋に突き出した大きな紀伊半島があります。
本州最南端の潮ノ岬を含む、紀伊水道に望むこの半島の西側に
和歌山県は位置しています。
この半島はまた、年間降水量の多いことでも知られています。
中でも奈良県・三重県の県境に位置する大台ヶ原は多雨地帯で
有名で、この大台ヶ原を源流として、北西に流れ出す吉野川は
大きく湾曲しながら和歌山県にはいり、紀ノ川と名前を変え、県の
北部を西へと流れます。
WOYCのホームポートのある和歌山市は、この紀ノ川の河口に
位置します。

・和歌浦湾

和歌山市中心から見て、南西方向にある湾が和歌浦湾です。
この湾の奥の北側に、南に向かって長く突き出した砂嘴があります。
この砂嘴は片男波とよばれ、その付け根に位置する所に、WOYCの
ホームポートである「和歌浦フィッシャリーナ」があります。
ただし我々は通称「片男波ハーバー」と呼んでいます。
一方湾奥の南側には、沖合を埋め立てて建設された「和歌山マリーナ
シティ」があり、こちらにも大規模なヨットハーバーがあります。
和歌浦湾は今や、全国に誇れるヨット先進地域となった感があります。

・WOYCのホームポートの変遷

WOYCのホームポートは今まで3回変わっています。

1. 西波止(1968〜   )
2. イーストバース
3. 片男波ハーバー(1992.10月〜 )

1. 西波止の時代

クラブ発足当時は、和歌浦漁港の西防波堤の先端部に係留をしていました。いわば、
漁港の中に同居していたわけです。勿論漁協の了解を得て置いていました。利用料金
は年額26,000円を支払っていました。クラブと漁協の関係はよく、トラブルは皆無、
台風で多数のヨットが大破した時など、係留方法についてのアイデアを漁師さんの方
から出して頂き、アンカー打ちなどを漁船を使って手伝って頂いたこともあるほどです。
防波堤なので、ポンツーン等なく、テンダーでこいでヨットへ渡り、また水も電気もな
く、ヨットハーバーとしては多少物足らないものの、格安の料金で環境抜群の和歌浦
におけるとあって年々係留するヨットの数は増え、30艇ほどになりました。

昭和54年(1979年)1月の西波止の光景
各人がアンカーを打ち係留していたが
この年9月30日、台風16号で大打撃を
受けてから係留方法が変わる。
昭和55年の西波止の光景
クラブ主導のもと、共同作業により、より確実で、
スペース効率の良い係留方法へ変更。
前後二列の千鳥に係留されるようになる

2. イーストバースの時代

やがて県の方から、ハーバー建設の話が持ち上がり、WOYCでも色々
な意見が錯綜する中、会長を始め会員一同、建設に同意するに至り
ました。ハーバー完成までの間、一時避難場所として、イーストバース
と呼んでいる場所に係留しました。

3.片男波ハーバーの時代

1992年、念願のハーバーが完成しました。
「フィッシャリーナ事業」という名称は後から知ったことですが、国からの
補助金があり、県側の予算が大幅に軽減されるので、ハーバー建設が
実現したとのことです。
当時全国でまだ3ヶ所しかオープンしていなかったということですから、
注目される事業であったようです。
ポンツーンがあり、水も利用できる、ないのはクラブハウスぐらいという
恵まれた環境で、利用料金が以前と比べると高いのだけが、悩みの種と
なっています。

和歌浦フィッシャリーナ全景
中央の1本のポンツーンにはヨットが、
両側の岸壁には遊漁船が係留される。
ヨット係留風景


ヨットハーバーへの道路も整備されている。
海岸通りのプロムナードを散策するのも楽しい。


フィッシャリーナ(fisharena)とは?

片男波ハーバー入り口の看板
 フィッシャリーナとは、遊漁船等を漁船と分離し収容するための施設と 利用者のための利便施設(たとえば、レストラン、ショッピングセンター など)からなる施設の総称です。これは、フィッシュ(魚)とアリーナ(劇場) とを組み合わせた造語であり、漁港漁村という舞台の中で、豊かな自然環境を 背景に、魚を中心に人々が集まるところをイメージしています。

・・・・・・・・農林水産省のホームページ(http://www.maff.go.jp/index.html)より・・・・・・・

和歌浦フィッシャリーナの建設費用
ハーバーの建設予算は、道路整備も含めて総額8億1千万円。
そのうちフィッシャリーナ事業として国からの補助金が5億5千万円。
残りの2億6千万円が事業主体となった県の負担である。
従来、新規マリーナ建設には平均80億円が必要といわれてきた。

・・・・・・・・・・・・・・・CRUISING WORLD 1994年2月号・・・・・・・・・・・・・・・