平標山
んでまた
1,984m
2000年 8月6日
高校1年生になった甥っ子を夏休みに鍛えてやるべえと思い、山に連れて行くことにした。
でまた例のN君に相談すると平標山が初心者にはいいだろうということで、またもや平標山
登山と相成った。私自身は「えーっ、またー」という感じなのだが頼んだ手前文句は言えない。
甥っ子は金魚の糞の如くいつも母親と一緒なので、今回は母親同伴である。母親、つまり
私の姉であるが彼女も高い山は登ったことが無い。快晴の日曜日、朝6時に迎えに行くと
まだ甥っ子はぐずぐずしている。どうやらあまり気乗りがしないようだ。そこを強引に車に
押し込んで出発。車の中でもまだなにやら文句を言っていたが、食い物を頬張らせると
いつの間にやらおとなしくなった。甥っ子は食い物さえ与えておけばとりあえず誤魔化せるのだった。
N君の家に着いたのが8時。そこでお茶を戴いているうちにまたスタートが遅くなり、結局
元橋に着いたのはやはり9時だった。今日は天気がいいので歩いていても気持ちがいい。
しかし登山口近くになると暑くなってきて、またもや甥っ子の愚痴が出始める。こりゃあこの先
引っ張っていくのはなかなか難儀だわいと内心面倒臭くなってきた。が、N君が上手くなだめたり
すかしたりして何とか登山口のある水場に到着した。たっぷり休憩を取っていざ登山開始。
私とN君と違いこの親子は健脚ではないので頻繁に休憩を取る。で甥っ子はそのたびに口に
何か入れている。育ち盛りとはいえよくも入るものだ。私のいでたちは前回と同じ。他人様が
我々のグループを見たらきっとハイキングと勘違いすることだろう。
さてようやく山の家に到着。姉は初めて見る高山の風景にすっかり魅せられている様だったが、
甥っ子は木道の階段の先遥か遠くの頂上を見て「まだ歩くのー」とか「来なけりゃ良かった。」
などとまた愚痴をこぼし始める。手間のかかる奴ちゃ。
空の方は時おりガスが立ち上ってきたり、変な雲がかかったりするのだが概ね良好である。
木道の長い階段を延々と登って行く。甥っ子はもうバテバテである。ふうふう言いながら登っている。
姉はどこかで拾った木の枝を杖代わりにして、これまたふうふう言っている。軟弱な者どもめ。
鍛え方が足らん!N君は「あと5年もすれば叔父さんよりも君の方が体力がつくよ。」などと
甥っ子をおだてている。「何を小癪な。5年どころか10年たってもお前なんぞには負けはせんぞ。」
と私は一人意気軒昂だ。ようやく頂上が見えてくると現金なもので甥っ子は我々を追い越して
真っ先に頂上へ向かう。一番乗りを果たしたいのだろう。まだまだ子供である。
頂上に着いた。昨年と違って快晴で頂上からの眺めは抜群である。今日は登山客も多い。
中には遠路はるばる土樽方面から登ってきた人もいる。健脚ですなぁ。早速記念写真と
相成ったが、甥っ子はこれ以来山に行っていないので貴重な写真?頂上から周辺の
山々が見えるのだが、この頃はいかんせんまだ山にハマッていなかったので、
何と言う山なのかさっぱりわからなかった。ゆっくり昼食をとった後下山をすることになったが、
松手山方面から来た人たちが口々にお花畑が綺麗だったというので、姉は帰りはそちらから
帰りたかった様だが、何せ甥っ子がもうくたびれていやだと言う雰囲気だ。確かに松手山
方面はアップダウンがあるのでこれ以上甥っ子にぐずられたら大変だ。やむなくもと来た道を
帰るが、下山してから例の別荘地の中の道をまただらだらと歩くのには甥っ子もホトホト
いやになってしまったらしい。。帰途温泉によって汗を流すが、これ以来甥っ子に山に
行かないかと誘っても即座に「ヤダッ!」と拒絶されてしまうのだった。