越後白山
2005年 4月24日
1012m
私が所属するランニングクラブの有志で春に山登りをやろうと言うことになって参加者を募ったが
集まったのは私と I 君とMさんだけで予定していたOTさんもOYさんも都合が悪く不参加になって
しまった。結局我が倶楽部からは3人で残りはいつものTさん、Yさん、そして今回初参加で私の
町内のHさんの計6人と相成った。Hさんは下越の山は角田山以外登ったことはなく、是非今回は
同行したいとのことであった。6人になったので私の車では定員オーバー。そこで I 君にも車を
出してもらい2台で行くことにした。しかし2台だと車をお互いに見失ったり、連絡を取るのも何かと
大変だったりした。途中色々ハプニングがあったりしたが無事に登山口の村松町、慈光寺に到着
する。ここは楠木正成の五男、傑堂が開山した曹洞宗の名刹だそうな。なるほど道の両脇は
巨大な老杉が茂り、いかにもそれらしい雰囲気を醸し出している。
 今日は雪渓の上を行くことになるので最初からスパッツを付けて行くことにした。以前登った時と
比べて雪の具合はどうだろうか?何合目辺りから雪になるのか等と考えながら出発。
とたんに私が「アヒーッ !」と素っ頓狂な声を上げたので皆驚いた。デジカメで登山口の写真を
撮ろうとしたのだが何とバッテリーの入っていないのに気が付いた。前夜充電したまま持って来る
のを忘れてしまったのだ。うーむ、これは弱った。しかしここで名案。同じカメラを持っていたYさんの
バッテリーを借りることにする。しかしこれではYさんが写真を撮れないと憤慨。そこをなだめたり、
すかしたりして借りることに成功する。が、帰宅するまでそのことを盾にとられてしっかりと借りを
作られてしまった。
 道はいきなりの急登で体がまだ慣れていないので皆きつそうだ。私も以前登った時の記憶が
ここら辺りは全然無い。道の至る所でイワウチワが今は盛りと咲き誇っている。間もなく杉林の
開けた所に着いた。どうやらここが三合目らしい。ここで一服。結構今日は登山客が来ている。
この山は6月頃になると蛭が出るので皆残雪期に登りに来る様だ。
 やがて道の左側が開け雪をかぶった山が見えてきた。どうやら菅名山塊の様だ。今日は絶好の
登山日和。遠くの山もしっかり見える。
慈光寺山門
登山開始直後の急登
三合目の広場
残雪の菅名岳
んでまた
樹林帯をしばらく歩いていくが雪が見えてくるのが前回登った時よりも遅い様だ。今年は例年になく雪が
多い年であったが消える時は案外早いものだなと思った。その雪が見えてくる頃左手が再び開け
下山に使う田村線越しに雪をかぶった飯豊連峰が見える。天気がいいのでことさらに綺麗だ。
こうなると頻繁に撮影タイムとなってちっとも前に進まない。ま、いいか。私自身バッテリーをYさんに
借りた弱みもあって花やら何やらも撮らなくてはならなくて忙しい。でその花の写真はピンぼけだらけで
Yさんに激しくののしられるのだった。うーむ、これはそのうち寿司でも奢らなくては機嫌が直らないかも
知れない。
 道はしっかり雪となって汚くなくていい。やがて頂上への稜線が見え始めた。雪のない時期なら道は
緩やかなのだそうだが、残雪のせいか急登となっている。でもこれはなかなかの眺めではある。
振り返ってみれば角田山や弥彦山の姿も見える。ああ、ありがたや、ありがたや。私の日頃の行いが
良いので、これは天が私に好天を授けてくれたのだろう。このまま下山するまで天気が持って欲しい
ものだ。
残雪の飯豊連峰
残雪の登山道を行く
頂上への稜線
頂上の小屋が見えてきた。もう一息だ。冷たいビールが待っている。こうなると私は早い。後に仲間が
付いてきていようがいまいが知ったこっちゃ無い。一目散に頂上へ。ハイ着きました。所要時間
約2時間。前回の時より小屋周辺の雪は少ない様だ。しかし本日は晴天で頂上の周り360°全て
見える。まさしくパノラマである。一人、二人、次々に仲間が到着する。全員そろった所で小屋の前で
記念撮影。そして恒例の大宴会へと突入する。残雪の山行が初めてだったHさんはもう大はしゃぎだ。
夢中で周囲の写真を撮っている。Tさんが焼き肉、私とYさんがラーメンを作り宴は1時間半に及んだ。
眼前の粟が岳、反対側の飯豊連峰、そして登ってきた道の向かいに見える河内山塊の山々。
これらの素晴らしい景色を肴のビールの味は格別である。頂上は他の団体さんも来ていてなかなか
賑やかであるが、中でも地元の団体さんのうちの山に詳しい方に山の解説を色々として頂いたのは
有難かった。その上記念写真も何枚も撮って頂いた。お陰で最高の楽しい登山となりました。
山頂小屋
粟が岳
河内山塊
飯豊連峰
さて楽しい宴も終わりとなり下山となる、下山は前回同様田村線へ向かう。前回は下山にかかる頃
天候の方が怪しくなり雨に降られ、ガスがかかり景色の方がよく見えなかったが本日はそんな
心配はない。こちらは雪消えが遅いせいか残雪が豊富だ。頂上直下の急坂を滑る様にして一気に
下る。途中ブナの巨木に出会う。どうやらここが「天狗の腰掛け」らしい。なるほど天狗様が腰掛け
やすい様に途中で枝が二叉に分かれている。かなり下ってもこちらは依然として残雪の登山道が
続く。振り返ると今降りてきたばかりの白山の巨体が見える。登山道が結構湾曲しているのを感じる。
前回はガスっていたのでこんな景色は味わえなかったし、方角も間違えそうになったのを覚えている。
天狗の腰掛け
山頂宴会
田村線から見た白山
さてようやく残雪ともお別れして土の出ている所まで下って来た。こちらも登り同様イワウチワが
満開である。新緑の木漏れ日が美しい。今年の登山シーズンの幕開けを感じる。登山口の慈光寺に
無事帰って来て本日の山行をお互いに喜んだ。さくらんど温泉で汗を流して帰途についた。
田村線登山道の新緑
慈光寺の下山した所の鳥居