ショージ君のよたよた海外旅行

ベトナム・ホーチミン



1995.10.8 ho-chi-minh tansonnhat Airport-vietnam

ベトナムホーチミン
タンソンニヤット国際空港でのこと
混雑している入国審査の最後尾で並んでいると、
アオザイの客室乗務員がひとり颯爽と空港を歩いてくるのが見えた。
ここは、軍港併用でもあるので、撮影禁止ってのは知っていたが
「ま、いっか」と、カメラを構えてみた。そばにいた軍服の人も
何も咎めようとしないもんだから「あ、何だ、いいのか」と
ひとり納得して
写したのが、このショット。
いいねえ、いいねえ、アオザイは

                                  
            アオザイには、しびれます。

  ホーチミン行きベトナム航空の機内に一歩入ると、あのシンプル
にして優雅なアオザイを着た客室乗務員に迎えられる。彼女達の、
はにかむような笑顔とアオザイの素晴らしさに目を奪われてしまう。
アオザイは聞きしにまさる代物である
この、あまりに衝撃的な美
しさには、ビビ、ビビと、ただならぬしびれさえも覚えてしまう。
そのしびれ度といったら、ホーチミン市内で、純白のアオザイを着
た女子高生の一群に出会った時、かならず極点に達するということ
になる。                          
 というわけでここはひとつ、このアオザイというものの「しびれ
の要因」について探求してみたいと思う。           

 まずはその1。                      
 とにかくアオザイは、誰しもが「こ、こんなのあり?」と思って
しまうくらいに女性の美しいボディーラインを強調させているとこ
ろにある。つまりは、女性の体の全てを包み隠さず包み込んでしま
うというアオザイ特有の縫製技術に始まるといってよい。隠さずに
包みこむというからには、それぞれの美しい曲線をあますところな
く引き出すための採寸のきめこまやかさにつきる。その採寸個所は
15カ所にものぼるという。もちろん、胸の部分を寄せて持ち上げ
るなんてことも、はなから計算済みなのである。いやはや、アオザ
イってヤツは隠しているかにみせて、その実、さらけ出してしまう
という曲者なのである。                   
 ああ、これでは「こ、こんなのあり?」と、視線のやりばに困る
ということに当然なっちまうではないか。           
 実は、私は見てしまった。くだんの客室乗務員がピンクのアオザ
イの下に白の下着をお召しになっているのを、それも2度もだから、
もう たまったもんじゃあない。                

 
最初の時はこうだった。私の座席はB列の通路側。搭乗もほぼ終
わりかけると、客室乗務員たちは荷物棚の整理を始める。彼女達は
少し背伸びするようなしないような姿勢で荷物棚の扉を降ろしにや
ってくるではありませんか。その時なんです、私にただならぬ緊張
の瞬間をもたらしたのは。彼女の、やや背伸びかげんの姿勢は、必
然的に着衣が体へ密着する度合いを高める。しかも、アオザイは薄
い。だから、この時、いやがうえにも、その下にある純白の下着が
くっきりと形状もあらわになってしまうというわけ。しかも、この
場合、至近距離だったから、それはもう大変なことだ。     

 そして2回目。                      
 実は、私の座席の左隣は、しょっちゅう咳ばらいをするイヤな奴
が坐っていた。こ奴が、また偉そうに、何の用だか客室乗務員を呼
びやがるの。しかも英語で。その英語だってどうせ田舎まるだしの
変な英語だったのに違いない。だから彼女にはなかなか理解できな
い。くりかえし、この田舎英語を聞き取ろうとするわけ。ところが
このやりとりが、はからずも彼女の体を私の眼前に近づけてしまう
という結果をもたらしてしまうのだ。しかも、接近してきた部分と
いうのが彼女の豊満な臀部だったから、これはもうたまりません。
私が望んだというわけでもないのに、ひょんなことから、はたまた
アオザイが薄い素材でできているがために、2度にもわたって客室
乗務員さんの下着のラインをしっかりと確認してしまったというわ
けなのだ。                         

 ああ、しびれの3大要素のその3。             
 これこそが究極のしびれの原因だと思う。アオザイは、その上衣
の両側に裾から上へとスリットがのびている。このスリットの上限
は脇腹付近にまで到達する。これから上は首元まで連なる合わせ留
めのホックで上半身を締め付けているのだ。それはともかく、この
わき腹を通過するスリットに問題の核心がある。実はこのスリット
は上衣の下にお召しになっているロングパンツの上限部分、いわゆ
るウエストの位置より高いとこ
まで切れこんでいるのである。す

そのスリットのせいで、脇腹がほんの少し…         


なわち早い話が、そのスリットのせいで、わき腹がほんの少し露出
してしまうわけ。その部分、縦に約7、8センチしかない。   

 それにしても、アオザイは、意外なところに肌を開放する場所を
設けているものである。わが国でも最近、おへそや背中を開放して
いるのにお目にかかることがあるが、この「わき腹をちょっとだけ
よ」というのは、われわれ日本人の経験則にはあまりない。だから
こそ、このささやかではあるが、あまりにも意外な場所というのが、
どうしようもないくらいの衝撃的しびれを誘ってしまうのだ。  

 私は、声を大きくして断言したい。             
 ああ、アオザイは究極のきわみである。           
 それにしてもいい年こいで、よくもまあここまでながながとバカ
を書き連ねてきたものである。ほんとうのアオザイの魅力は、楚々
として、それはそれは慎みやかなものなのに……。(1996.12.記)

                  

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last updated:october
5.2001