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労住医連幹事会は、労住医連参加医療機関で
「領収書を発行する運動」に取り組むことを提起します
労働者住民医療機関幹事会
医療機関にかかった時、窓口で「総額○○円」とだけ記されたレシートを出されてびっくりした経験はありませんか?スーパーのレシートにも大根一本の値段が記載されている現在、一括した合計点数表示だけの領収書で医療の場での信頼関係が築けるでしょうか。 労住医連幹事会は、医療を受けた人がその内訳を知り、納得のいく医療を受けるのは当然であり、領収書発行に耐えられる医療の質、住民との連携をめざそうと、昨年12月14日に開催した2003年度第3回幹事会で、各医療機関の発行している領収書を持ち寄って検討しました。そして、労住医連参加医療機関でレセプトに近い明細を記した「領収書を発行する運動」に取り組むことを呼びかけていくことになりました。
ここ数年、老人の定額制から定率制へ、さらに上限の廃止、健保本人の3割負担と窓口での自己負担額が増えています。それに伴い、医療費の領収書が必要になることも増えてきました。医療費控除、高額「療養」費制度は申請に領収書の添付が必要です。
また、高額「医療」費制度では領収書の添付は不要ですが、市町村によっては、領収書の提出を求める場合もあります。
高額療養費の対象になる医療費とは、複数の医療機関の入院と外来の一部負担金、訪問看護、整骨院、あんまやはり灸、治療用装具などです。
医療費の自己負担額が年10万円を超えた時、または年収の5%以上の時は確定申告すれば医療費控除が受けられます。その対象になる医療費は高額療養費より範囲が広く、通院に必要なタクシー代金も含まれています(表1)。
このように患者さんサイドでは領収書発行のニーズが高まり、保険者は査定結果も含め医療費の内容を通知していますが、医療機関サイドでの領収書発行の準備は遅れています。そして、「医療不信」の原因のひとつになっています。
厚生労働省は領収書の交付及び医療費の明細書、療養の給付に係わる領収書、特定承認保健医療機関又は保健医療機関等の領収書の交付について、医療費の内容の分かる領収書の発行に努めるように通知を出しています。(社会保険、老人保健診療報酬 医科点数表の解釈
平成14年4月版p807 )
領収書発行の医療機関サイドの問題点は、レセコンを導入してない診療所では「診療内容まで入った明細書の発行は大変だ」、「明細書を出しても、診療報酬の仕組みが複雑で、説明に手が回らない」などの声があります。同じ診療内容でも、一か月に請求できる回数に制限がある「指導料」を算定する日としない日があります。また、リハビリは算定方法が何通りもあり、逓減制が導入されているため同じサービス内容でも月の初めと最後のほうでは料金が違うこともあります。このように領収書発行に踏み切るためには複雑な診療報酬体系もネックになっています。
レセコンを導入していない医療機関では領収書発行機能を持った電子レジスタが問題を解決してくれそうです。(機種と値段がHPよりご覧いただけます。
http//homepage2.nifty.com/mocal/casio/casio-top/casio-top.htm)
老人は定額制が廃止になったので毎回、自己負担額を窓口で計算しています。これをあらかじめコピーしておいた白紙の明細付き領収書に手書きして渡すこともできます。
患者さんが理解するには難解すぎる体系がいくつもあります。つじつまがあわない診療報酬体系について「医療機関が不正請求している」と誤解されないためにも、体系自体を患者さんに理解してもらう必要があると考えます。その説明は医療機関の窓口で一度はするにしても、理解していただけない時には、厚生労働省の問い合わせ先を紹介しましょう。
それと同時に、何通りもある算定方法の中でどの方法で算定するかは、患者さんへの十分な説明と同意が必要だと考えます。リハビリでは疾患によって慢性疼痛管理料を算定する場合と、逓減制の消炎鎮痛処置を算定する場合で、一カ月の通院回数で医療費、自己負担額が変わります。「セールスマン」になることに多少抵抗はありますが、自己負担額が少ない方法をアドバイスすることで、患者さんとの信頼関係が生まれます。
指導料を算定するときにも、患者さんの同意、わかりやすい説明、ニーズに沿った情報提供が必要になります。現在でも、患者さんへの指導箋、説明文はいろいろ工夫されていますが、もっと豊富に準備すべきだと考えます。North
American Spine Societyでは脊椎疾患に限っても20種類以上のパンフレットが準備されています。
スーパーのレシート並みとはいわないまでも、診療内容がわかる領収書の発行(表2)と、それに耐えられる医療の質を目指すことを提起いたします。
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表1
控除の対象となる医療費
(国税庁HPタックスアンサーより http://www.taxanser.nta.go.jp/1122.htm)
医療費控除の対象となる医療費は次のとおりであり、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。
(1) 医師又は歯科医師による診療又は治療の対価。ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは含まれません。
(2)治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価。ただし、風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。
(3) 病院、診療所、介護老人保健施設、指定介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価。急患や怪我などで病院に運ばれる費用です。
(4) あん摩、マッサージ、指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師などによる施術の対価。ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。
(5) 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価。この中には、家政婦さんに病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話の対価も含まれます。ただし、所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。
(6) 助産師による分べんの介助の対価。
(7) 介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額。
(8) 次のような費用で、医師等による診療、治療、施術又は分べんの介助を受けるために直接必要なもの。
イ 医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの。ただし、自家用車で通院する場合のガソリン代などは含まれません。
ロ 医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、義歯などの購入費用。
ハ 傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代。この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。
(注) 1. 医療費控除を受けるためには、その支払を証明する領収書等を確定申告書に添付す るか提示することが必要です。
2. 医療費の中には、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの規定により都道府県や 市町村に納付する費用のうち、医師などの診療等の費用に相当するものや 前記イ・ロの費用に相当するものも含まれます。
3.おむつ代についての医療費控除を受けることが2年目以降で介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、市町村長等が交付するおむつ使用の確認書等を「おむつ使用証明書」に代えることができます。
(所法73、所令207、262、所規40の3、所基通73−3〜7、昭62直所3−12、平12課所4−9、平12課所4−11、平13課個2−15、平14課個2−11) |

(『労働者住民医療』 No.167.168 2004年2月25日)
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