CMMC18
K-1限定CM
12月5日、K−1グランプリの決勝トーナメントが行われました。波乱含みの緒戦から、最後の決勝まで目の離せない展開となり、テレビの前にくぎ付けになったK−1ファンも多いことでしょう。決勝戦、アーネスト・ホーストが2年ぶりの優勝を勝ち取る事を確信していた人もいたでしょう。ミルコの初優勝が頭をよぎってどきどきしながら見ていた人もいるでしょう。かくいう私は、もちろん決勝戦の勝敗も気になったけど、別のことも気になってどきどきしていたりしました。
皆さんは、Nissinの「強麺(ごうめん)」のCMは覚えているでしょうか?片言の日本語しかしゃべれない外国人の出前持ちが、出前先の扉や壁をかかと落しで破壊しながら「ごーめんなさいよー」というあれ。この出前持ちこそ、96年K-1王者、アンディ・フグ、その人なんです。この後、95、98年王者、ピーター・アーツの出前持ちや、今年優勝したホーストの出前持ちも登場して、出前の途中で彼らが腰を振り火花を飛ばす、というなんとも奇妙なCMが登場しましたね。
つまり、K-1王者は「強麺」のCMの出前持ちをやることになる、という図式ができているわけです。私の気になっていたこととは、次の出前持ちは誰?です。ミルコの出前持ち、見てみたい気がするけど、クロアチアが許してくれないかも。日清のCMで国際問題が持ち上がったりして。など想像が膨らみますね?!もちろん日清はK−1 のスポンサーであり、グランプリの始まる前のCMでは、決勝トーナメント出場者を決める試合のとき同様、強麺CMのすべてのバージョンのつぎはぎをし、リング上の彼らの活躍のVTRを取り入れて、次の優勝者は?みたいなものをながしていました。このCMは、K−1ファイターもやる気だけど、日清もやる気だ。そうアピールしているような、K-1限りのものでした。
しかし日本のCMは、この日清のCMもそうですが、CMの出演者のイメージを破壊するのが好きみたいですね。記憶にある古いものは、アーノルドシュワルツネッガーの、やかんを持ちながら「力こぶる」とかいうCM。日清のカップヌードルのCMですね。最近のものでは、タイタニックの直後あたりに出てきた「刑事(でか)プリオ」のオリコカードや、メグライアンの「のほほん茶」などがあがります。日本人のかっこいい役者なんかにちょっととぼけた役をやらせて、別の面を引き出し、意外な一面を見せることでさらにいい男(女)に見せる。こんな効果は、キムタクの競馬のCMや、金城武のダースなどに当てはまりそうなものですね。見る人によって良い破壊か、悪い破壊かは変わると思いますが、その人の別の面を見せてくれるCMというのも悪いものではないと思います。ただ、彼(彼女)らは役者であって、さまざまな役を演じることが仕事であり、スポーツ選手はそうでない、と考えると、「強麺」のCMはいかがなものなのでしょう。
K-1というものは確かにエンターテーメント的要素は強いですが、プロスポーツとしての確固たる地位はあるが思います。決勝トーナメントにマイクベルナルドが出場できなくなった頃から、シックのかみそりはシックFxからシックFxダイヤへとうつり、ベルナルドのCMをほとんどみなくなりました(偶然かもしれませんが)。このような起用のされ方は、スポーツ選手としてはあり、だと思います。そして、スポーツ選手の意外な一面をうまく引き出すCMも良いと思います。ただ、スポーツ選手を、面白おかしくするだけのために起用する、という事であればそれは問題ありだと思います。「強麺」のCMはそのインパクトで、アンディフグの名とともに、K−1の名を世に知らしめるための一助となったことは確かなので、その点での功績は認められると思います。問題はこれからどう変わっていくのか、という点ですね。新王者を起用した新たなCM、日清に期待したいと思います。
(1999/12/7)