学生無年金障害者訴訟最高裁判決に対する抗議アピール

 


 本日、最高裁判所第二小法廷(津野修裁判長)において、東京と新潟の原告(5人)へ出された上告棄却の判決に、激しい怒りをもって抗議をします。

 「すべての人に年金支給」をめざして創設された国民年金法は、施行から50年近くたちました。しかし今、社会保険庁や地方自治体の業務怠慢と不祥事による問題は、国民の年金受給権を侵害する形で表面化しました。国民年金法の運営と業務の適正化をはかり、制度上の不備や矛盾を改善して国民皆年金制度を整備する責任は、ひとえに国・厚生労働省にあります。その責任を、長年にわたって放棄してきたことによって生じた問題の深刻さが、やっと国民全体の目に明らかになりました。いま原告に生じた無年金の原因も同じところにあります。つまり、学生の任意加入のしくみを30年余も放置し、無年金障害者を拡大してきた責任は、紛れもなく国にあります。

 学生無年金障害者の裁判は、平成13年7月、30人の原告による全国9地裁への一斉提訴によって運動が展開され、平成16年には国会が任意加入制度によって生じた無年金問題の緊急避難としての「特別障害給付金」制度が創設され、東京地裁と福岡地裁では2人の原告がすでに勝訴し、国の責任を明らかにして障害基礎年金を受給してきました。
しかし、本日の最高裁判決は、国会の意思と東京・新潟2つの地裁判決を無視し、重い障害のために生活することさえ困難を抱えている学生が、「人間らしく生きるためにも障害基礎年金の支給を」という切実な請求を拒否したのです。

 裁判はこれから本格的にはじまるのです。「初診日」をめぐって高裁で勝訴した東京・仙台と、敗訴した札幌・京都・岡山・広島は引き続き最高裁勝利判決をめざし、また大阪高裁の勝利判決をめざす取り組みを強めて、逆転勝利判決をさせなければなりません。そのためにも、無年金とされた人々の権利を回復し、無年金の生じない生活できる障害年金へと改正をもとめる国民的な運動を広げ、さらに利用者に1割負担を求める「障害者自立支援法」全面見直しの運動などと結びついた取り組みが必要です。

 これから続く上告審理によって、口頭弁論の場を確保し、十分に検証し、適正な判断を行うことを最高裁に強くもとめながら、勝利判決をめざすとともに、特別障害給付金の受給額を引き上げていく運動の輪についてもさらに広げていくことを抗議集会において決意し、アピールといたします。


2007年9月28日

抗議集会参加者一同