登記記録(従前はバインダー方式によって記載されているものを登記簿と呼んでいた)
登記記録は、一筆の土地又は一個の建物ごとに磁気ディスクによって作成され、表題部と権利部の二つの部分で構成されています。
表題部には不動産の所在、利用状況、大きさなど権利の客体となる不動産の物理的現況が記録されています。この登記は土地家屋調査士が現地調査して所有者を代理し申請します。
権利部には所有権や抵当権など不動産の権利関係が記録されています。この登記は司法書士が権利者・義務者を代理して申請します。
バインダー方式によって地番順に綴り込まれていた登記簿は閲覧の際、一冊のバインダーを法務局の閲覧場所において閲覧させていため、その物件の登記用紙を抜き取り法務局から持ち出して勝手に所有者を記載し偽造した登記官の印を押し再度閲覧に行ってバインダーに戻す手口により名義の変更をしたという犯罪があったり、図書館の貸し出し本と勘違いし自宅に持ち帰る者もいました。
法務局では夕刻バインダーが紛失したと大騒ぎになって、翌日「ゆっくり見させて頂きありがとう」と返却に来たという笑い話のようなことがあったと聴きました。