農振地域とは、農地の生産性を増すために農道、水路、潅漑設備などを整備し、将来に向かって農業生産基盤を整える地域であります。
神川流域においては菅平ダムから潅漑用水をはりめぐらせ、塩田地域では、産川からため池に送水管を設置しポンプアップしたり、農業生産物を産地から消費地に運ぶための千曲川にかかる小牧橋などの道路整備を国・県などの補助を受けて建設しました。
このように直接的にその農地に公共投資をしないまでも、農振地域の農地を耕作するために、いくつかの事業が行われています。また、土地改良事業(圃場整備など直接的にその土地に公金を投入し、農業の生産性を高める事業)も行われています。
このようなことから、農振地域内の土地は農業生産力を増すための事業が今も進められていることもあります。よって、農用地利用計画変更を申請をしたとしても、農地以外に利用する特別な事情がない限り認められるというものでもありません。
この土地を農地以外に利用することにより周囲へ与える影響またその事業の緊急性などを考慮し、審議されています。
上田市においては、申請されたものを(通常2月と8月頃締め日)、農政推進協議会(農業委員、議会、農業団体などの有識者から構成される)で審議し、可決されると上田市の土地利用計画として県に利用計画の変更の認可を受けますので、順調に手続きが進められても1年ほどの期間がかかり、ここで農振地域から除外されると上田市長から通知されます。その後、農地法の許可申請ができるようになります。
最近、分家住宅の新築を目的に農振地域から除外された土地に共同住宅などを建設したいという相談が多いのですが、利用目的や事業者が変更になると、改めて農用地利用計画変更申請が必要になります。
よく農振地域は青地、白地と呼ばれることがあります。これは市役所に備え付けれられている農振地域を示す地図に青く着色されている区域が農振地域です。
白地は農振地域ではありません。市役所には、農振地域の地番が記された帳簿が備え付けられていますので、その土地が農振地域であるかは上田市農政課へ問い合わせてみてください。
当事務所におきましては、手続きや相談をお受けしております。