三日月太郎さん in Bali Sep2006  

バリ旅行記(by 三日月太郎)

9月に約一週間、初めてバリ島に行ってきました。バリと言えばハワイ、グアム、サイパンなどと並ぶリゾート。僕は、これまで世界約30ヶ国弱に在住または観光目的で訪れてきました。灼熱の太陽とむせるような砂埃が舞う地雷地帯での長距離ドライブ、生活用水無しで約3週間過ごすといったような海外でのサバイバルを経験したことが不思議な快感として自分の中で処理されるようにさえなっていて(「恥ずかしながら海外の醍醐味はサバイバル!」と思っていた)、花が咲きのんびりしたイメージのあるこれらリゾート地に行くことは想像すらしていませんでした。ところがひょんなことからひょっこり行くことになったバリ島、その様子を書いてみます。

 

往路機内

コンチネンタルミクロネシア航空利用だったので、グアム経由での空の旅。男一人旅。セントレア(中部国際空港)からグアム経由、バリ島まで搭乗者の殆どは日本人カップルで、観光ガイドを見ながら話したり機内食を分け合ったりする様子が見え、また彼らのぼそぼそとした話し声が聞こえてきます。たまたま通路をはさんで座っていたカップルは、離着陸時に通路を越えて手をつなぐなどしていました。彼らの末永い幸せを願いつつもちょっと斜に構えながら買いもしない免税品のカタログや不自然に丁寧な日本語対訳の載った機内誌を何回かパラパラと見たり、片方の音がよく途切れるイヤホンを抜き差ししたりしながら両耳の音を確保…。そんなことをしながら、乾燥している上に冷房がやや効きすぎて寒い機内で時間の経過を地味に待ちました。化粧、態度、独特の香りの香水からはグアムの現地人なのか日本人なのか、それともそのハーフなのかよく分からない乗務員たち。彼らが笑顔を見せることは無く、一人でエコノミークラスの通路側の席に座っている自分も楽しくなさそうに見えるかもしれないけれども本当は結構楽しみなんだぞと少しは周囲に見せようとしても、その手段も無く、そのまま過ごしました。米国系航空会社をご利用の際は、機内持ち込み手荷物の中にハンドクリームや化粧水なども含めた液体、ジェルまたライターを入れておくことは不可。見つかると全部捨てられますから、預ける荷物の中へ。女性は特にご注意ください。

 

 

バリ到着

グアムの空港で、「アメリカ合衆国はバリの空港の安全を約束できない」という旨の紙切れが空港職員から配られましたが、バリには無事到着。エスカレータは日本製。のんびりした感じの入国審査官たち。日本語のビラを配る人たち。白だか橙だか、なんとなく暗めの照明と、その中でうごめくように日本人の旅行者や恋人を待つ出迎えの現地人たち。気持ちの良い涼風。僕は、10分ほど遅れてほろ酔いで出迎えに現れた人たちとともに、ホテルへ。快適に飛ばす車の中から、ところどころに屋台のぼんやりした明かりが見えます。

 

泊まったホテルはビラ・ビンタン。どこからか涼風に乗ってやってくる花の香りが漂う、落ち着いたモダンなレセプションエリアでゆっくり呼吸しながらチェックイン。花はフランジバニでした。しっとりした香り。ビラ・ビンタンはお世辞抜きに申し分の無いホテルでした。プールはほぼ独占状態で毎日午前中に泳ぎましたが、塩素が若干きついのか、滞在中は赤目で午後を過ごしました(一方で現地の人々は「暑い」とか「日焼けしたくない」と言って日陰でのんびりしていました)。

 

 

バリでの滞在

まず驚いたのは、圧倒的な観光産業です。目の覚めるように立派なホテルが林立し、カントリークラブ、巨大ショッピングセンター、マリンスポーツ会社、高級別荘地など、リゾートと聞いて想像できるものが全て揃っています。ただしこれらをつなぐ道路の整備は観光インフラに比べてかなり遅れている感じがするので、興味深いコントラストでした。コントラストと言えば、高級ホテル街から一歩路地に入ると野良犬と子供たちが一緒に道端に座っているという光景、客が来ると寝ぼけ眼の寝癖頭で中からのっそりと出てくる店員のいる雑貨屋が見られます。バリが観光名所になって久しいはずですが、存在するこのコントラスト。ビジネスのオーナーか何かでない限り、現地の人々への利益還元はあまり大きくないということがわかります。

観光については日本語、英語はもちろん、ドイツ語やフランス語など、たくさんの言語を駆使する現地人がいるということも挙げておきます。言語に関して彼らの多くは「お客さんから習った」とか言っていましたが、必要であれば語学習得は日本で一般的に考えられているよりもずっと効率良くできるのだと思います。

また、局地的・突発的テロ事件(および交通事故)を除けば、治安もかなり安定しているのだろうと思いました。コミュニティの規模が小さく同業の人が多いということが要因の一つかと思います(悪い噂はすぐに広まるということ)。食事ですが、何を食べてもおいしいです。辛さも丁度良く、そして日本に比べて本当に安いです。現地語のラジオやテレビの付いた現地食堂における地元価格での食事はそこがどこであっても海外旅行の醍醐味だと思います。ウェイターやウェイトレスの対応も概ね良いと思いました。彼らだけでなく、店の店員も外国人慣れしているのか文化的要因か何なのか、客である我々と自然に冗談交じりの会話ができるのはバリ島も諸外国と同じでした。

あと、驚いたのは日本人観光客の多さです。免税品店の入ったショッピングセンターなどでは89割が妙齢の日本人女性でした。バリ島はもちろん外国ですが、日本にいるような感覚がしました。アジアにあって日本語も通じ、物価も安く、食事もおいしくて、さらに近いバリ島では、例えばヨーロッパでは見られないほどのびのびと休暇を満喫する日本人観光客を多く目にしました。このように、バリでは日本人が快適に、そして開放的に過ごすことのできる場所なのだと思いました。

 

バリは観光地ですが、ヒンズー教が社会に内蔵された規範としてしっかりと根付いていることは新鮮に映りました。自然を畏れ敬い、輪廻を信じ、祈り、地元の祭りでは人々が集まって共同作業をするという光景も見られます。そして毎日小さなお供えやお香を家など野入り口に置くという習慣も日常生活の一部です。この先これが廃れるのかはたまた維持されていくのかも興味深いことです。

簡単ですが、予想もしていなかった発見が多かったバリ島滞在報告でした。バリもまた、自分にとって「いつでも行けて楽しい場所」になれば良いと思います。

 

おわり

 

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三日月太郎さん、丁寧なコメント、テリマカシー!短い期間での、このバリ島の観察力は凄いと思います。

知ったら知るほど、好きになったり嫌いになったりするバリ。色んな顔がありますね。また沢山の発見してご報告待ってま〜す♪