私は宇宙船WIL○の艦長を務めていたが、ミャルカを宇宙空間に不法投棄してしまったがために左遷させられ、この小型宇宙船「NULL」の艦長として任務を受けることとなった。
○HK司令部長から、トシマ星系の惑星センカワに鉱石を運ぶ任務を受けた。
そして我が艦の乗組員が現れた。
「あたし、副艦長のミャルカ。子供扱いしないでくださいね。」]
「!・・・・ミャルカ・・・生きていたのか!!」
「はい?」
どうやら長期の宇宙漂流で記憶を失ったらしい。
しかし何でこいつが副艦長なのだ?
「あたし、ぴょんぴょん千歳烏山キャルレちゃん。恥ずかしくってもちゃんとそう呼んでね。」
「何だお前は?」
「あたしこれでも通信の勉強したんだよぉ。レーザーとか、でんこメールとか・・・」
「もういい!!」
またもや予想しなかったガキだ。
こんなやつに通信任せて大丈夫なのか?
「あたし、仏ーネ・ラビオス。体重は42キロで、スリーサイズは・・・」
「誰も聴いていない!そんなもの、知りたくもない。」
なぜかこいつには船の操縦を任すことになっている。
「私はロリコン王子。ふふふ。」
やっと男かと思ったらこれか?しかもロリコンで王子。
こいつにはメカニックをやってもらうことになっている。
ちなみに船のメインコンピュータは「KIT」だ。
「ブライニャン、行きましょう!」
そうだ、俺の名前はブライニャンだ。
「まずはコウシュウ・ミルキーウェイを通ってスギナミ星系の惑星8マンヤマに向かう。
仏ーネ!船を出せ!!」
「はいっ!・・・
(ビシバシッ!!)
きゃあ〜〜!!」
ロリコン王子は謎の魔法で、仏ーネを切り裂いた。
「ブライニャン。コウシュウ・ミルキーウェイまであと10光年です。」
「♪すすめ〜すすめ〜ものど〜も〜」
「ロリコン王子!何をやっている!!早く持ち場につけ!!」
「OKこまんだー」
・・・なんだこいつは。
「とにかく惑星8マンヤマについた。
このまま転送装置「7リング」を使って、まずは惑星オギクボに向かう!」
「ブライニャン。惑星オギクボまであと6光年です。」
惑星オギクボ。コイケ人と古代遺跡D.E.C.O.のある惑星だ。
遺跡を通過中に、私は胸の中でこう祈った。
「この宇宙空間に『ヘンなもの』をもたらしてくれたD.E.C.O.よ、永遠なれ・・・。」
その時!!
「遠距離レーダーにおかしな物体が映ってるよぉ。」
「艦長いかがいたしますか?」
「捕獲せよ!」
アームの照準を合わせようとしたが、その物体を見てアームのエネルギーを解放した。
女の裸が描かれているポスターだ。
「こんなもの!ガキも通る航路の中に張るなよ!」
そのとき
「お前には任せてはおけん!私自らが出る!!」
ロリコン王子は目の色を変え、私から操縦パネルを奪うと、アームを操縦して、ポスターを捕獲した。
ポスターは第三倉庫に格納された。
「ワォ!何物だ!?」
ロリコン王子は大喜びで第三倉庫にかっ飛んでいった。
「なんて野郎だ!こうしてやる!!」
私は怒って、第三倉庫のエアロックを開放した。
ロリコン王子は宇宙空間に投げ出された。
「鑑定成功しました。これはリバイ・・・・」
これが、読唇術で読み込んだロリコン王子最後の言葉だった。
これでクルーは女、しかもガキだけになった。
誰もロリコン王子追放を悲しむものはなく、むしろ喜んでいるようだ。
「よかったですね。ブライニャン。」
「なにがだ?」
そんなくだらない漫才が続く中、艦はそのまま「7リング」で移動を続けた。
ネリマ星系に入ったあたりで通常航行に戻り、惑星タカノダイを抜け、惑星ヒカリガオカについた。
過去に名副砲「バーンファイア」を手に入れた宙域を探したが、道に迷ってそのまま恒星ネリマに突っ込むところだった。
そうしてサクラダイ=エコダ双惑星の宇宙キャラバンを見て回った。
そんな時、
「遠距離レーダーにおかしな物体が映ってるよぉ。」
「艦長いかがいたしますか?」
「捕獲せよ!」
アームの照準を合わせ、無事捕獲が完了した。
「こっ・・・これは七色のにんじん!!」
「どうやらこれらはMSX八百屋の倒産品のようです。この宙域を探せばもっと見つかるはずですよ、ブライニャン。」
「そんなことしてる暇はない!」
「じゃぁ、あたしここに残るね。」
「・・・そうか、レーダーはミャルカに任せるとしよう。」
とりあえず宇宙服を着せて、千歳烏山キャルレを第三倉庫から放出した。
アステロイドを抜け、イタバシ星系を抜け、トシマ星系の惑星センカワに着いた。 金属で覆われた星だ。
これを○HK支部に持っていく前に、古代遺跡のV.S.C.を通りかかった。
年老いた遺跡の管理人が遺跡入り口の門を箒で掃いている。
「私は良く知らないが・・・永遠なれ・・。」
その後、緊急連絡がKITから着いた。
「ブライニャン!!その鉱石は超小型時限爆弾です!!惑星を吹き飛ばす威力です!!」
「なっ、なにィ!!」
われわれは騙されていたのだ!!
「あと400カウントで爆発します。」
離脱する時間もない!!
「この鉱石で、私の星が救われるのです。」
「何を言ってる!!これは爆弾だ!!爆発まで時間がない!!」
何故か、爆弾は羽の生えた少女のような形になって地面に潜り込んでいった。
その後軽い地震が起こり、地表は緑で埋め尽くされた。
その後、彼女の部屋に招待され、色々な話を聞かされた。
機械生命体「デスビスニョス」が惑星のコアに住みつき、巨大化していった。いろいろご馳走になったり、面白い踊りを見たりした後、 私は仏ーネに別れを告げ、NULLで再び帰路についた。
彼女はなんとか戦闘機「シルバーフォーク」で逃げ出し、惑星に戻るために○HKを志願した。
しかし彼女は○HKの陰謀をキャッチした。
惑星にデスビスニョスを送ったのは○HKの部隊「レフトホーク」隊長のロリコン王子で、
この爆弾でデスビスニョス上のもの、
つまり住民と土地を滅ぼそうとしたらしい。
ロリコン王子がこの艦のメカニックに任命されたのも監査のためらしい。
だがロリコン王子は異常人格らしく、惑星オギクボで追放し、
爆弾は仏ーネの力でデスビスニョス内部に送られ、
ヤツの中で爆発し、ヤツと共に消えた。
これでクルーは私とミャルカの2人っきりになった。
ただ、過去の事情もあり、こちらから話をすることもなかった。
ミャルカのほうから話しかけてきても、ただそっけない対応をするぐらいであった。
艦はナカノ星系のナカノ恒星に近づいていた。
この辺りにはブロードウェイという銀河の中でも賑やかな大型宇宙カタパルトがある。
そこで燃料補給や修理を終え、そのまま超空間ワープを行った。
艦はスギナミ星系に戻り、惑星コーエンジや惑星アサガヤを通過していった。
そのとき、ウメザトシティ付近で近距離レーダーに全方位に敵を捕捉。
私は、ここが「宇宙海賊SUN=TEC」の縄張りであることに気付いた。
敵から通信が送られてきた。
「私に刃向かうとは愚かな・・・。」
「ロリコン王子!!」
「お前は既に包囲されている。おとなしく条件を飲め。」
「ミャルカ!!SOSだ。○HK,いや、銀河パトロールに通信を出せ!!」
「はいっ!!
・・・・・・・・
ダメです!!届きません!!」
「クッ!・・・条件とは何だ!?」
「ミャルカを渡せ。第三倉庫のカプセルに入れてこっちに送れ!。」
またミャルカを宇宙に投げるのか?
私はどうするか戸惑った。
ふと副館長の座席に目をやると、どうしたことかミャルカがいない。
「KIT!!ミャルカを探せ」
「はい、ブライニャン、ミャルカはカプセルに入って0.1光年付近の宙域を漂っています。」
犠牲になろうとしたのか、ミャルカは自らカプセルに入りエアロックを解除したのだ。
「そうか、・・・・またミャルカに貸しができたな。」
今はとても動ける状態にない。ミャルカを救出することは不可能だ。
そのとき、周りを取り囲んでいた敵艦が全て、爆発を起こした。
どうやら銀河パトロールがかけつけて来たらしい。
私は何故か銀河パトロールに包囲され、取調べを受けた。
どうやらこの艦は○HKのものなので、不審に思ったらしい。
「あんた、○HKのものか?」
「いや、昔はそうだったが今は違う。」
「しかし、この艦は○HKのものだぞ。どうしてこれを?」
「ああ、連中に捕まっていて、そしてこいつを奪って逃げ出してきたらこのザマさ。」
「そうか、実はSUN=TECのヤツらは○HKとグルだったんでね。ここで掃除してたところだ。」
「すまない。」
「あんたこれからどうするんだ?」
「・・・」
「オレ達と一緒に働かないか。」
「いや、遠慮しておく。オレは一匹狼が性に合う。」
「そうか、なら気をつけて帰れよ。艦は○HKと間違えないように、塗装を施そう。」
「恩に着るよ。これから困ったことがあったら連絡してくれ。」
「ああ、ところで、名前は」
「ブライニャンだ。」
「オレはバーニーだ。よろしく頼む。」
こうして、オレはKITと故郷へ戻り、この艦を駆って○HKの連中を掃除する仕事を買って出た。
しかし、バーニーからは一度も連絡を受けなかった。
風の噂によると、あいつはその後、あのミャルカを救おうとしてロリコン王子に殺られたそうだ。
さて、今回Treasureに選ばれましたのは、(株)渡辺電器さんの描いたマンガ「クソゲー戦記ドラゴンサーガ」です。
あまりマンガを読まない僕が買うのはおかしいかと思われますが、このマンガに出会った経緯は以下の様な事です。
僕は大学で卒業研究に力を入れていました。
しかし締切20日前後になって、なかなか思うように進まず、精神的に参ってつまらないゲームでもやろうかと思っていました。
そんな中、同じ研究室のH君がマンガの整理をしているときに、
「これ君の忘れ物だよ。」
といって、ブックカバー着きのこのマンガを僕に手渡したのですが、
「僕はマンガは読まないよ。」
といって返しました。すると
「いやぁ、N野さんがKuwanoくんに貸してくれたものだと思ったよ。」
と言って来たので、ちょっと気になり、
「そんなに僕が読むようなマンガならちょっと見せて。」
といって、このマンガのブックカバーを外しました。
1分後、大笑い。
世の中にゲームのマンガはあれど、クソゲーを題材にしたマンガがあるとは!
その晩、家にもって帰り、卒業研究を忘れて読み返しました。
この作者も僕と似た考えを持っている、クソゲーをここまで楽しくマンガにしてしまうのはスゴイと現実的に思いつつ、
こんな世界ならクソゲーでも入ってみたいと虚実的に思いつつ、
何故かミチロウくん、ローリィ王子、フループちゃんたちに励まされているような気がして、
「彼らもクソゲーの世界で頑張っているんだ。クソゲーのためにも頑張らなくちゃ。ゲーマーとしても頑張らなくちゃ。」
という気になり、
なんとか卒業研究を終えることが出来たわけで御座います。
というわけで、このマンガは何故か思い出の本になりそうです。
前回で「電撃!素浪人」というマンガを買ったのもこれがきっかけです。
ここだけの話ですが、このマンガと一緒に、KGRさんの喜びそうな、バンダイから出ている「ヴィルガスト」のマンガ本も100円だったので買ってあげました。
ちょっと読んだところ、かなりKGRさんにはウケそうな内容で、案の定リュキア(猫娘)のハダカが半ページありましたが、やっぱりクリス(女戦士)のハダカのほうがページ、コマ数が多かったです。
これも、ボンボン連載のマンガと同じなんですね。
もう一つここだけの話ですが、西荻窪のブックスE棟で、これまたKGRさんの喜びそうなネコ耳少女のマンガがありました。この本の内容を、「クソゲー戦記ドラゴンサーガ」の名場面に当てはめて、お別れといたしましょう。
ご機嫌ようさようなら。
「なんでこのHマンガには成年コミック表示がないんだろうね。」
「それはだね・・。」
「成年がこんな絵に欲情を示さないからだよ。」
「うまいっ。」
ギクッ(多数の読者が傷ついた音)