ゲーム研究部ソフト会議　第２４回
破壊王（PS）

購入価格：280円

H.Kuwano「 ヒーローよりも怪獣になりたかった、そんなあなたの夢が実現します！
今回は、チョ〜ストレス発散(?)ゲー『破壊王』を紹介します。
平和な生活(?)を送っていた主人公「司馬九造」が、蟲に取り憑かれ、家庭や会社を壊しまくり、遂には怪獣に進化して東京タワーや黒部ダムを破壊します。
3Dアクションゲームで、モノを破壊することによってエネルギー源である「ドーパミン」を維持しながらゴールを目指すゲームです。ですが、思ったほど爽快でもなく、操作性の悪さや敵のウザさである意味ストレスがたまります。

壊せ、お前を縛るものを全て破壊しろ。破壊することによってのみ、自由になれるのだ。
ああ・・・、オレの右腕がこのソフトを破壊しようとしている・・・。」


＃1.とりあえずパッケージ

H.Kuwano「パッケージはこんな感じです。」
一同「サラリーマン壊しまくり!」
H.Kuwano「ヒーローよりも怪獣になってみたい。そんな子供の頃の夢が実現します!」
ＮＫ「ああ、CMやってましたねぇ。」
H.Kuwano「黒いノリのファンク系BGM?　ここはチェックですね。」
H.Kuwano「製作はFAB。大冒険のプログラムをやったところですね。とにかくストーリーを読んで下さい。」

主人公「司馬九造」は、病院の分娩室の前で、妻の出産を待っていた。 分娩室の赤いランプを見て、九造は消防車を思い出した。 幼い頃から、九造は消防車が嫌いだった。 父が誕生日のプレゼントに買ってくれた消防車を壊したとき、九造は不思議な快感を覚えた。 それ以来、九造は人に隠れて、モノを壊して遊んでいた。 ・・・分娩室のランプが消えた。 そのとき、一匹の虫が飛び立った。

ＫＧＲ「ワケわかんねー。」
ＮＫ「ポエムですか。」
ＫＧＲ「このマニュアル作った人、壊れてます。」
H.Kuwano「主人公の名前は司馬九造(しばきゅうぞう)というのですが、しばくぞうと呼んでいます。」
H.Kuwano「ゲームの内容も・・・」
ＮＫ「とにかく、モノを壊していればいいんでしょう？」
H.Kuwano「ええ、破壊率ゲージとドーパミンに注意しながら、ゴールを目指すゲームです。」
ＮＫ「サラリーマン、壊れまくり。」
ＫＧＲ「僕はゲーム内容の方がヤバイと思います。」
ＮＫ「なんで一匹のムシが・・・。」
ＫＧＲ「ゲームをやれば、すぐに分かります。」
H.Kuwano「なんで、司馬九造は消防車が嫌いなんでしょうか？」
ＮＫ「単に、モノを壊したい理由をつけたんじゃないですか？」
H.Kuwano「では、消防車である必然性はないですね。」
ＮＫ「それを言ったら、一匹のムシが飛び立ったというのも、意味ないですよ。」
H.Kuwano「それもそうだが・・。」
ＮＫ「やっぱり作者のポエムですよ。」
ＫＧＲ「ポエム言うなー！！」
H.Kuwano「とりあえずやってみてください。操作がちょっとややこしくて、左を押すと画面に対して左に進み続けます。」
ＮＫ「左を向くのではなくてですか。」

＃2:さっそくゲーム開始

ＮＫ「説明書のポエムのまんま」
H.Kuwano「説明書なしで買った人は、ワケわかんないですよね。しかもランプが赤じゃないじゃないか。」
ＮＫ「赤から緑に変わったんでしょう。」
ＫＧＲ「赤が緑になる、すごいねー。」
H.Kuwano「ここ(分娩室で、子供を覗き込む場面)で終わっちゃうんですよ。」
ＫＧＲ「あんまり入れると容量が大変なんでしょう。」
H.Kuwano「とりあえずオプションで難易度を調整しましょう。Difficultyを変更してExit(イグジット)。」
KGR,ＮＫ「エキジット!!」

＃３：一面「家庭を破壊」

平和(?)な司馬の家庭に、一匹のムシが飛んでくる。

ＮＫ「おおっ、ムシが・・・。」
H.Kuwano「こんなんで飛べるのか?」

デモも終わり

ＫＧＲ「壊すことしかできないから」
H.Kuwano「もっと近づかないと」
ＫＧＲ「意外と間合いが取りにくいんだよね。」

司馬九造、テーブルを蹴り壊す

H.Kuwano「もう壊れてますよ。　」
ＫＧＲ「最初こんな家庭道具とかこわしてるのも今のうちですから。」
ＮＫ「オラー(といって妻を追いかける)！！」
H.Kuwano「こいつ、走りが遅くて人間についていけません。」
H.Kuwano「この音楽、どこが黒いんだ。」
ＮＫ「窓も壊せるのか。」
H.Kuwano「しかし、このゲームは視点がちょっとダメですね。」
ＮＫ「ええ、操作しにくいですね。」
H.Kuwano「なんかこの部屋にもCDラジカセがありますよ。」
ＮＫ「どんな家なんでしょうね。居間しかないんでしょうか。」

破壊率も満タンにして、ゴール

ＮＫ「なにがしたいんですかね、コイツ」
H.Kuwano「破壊」
ＮＫ「あー」
H.Kuwano「Stage1 Accomplished.
Now You Are Free.だって」
ＫＧＲ「アホぐあいが」

＃４：2面は会社

ＫＧＲ「破壊してさらに進むらしい」
ＮＫ「早速始まりましたね」

ける、なぐる、サマーソルト

ＮＫ「なんかのんびりしてるのは最初だけですね。」
ＫＧＲ「そうですね。あとのほうになると違います。」
ＮＫ「しかし、壊したあとの物体はどうなっているんですかね。」
ＫＧＲ「黒くなっているから、酸化したんでしょう。」
ＮＫ「社員はさっきのオッサン一人しかいないんですかね。」
H.Kuwano「人間は壊せないですよ。警官からは逃げるしかないですよ。」
ＮＫ「ここは何の会社でしょう。」
ＫＧＲ「印刷機があったから、印刷業かな。」
H.Kuwano「それは普通でもあるでしょう。」
ＮＫ「社長?」
H.Kuwano「なんか行けない所もありますよ。」
ＫＧＲ「破壊率を100％にするには、最初からあまり壊さずにゴールに向かって、ゴールのものを壊してから戻らないとダメなんでしょう。」
H.Kuwano「しかしNさん、このゲームに破壊の快感はありますか？」
ＮＫ「格ゲーのほうがまだありますね。」
ＫＧＲ「うわッ。」
ＮＫ「まあ、面が進んでないからなんとも言えないんですけど。」
H.Kuwano「それもありますね。」
ＮＫ「どうせなら最初から怪獣になってから壊せば。」

＃５：３面、世田谷区で変身

ＮＫ「怪獣になるんですか。」
H.Kuwano「でも操作方法は同じです。」
ＮＫ「警官に撃たれても平気なんですか。」
ＫＧＲ「いえ、ドーパミンが減ります。」
H.Kuwano「しかし、ここのどこが世田谷なんでしょうかねぇ。かなり田舎だと思いましたよ。」
ＮＫ「ここは入れないんですけど、どうすればいいでしょう。」
H.Kuwano「アレをすればいいんですよ。」
ＫＧＲ「破壊活動」
ＫＧＲ「ここの警官はやたら発砲します。日本じゃないです。オハイオ州セタガヤシティだったり。」
ＮＫ「オハイオね。」
H.Kuwano「家は壊せないので、別なモノを使って壊すらしいですよ。」
ＮＫ「うえー死にそう。」
H.Kuwano「自販機でドーパミン回復だ。」
ＫＧＲ「自販機も2種類あって回復するものと、しないものがあるんですよ。」
H.Kuwano「ていうか、人間壊せないんだよなー。邪魔してくるヤツは、ゲーム的には壊したいのに。犬も襲ってくるからね。壊せないけど。」
ＫＧＲ「でも、ヘリコプターは壊しても平気ですよ。」
H.Kuwano「敵弾が障害物にあたると、ダメージを与えます。」
ＮＫ「ウー、バカヤロー!!」
H.Kuwano「攻撃ボタンのほかに、ジャンプボタンがありますよ。」
ＮＫ「視点が切り替わらないので、なにがあるのか分からない。」
H.Kuwano「それは確かに難ですね。」
ＫＧＲ「ガスボンベを壊してみましょう。」

民家大爆発。一瞬で木っ端微塵に。

ＮＫ「おー。」
ＫＧＲ「ダメじゃないですか。」
H.Kuwano「でもサラリーマンの面は、一番壊したいと思うものを壊せたんですよね。やっぱり壊したいのは家庭と会社じゃないですか。 家庭を壊し、会社で暴れたいんですよ。」
ＫＧＲ「社長をイスからずらしたりね。」
H.Kuwano「やっぱり会社を辞めて離婚するあのゲームもすごいね。」

＃６：４面はコンビニを破壊する。

ＮＫ「警官相撃ちされてるように見えるんですけど。」
ＫＧＲ「同僚誤射!」
ＮＫ「イチゲキで壊れてくれると楽なんですけどね。」
H.Kuwano「これほんとに世田谷なんでしょうか。海に近いところに見えますが。」
ＮＫ「弾は切れないんですかねぇ。」
ＫＧＲ「今日の警察官はそんなの持ちません。」

４面クリア

ＮＫ「また進化する」
H.Kuwano「ただ大きくなっただけ。」
ＫＧＲ「だんだん怪獣っぽくなります。」
ＮＫ「建物も何発も蹴らないといけないのがつらいですね。」
H.Kuwano「しかし人間が壊せないのもなんですね、ヘリは壊せるけど。」
ＫＧＲ「ラジコンヘリなんでしょう。」
H.Kuwano「ラジコンヘリがミサイル飛ばしますか?」
ＫＧＲ「最近のラジコンヘリは発育が良くて・・・。」
ＮＫ「スネ夫のいとこが作った改造ラジコンは、4チャンネル式で、ミサイルとか撃てたような。」
ＫＧＲ「なにー！」
ＮＫ「スネ夫のいとこってすごいよ。プラモマニアだし、大学生だし。」
ＫＧＲ「そうなのかー！なんでそんなに知ってるのかー！」

デパートを破壊

ＫＧＲ「生きるために、破壊しなくては。なんなんだよ。コレ。」
H.Kuwano「どう見ても世田谷には見えませんね。海に近いところでは。」
ＮＫ「山がないからですか？。」
ＫＧＲ「江ノ島とか。」
H.Kuwano「ここからは、戦車が出てきますよ。破壊可能です。」
ＮＫ「おっしゃー、大回復だ。」
H.Kuwano「戦車は貴重な回復源になりますよ。」

＃７：次の面はガソリンスタンド破壊

ＮＫ「うわー死んだ。」
H.Kuwano「人間に戻ります。」
H.Kuwano「どうやらここは黄色いのを倒さないと、いくら破壊率ゲージが溜まっていても、ゴールできないようですよ。」
ＫＧＲ「黄色いのといえば、エレ・・・!」
H.Kuwano「黄色いの、あのインド風の・・・。」
ＮＫ「もうちょっとストレス発散させてくれてもいいと思うんですが。」
H.Kuwano「走る速度が遅いのがイヤですねぇ。」
ＮＫ「いや、あんまり速すぎると操作しにくいのですが。」
H.Kuwano「でも、通常とダッシュぐらいはあってもいいと思うのですが。」
ＮＫ「たしかに、Bダッシュは欲しかったですね。」

＃８：７面は奥多摩

ＮＫ「人間に戻ってる」

しかし、すぐに進化

ＮＫ「またかい、しかも石が当たったぐらいで。」
ＫＧＲ「もう怪獣です。やった、やっと著しがいがありますね。」
ＮＫ「もうちょっとなんか、ムカツク演出が欲しいですね。」
H.Kuwano「ムカついたら、ストレス発散にはならないのでは。」
ＫＧＲ「いや、ムカツクものを壊すからこそ。」
H.Kuwano「なるほど、そしたら戦車とか警官とか、ムカつくものはありますよ。」
ＮＫ「戦車は、ゲーム的にムカつくからやなんですよ。精神的にムカツクとか」
H.Kuwano「会社とか家庭とか・・・。」
ＮＫ「上司がたけ挑のように・・・。」
H.Kuwano「そしたら、国会議事堂壊しに行ったり、アメリカに渡ったり・・・。」
ＫＧＲ「もう立派な怪獣です。ヘリコプターは、ジャンプやサマーソルトで壊せます。」
ＮＫ「地道に木を切って破壊率ゲージを溜めるなんて、まるできこりです。」
ＮＫ「体当たりで敵が倒せるのがいいですね。」
ＫＧＲ「怪獣ですから。」
ＮＫ「なるべくボタンを押さずに倒したいですからね。ストレス解消ですからね。」
破壊王 PS 280円
H.Kuwano ＫＧＲ ＮＫ
難易度 きちんと考えて破壊しないとすぐにドーパミンが無くなるぞ。3点。 後半は、難にも考えないで進むとすく死んでしまいます。せっかくドラゴンになったのに〜ッ！！　もうちょっと難易度下げて。7点 操作性に難があるせいで難しい感じがする。画面が暗くて見えにくいとか。3点
熱中度 コンセプト通り、破壊に熱中できる。8点 操作性とカメラワークが悪くて破壊の爽快感がちょっと無くなってるかも…。5点 動かしにくい・見にくいので爽快感は若干薄い。コンセプトは良いのだが。7点
お買い得度 ストレス発散ソフトですが、全破壊を目指すと結構遊べそうなので、8点 ２８０円ならまぁ、割とお徳？ 7点 遊びがいはありそう。9点
音楽 土屋公平のギターはともかく、ぜんぜん黒いノリのファンク系ミュージックがゲーム画面に合ってない。1点 音楽がぜんぜんあってないのはちょっと厳しいかなぁ。あと効果音も、もうちょっとこだわって欲しかった。2点 こういうゲームではどんな音楽でも良いような。5点
グラフィック まあ、CGムービーやオブジェクトは普通かな。4点 絵とか気にするゲーム性じゃないとおもうけど…でも時々分かりずらい建物とかあります。3点 画面が暗かったり、視界が狭いのはちょっと不満。4点
独創性 家庭や職場、社会を破壊して自由になるというコンセプトは斬新で、ある意味同感できると思う。9点 ただ破壊するだけのゲーム。ステージが進むにつれどんどん強くなるのって良い感じかも。7点 コンセプトは良いです。ただ、それが生かしきれているかというと…。8点
総合 設定が良く分からないのと、操作性が悪いのが難点だが、破壊ゲームには素直に熱中できる。+5点 Easyでも難しい難易度やカメラワーク、操作性など、ちょっと考える点があります。これを克服すれば、もっと楽しいゲームになるかも。+3点 もっと簡単なモードが欲しい。ストレス解消ゲーにしては難しすぎ。+5点