真・毒物飲料の世界

2008年09月号

E缶

購入価格 138円
販売者

アプリス

容器

190ml缶

毒点

ロックマンマニアは9本ストック?

今月は、あまり良いネタがなかったので、AKFさんが持って来てくれた「E缶」をご紹介します。
AKFさん、提供ありがとうございます。

このドリンクは、家庭用のゲーム「ロックマン」に出てきた(初出は2ですが)E缶を模したドリンクで、一部のアニメショップ(?)にしか出回っていない、どちらかというとファングッズのドリンクです。
ゲームでは、使うとどこでも体力が満タンまで回復するストック可能アイテムで、取ると1UPの音がするほどありがたいアイテムです。
このドリンクは缶コーヒーのような小さめの缶に入っており、ちょっとレアっぽさを醸し出しています。
でも、正直、ゲーム中のE缶を模すのならコカコーラの太い250mlの缶(350mlの缶を低くしたもの)が最適なんじゃないでしょうか。
これだとなんだかコンパイル系シューティングゲームのパワーアップアイテムみたいです。

缶のデザインはゲーム中のドット絵をそのまま缶に貼り付けたような感じで、メタリックスカイブルー(そんな色名あるの?)の地に黒いタイルで「E」の文字と上下のフチを描いています。
良く見ると缶の左側のメタリックスカイブルーの色が暗くなっており、きちんと陰影がついています が、缶の絵の左右が円筒状につながっているので、裏から見るととてもE缶には見えず、ジャギーに感じてしまいます。

どうやらスポーツドリンク味のようで、原材料を見ると確かにソレです。
缶の裏にはWiiウェアで発売されるロックマン9の宣伝が描かれております。

いざ飲んでみると、確かにスポーツドリンクです。
二流、いや、三流といってもいい感じの味で、ちょっと薄めな感じがしました。
個人的には、ポカリスエットの粉末を水に溶かしたような味を思い出しました。

まじめに評価する方が間違っていると思いますが、正直、ドリンクとしては…です。
味が薄くて量が少ないのに普通のドリンクよりも高いのは、スポーツドリンクとしてはイケてません。
これは、ドリンクではなく、ロックマンファンのコレクターアイテムだ と断言しても過言ではありません。
(またはこのページと同様、ネタとして買うぐらいか…)。

 

それにしても、同じゲームとのコラボドリンク、FFの「ポーション」と比べてしまうと、メジャーとマイナーの力の差を感じずにはいられません。
Nさん曰く、飲むとHPが下がるという「ポーション」。
「ポーション」は、大手ドリンクメーカーが販売し、洒落た形状のビンやオマケのついた限定版など、期間は限定でしたが全国のスーパーなどでも見られ、あまりゲームをしない層にも認知されました。
この「E缶」もゲームとのコラボだったためか、Nさんは、このドリンクも「ポーション」と同じメーカーから発売されたのかと思ってしまった ようです。
こちらはマイナーなメーカーが販売しています。
AKFさんによると、この製造元は他にも「ゲゲゲの鬼太郎」の「妖怪汁」「えが茶ん」などのタイアップモノのドリンクを出しているそうです。
これらもE缶と同じサイズの缶に入っているので、多分、本当はもうちょっと大きい缶で出したかったのですが、製缶・充填する設備がなく、製造元で扱っているコーヒー(緑茶)缶で販売したのだろうと邪推してしまいました。
販売店も「ポーション」に比べ販売店が限られているため、(熱心なゲーマーなどに)対象も限られてしまいます。
ネットで話題にはなるでしょうが、一般的に認知される前になくなってしまうかもしれません。

マイナーなのはドリンクメーカーだけではなく、ゲーム自体もまだまだマイナーなんじゃないでしょうか。
あまりゲームをしない人から見れば、「ロックマン」自体も「ドラクエ」「FF」や「マリオ」と比べたらマイナーです(まあ他のアクションゲームと比べると羨ましいほどメジャーではありますが)。
一般層にウケを狙うのなら、もっとCMをガンガン流したり、社会現象を起こすなど、同社の「バイオハザード」や「モンスターハンター」辺りのマネをすればいいんじゃないでしょうか。

 

話が逸れてしまいましたが、まとめると、マイナー感があるのは否めませんが、ファンは安易なキャンペーンではない「分かる」メーカーによるタイアップ商品に、素直に喜んでもらいたいです。

 

トップページへ