真・毒物飲料の世界

2004年11月号

リアルタンク

購入価格 105円
販売者 コカコーラ
容器 500ml缶
毒点 ★★★

リアルゴールドの高級感は終わった

その昔、「リアルゴールド」といえば、たった180ml程度のビンで100円(当時の価格)と、高級感ある飲み物でした。
(コカコーラ版オロナミンCといった感じですが)

しかし最近になって、カップベンダーでも売られるようになり、その高級感が一気に崩れ去りました。
ドコモショップに行くとよくドリンクサービスがありますが、その中にカップベンダーのリアルゴールドを見たときは、思わず隣の子供と一緒に2杯ほどおかわりしてしまいました。

そんなカップベンダーのリアルゴールドを再栓可能な500ml缶に詰めたような飲み物が、今回紹介する「リアルタンク」です。

この飲み物は「リアルゴールド」のロゴが描かれており、「リアルゴールドシリーズ」に属するのですが、そもそも「リアルタンク」っていう名前から飲み物の名前と想像がつくでしょうか。
直訳すると「現実戦車」。
なんかプラモやB級映画の名前のようで、まだ「ビタミンタンクC」の方が分かりやすいです。
(そもそも「リアルゴールド」だって、直訳すると「現実の金」で意味不明ですが)

そして、缶には「急速充電」と書かれていますが、よく見るとナ○ョナルのマンガン電池のデザインそっくりです。
ペットボトルの形を電池に見立てるとは、なかなかやるな!!

そして飲んでみると、なんかライフガードをさらに甘ったるくしたような感じで、やっぱりカップベンダーのような、水で薄めたような味になってしまっているのです。

 

こうして振り返ってみると、なんだかビタミン炭酸飲料の時代の流れを感じてしまいました。

初期は巨人軍のCMでおなじみだった「オロナミンC」独壇場の時代が続き、いろんなドリンクが出ても結局その知名度には勝てませんでした。
「リアルゴールド」もその一つ。

しかし「デカビタC」の登場により、ビタミン炭酸飲料は高級なものではなくなり、栄養分よりも容量の競争が始まりました。
ローヤルゼリー配合もこのあたりからでしょうが、どんどん味は薄くなり、炭酸も薄くなっていきます。

さらに追い討ちをかけるように、薬局で売られていた栄養ドリンクが医薬部外品となり、コンビニや自動販売機で販売されるようになって栄養価や高級感では勝負できなくなってきてしまいました。
こうなると、ビタミン炭酸飲料は味と栄養のバランスか、価格や量で勝負するしかありません。

そして現在となって、とうとうビタミン炭酸飲料は茶色のビンを捨て、普通の清涼飲料水と変わらないほどの量になりました。
中には炭酸をやめ、紙パック入りの飲料になったものもあります。

これからも容量の競争は激化し、しまいには1.5LのPETボトルで登場する日もくるのではないでしょうか。
(するとライフガードが先駆者ということに?)
一方元祖オロナミンCは、現在でもかたくなに180mlの茶色のビンを守りつづけています。


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